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終電後―始発前で基礎完成…世界初、3Dプリンターで駅舎

JR西日本は紀勢本線の初島駅(和歌山県有田市)の新駅舎を3次元(3D)プリンターで建設する(イメージ)。外形を3Dプリンターで出力し、出力したパーツに鉄筋やコンクリート充填などの処理をして現地で組み立てる。25日の終電後から26日の始発までに組み上げから躯体完成を行う。建設や維持管理のコスト効果を検証、他駅への展開可能性を検討する。3Dプリンターでの駅舎建設は世界初だという。

現地ではクレーンでパーツを組み上げて接合する。現場での作業を効率化でき、鉄骨造や鉄筋コンクリート造の在来工法に比べて工期を短縮できる。プレキャスト工法のような型枠を用いず、造形の自由度が高い。耐久性や耐食性はある。

老朽化した木造駅舎の建て替えに伴い、JR西はJR西日本イノベーションズ(大阪市北区)、セレンディクス(兵庫県西宮市)と共同で建設用3Dプリンターの活用を検討してきた。労働力不足に対応して鉄道施設を計画的に更新でき、鉄道インフラの持続可能性を高められる。


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日刊工業新聞 2025年03月18日

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