小学校で授業が再開。夏休みの宿題「絵日記」をめぐり、ひと悶着も…
新型コロナウイルス感染拡大の影響で長らく休校だった各地の小中高校では、ひと足早く夏休みが切り上げられ授業が再開されている。猛暑の中、子どもたちには酷かもしれないが、こうでもしないと授業の遅れは取り戻せないという教育関係者たちの思いも垣間見える。通常よりも短い夏休み期間だったが、ある「宿題」が生徒や保護者から物議を醸してしまうケースもあるという。
授業が再開された千葉県内の小学校教諭・野間明彦さん(仮名・30代)が打ち明ける。
「休校期間から間髪入れずに夏休みに入ったこともありますが……。なかには、宿題を全然やってこない子もいました」(野間さん、以下同)
また、子どもだけではなく親も出てきて「出来なかった」と詫びを入れてくる「宿題」があるという。
「“絵日記”です。夏休みはほとんどどこにも行かなかったという家庭がほとんど。絵日記に描くようなことを一切やっていないということで、どうしても出来なかったと親御さんから電話がありました」
夏休みの宿題の定番といえば「絵日記」であり、先生たちもコロナ禍の夏休みとはいえ、特に深く思慮することもなく「絵日記」の宿題を課したに違いない。東京都内の小学校教諭・増谷祐子さん(仮名・40代)も、この絵日記のせいで、保護者から猛烈な批判を浴びたという。
「お子さんによっては、近場に旅行に行ったりしていました。自粛されていたこの親御さんが、外出した子が書いた『プールに行った』という絵日記を知ったらしく、『コロナなのに外出した子がいる』と大騒ぎしちゃって……。自粛をしない家庭の子は隔離するべきなどと学校に電話をかけてくるんです。子どもたちの間でも、一切家から出ていない子が、外出した子を責めたりして……」(増谷さん)
思わぬところから生まれたトラブルで、ただでさえ忙しい教師たちがますます追い込まれていることも容易に想像できる。絵日記の宿題を巡るトラブルは他にも起きている。
宿題の定番、“絵日記”をめぐりひと悶着
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