直虎の登場が遅すぎる!? NHK大河ドラマがつまらない理由【コラムニスト木村和久】
―[木村和久の「オヤ充のススメ」]―
― 木村和久の「オヤ充のススメ」その159 ―
今年のNHK大河ドラマは、昨年の「真田丸」ロスということもあり、あまり期待をしていませんでした。予想通りというか、登場人物のキャラクターも弱く、話も地味だし、歴史上の人物にしては小物でちょっと魅力に欠ける。そう思って、適当に流していました。まあ3回に1回ぐらい義理で見たって、誰に対する義理だか。受信料にですかね?
そしたら、なんと女城主直虎としての登場が12回目のラストですから、びっくり仰天。もちろん主人公の幼少期のマルコメ茶坊主としては初回から出ていますが、タイトルの「直虎」と名乗り、城主になるのが、12回目のラストシーンというわけです。
12回目のオンエアって民放ドラマじゃ、ワンクールが13回程度ですから、次回は最終回ですよ。これはどう考えても引っ張り過ぎでしょ。普通、前振りの部分は1回か2回ぐらいで、コンパクトにまとめて颯爽と直虎登場にします。さすが天下のNHKは時代の流れに逆行した本格的なドラマ作りに、いたく感服しております。
過去の例を見ても、大河ドラマに関しては、総じて下馬評通りの視聴率になることが多いです。最近だと「花燃ゆ」とかね。「花燃ゆ」の場合、吉田松陰が亡くなったら、ネタが減るからって、前半で結構引っ張ったように思えます。今回は逆引っ張りで、直虎登場以降はまだ面白いだろうと、前半を小出しにしたのではないでしょうか。
というわけで13回目から、直虎の大活躍が始まるかと思いました。でも、う~ん、以前よりは面白いですが、もうちょっと頑張って欲しいなと。結局、直虎のアイデアで農民たちの年貢帳消し、すなわち徳政令問題を解決します。その解決の仕方がユニークというか、斬新と言うか。まるで一休さんを見ているようなって、直虎は坊主だってば。
従来の大河ドラマって、英雄の豪快さや躍動感が魅力ですよね。それが例え女性でも。小池知事もコスプレした、リボンの騎士のサファイアにしても、男まさりだけど、実は女のコなのというギャップがいいのです。今のところ、女に何が出来るんだ的演出ですから、ここらへんも早々と切り上げ、豪傑の部分を、見たいと思います。
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