骨董品店バイト店員の告発「本物に見えるように壺に傷を付けるのが仕事でした」
ネット上で行われているオークションを覗いてみると、中国かどこだかの壺がウン十万円で売られている。壺に関しては知識も関心もない筆者。「一体だれが買うというのか」と疑問に思うこともあるのだが、しっかり落札されているのだから不思議なものだ。街にひっそりとたたずむゴミ屋敷のような骨董品店。客がいる様子は全くない。
いかにして利益を上げているのか。数年前とある骨董品店でアルバイトをしていたという女性・松井さん(仮名・20代)が声を潜めて言う。
「なかには怪しい業者が混ざっていることも事実です。私が働いていた店では……」
ネットでたまたま骨董品店の求人を見つけた松井さん。当時、美術品に関わる仕事がしてみたかったということで、雇用形態はアルバイトであったがすぐさま応募した。店近くの喫茶店で行われた面接で、店主にいきなりこう言われた。
「大卒ね。学歴はあるみたいだけどこんなところに来ちゃっていいの?」
店主によると、骨董品業界のなかには、ヤクザを引退した人間が、のちに骨董品屋を開くパターンもあるそうだ。その理由は、事務所に飾ってある壺や日本刀など飾り物を見て、憧れを抱いてしまうからだという。
あっさりと面接を通過した松井さんは週6日のペースで働き始めた。朝は10時から始まり日付が越えるまで店にいることもあったが、残業代はきっちりともらえ、1か月の給料は40万円を越えていたという。骨董品店というと、店主がのんびりとテレビを見ているイメージしかないが、業務内容は一体どのようなものなのだろうか。
骨董品店の収入源はインターネットオークションがメインであり、店頭での販売による利益は視野に入れていないところがほとんどだそうだ。そのため松井さんが担当していた主な仕事は、「オークションで販売するための写真撮影と出品作業」。簡易的なスタジオではあるが、一眼レフで写真を撮り、オークションの流れを見守っていた。なかなか値が上がらないときは自ら入札して釣り上げるのは当たり前。さらに松井さんは店の利益のために“あること”をさせられていたという。
「偽物の骨董品や比較的年代の新しい商品に傷を付けて、高い値段で売れるように加工していました。あまりに綺麗だと、逆に“お客さんが心配してしまう”ということで、そういった指示を店主から受けていたんです」

バイト代は月40万円以上
「壺に傷を付けるのが仕事でした」
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