まさかの大ヒット、映画『翔んで埼玉』ネタを埼玉県人が解説「しらこばと」ってなに?
ミュージシャン・GACKTと女優・二階堂ふみがダブル主演の映画『翔んで埼玉』。同映画の原作、魔夜峰央の『翔んで埼玉』は、「愛のある埼玉ディスり」が大きな話題を集めましたが、映画も公開から1週間余りで、興行収入が9億円を突破(3/3現在)するなど破竹の勢いを見せています。
『翔んで埼玉』の中で「都会指数」という言葉があります。何しろ80年代当時はバブル経済がブクブクと膨れ上がっていて「都会こそ価値の全て」って感じでした。姉は「青山に住みたい」とか言っていたし、私は都内まで通っていた高校のクラスメートに「埼玉から来てるなんて聞いてびっくりした」とか言われました。
そんな中、埼玉県人はとても卑屈になっていたんです。横浜にはとうてい都会指数では敵いません。でも、千葉には負けたくない……。そう思っていたのに、あの頃、東京ディズニーランドができるなど、千葉に大きく突き放されました。その上「ダサいタマ」などと呼ばれ、「ああ、海がないのはこれほどにハンディなのかと思ったものです。埼玉県人は「高校生になるまで海を見たことがなかった」なんて子も本当にいるんです。
映画で、浦和と大宮が言い争うシーンがあります。他県の人からすると「どうでもいいよ」と感じてしまうでしょうが、これは埼玉県民にとっては死活問題。Jリーグの「浦和レッズ」と「大宮アルディージャ」が対戦する埼玉ダービーの盛り上がりは凄まじい熱気ですし、TVなどでも「浦和VS大宮」の街争いが特集されていたりします。
実は「浦和市」と「大宮市」が合併して現在の「さいたま市」になるまで、埼玉県の県庁所在地は浦和市でした。しかしパスポートセンターがあるのは大宮だったり、免許センターがあるのは鴻巣だったりで、浦和の存在感は非常に薄く、私はとうとう浦和と大宮のどちらが県庁所在地なのか覚えられず…。さいたま市になったときは「ああこれで県庁所在地で悩む必要がなくなるんだと」心から安堵したものです。
映画の中でキーポイントとして語られる「しらこばと」は、埼玉県東部(と千葉県東北部など)に生息する国の天然記念物。埼玉の「県民の鳥」に指定されていて、小学校の授業で習いました。千葉県は授業で県自慢の施設として東京ディズニーランドについて習うのでしょうが、埼玉県民は県営最大のプールしらこばと水上公園を習うのです。
そして「TOBU」と「SEIBU」のネオンが光り輝くシーン。これ見よがしの“池袋アピール”ですね。埼玉県人にとって「東京」とは、池袋のことといっても過言ではありません。はっきり言って「地元」です。それは言いすぎか…。
JR、東武線、西武線と、どの電車もたいてい池袋や新宿に向かい、アクセスが良いんです。西武線沿線に住んでいた筆者は、高校生になって「背伸び」をして初めて表参道に行きました。結果、道路の広さにビックリして帰ってきたのは良き思い出。
ラストのシーンで登場するのは「首都圏外学放水路」です。以前現地に行ってレビュー書いてますが、すごい迫力。特撮や地下マニアには有名な地下神殿と呼ばれる施設で、大雨などで増水した川の水を流し込み、洪水を防ぐ施設です。こちらは天気がよければ見学できるので、観に行って埼玉ポーズを取りましょう。駅から遠いので注意ですが。
筆者は所沢生まれの所沢育ち、母方は代々所沢。その、濃厚な埼玉県人である筆者が、原作や映画の中に出てくる小さなネタを解説します。これを読めば、作品が10倍楽しめること間違いなし!?埼玉🌱が1位ですと…!?😂#翔んで埼玉🌱
— 映画『翔んで埼玉』公式 (@m_tondesaitama) 2019年2月25日
㊗️週末興行ランキング、堂々の1位スタート!
ぴあ映画初日満足度 も1位!
公式史上最大の幸せをかみしめておりますっ!
皆さんの感想コメントをもっと聞きたい!#やっぱり埼玉 でツイートしてくださいたま~☆彡
サイン入り🎁もあるよっ
※詳細はリプを✅
卑屈な思いを抱えていた埼玉県人
劇中の「埼玉あるある」が面白い
「しらこばと」は埼玉の「県民の鳥」!
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ライター・編集、少女マンガ研究家。スタッフ全員が何らかの障害を持つ会社「合同会社ブラインドライターズ」代表。著書に著名人の戦争体験をまとめた『わたしたちもみんな子どもだった 戦争が日常だった私たちの体験記』(ハツガサ)などがある
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