吹き出し口の羽が動くことで「部屋全体を快適に暖める」と謳う石油ファンヒーター、ダイニチ FW-3724SGX。しかし、ネット上には口コミが少なくて、実際の評判はどうなのかと気になり購入すべきか迷っている人もいるのではないでしょうか。
今回はその実力を確かめるため、以下の9つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気の石油ファンヒーターとも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、石油ファンヒーター選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
すべての検証は
マイベストが行っています
良い
気になる
ダイニチ FW-3724SGXは、狭い部屋でも使いやすい高性能な商品がほしい人におすすめです。最大適用畳数は木造で10畳と小さめながら、速暖性は比較した商品のなかでもトップクラス。実際に使用すると38.7秒で素早く着火し、通常モードは約10分30秒、エコモードは約13分58秒で平均室温が5℃上昇しました。比較した商品の全体平均約15分(※2025年1月時点)を下回る速さです。
足元も十分温まります。通常モードで約11分50秒、エコモードでも約18分38秒で5℃上昇したので、寒い日にも活躍するでしょう。室温キープ力も高いため、暑くなりすぎません。光熱費も抑えやすく、30分運転した場合で通常モードは14.84円・エコモードは10.37円でした。比較した商品のなかでも珍しい人感センサー付きで、灯油を節約しながら暖まれます。
ガスを外に逃さない「秒速消臭システムプレミアム」を搭載しており、臭気判定士の石川英一さんによるニオイの少なさも評価は上々。比較したなかには強い不完全燃焼臭がするものもありましたが、本商品は着火時・消火時に若干臭ったのみで、運転中のニオイもとくに不快感はありませんでした。タンクはワンタッチで給油口を開閉できたり、2か所に取っ手が付いていたりと、給油がしやすい作りです。
ディスプレイは見やすいバックライト付きで、常に灯油の残量が表示されています。比較したなかには空になって知らせる商品もありましたが、これなら給油のタイミングがわかりやすいですよ。オンタイマーは2種類あり、生活スタイルにあわせて設定できます。フィルターについたホコリをダストケースに溜めておける「かんたんフィルタークリーナー」を搭載しており、お手入れしやすいのも魅力です。
不完全燃焼防止機能や耐震自動消火機能に加え、チャイルドロックも搭載され、安全性にも配慮されています。暖まりやすさ・機能性・ニオイの少なさのいずれも評価の高い商品なので、そこまで広くない部屋用に使いたい人は、ぜひ候補としてみてくださいね。
<おすすめな人>
<おすすめできない人>
今回ご紹介するFW-3724SGXは、石油ファンヒーターや加湿器などを製造販売するダイニチ工業の商品。床を這うように温風を遠くまで届けられるよう、3枚の動くフラップが燃焼量に応じた角度で動きます。フラップが上下に動くスイング機能もあり、好みに合わせた使い方が可能です。
また、ニオイの元となる燃え残ったガスをしっかりと燃やしきる「秒速消臭システムプレミアム」(※)を搭載し、ニオイの軽減もアピールされています。ファンフィルターを上下にスライドするだけで溜まったホコリを掃除できるお手入れ機能、「かんたんフィルタークリーナー」を搭載しているのもポイントです。操作パネルは斜めに設置されており、操作しやすいよう工夫されています。
保証期間は購入日から3年間です。通常の使用で不具合が生じた場合は、無償修理が受けられますよ。
特許第3739918号
ダイニチのSGXシリーズは、以下の3種類が発売されています。
<ラインアップ・適用畳数>
適用畳数の基準の家は、40~50年前の住宅を想定しています。築5年以上なら適用畳数どおりに、築5年以内なら適用畳数ひとまわり小さい機種を選ぶのがよいでしょう。
今回はダイニチ FW-3724SGXを含む、人気の石油ファンヒーターを実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
速暖性は良好です。この検証では、部屋の中央と隅の5か所に温湿度ロガーを置き、足元と室内がどれだけ速く暖まるかを計測しました。
その結果、足元の温度が5℃上がるのにかかった時間は通常モードで約11分50秒と、比較した全商品の平均と同程度。平均室温が5℃上昇するまでの時間も約10分30秒と、全体平均の約15分(※2025年1月時点)を下回る速さでした。
エコモードでは、足元の温度は約18分38秒で5℃上昇とやや遅めだったものの、部屋の隅は約13分58秒で暖まっています。比較した商品の平均約17分(※2025年1月時点)より速めです。同程度の適用畳数の商品と比べても速く、畳数の小さいモデルながら十分な速暖性を発揮しました。
35秒のスピード着火がアピールされているとおり、着火時間の実測値も38.7秒とスピーディでした。比較したほかのメーカーには5分以上かかる商品もあったのに対し、寒い日もすぐに暖まれるでしょう。
室温を維持しやすく、暑くなりにくいのも魅力です。
石油ファンヒーターを20℃設定で30分運転し、平均室温が17℃に達してから15分後の室温を確認した結果、通常モードでは22.6℃・エコモードでは21.20℃を記録。比較した全商品の平均は通常モード23.05℃・エコモード22.36℃(※2025年1月時点)だったのに対し、こちらはより設定温度に近い室温を保てました。
室温の余計な温度上昇を抑えられることから、光熱費の安さも高評価でした。30分運転したあとの光熱費は、通常モードで14.84円・エコモードで10.37円。メインの暖房として1日6時間使い続けても、エコモードなら月あたり3,000円台で使用できる計算です。
検証の結果、本商品の速暖性は通常モードのほうが速く、設定温度の維持はエコモードが優れていました。通常モードで着火したあとエコモードに切り替えれば、光熱費を節約しながら効率よく暖まれますよ。
比較した商品には少なかった、人感センサー(省エネセンサー)を搭載しているのもポイント。人がいないときは灯油の消費量を抑えて運転し、その状態が約45分続くと自動消火します。自動的に運転をコントロールするので、灯油のムダを抑えられるでしょう。
灯油代は1Lあたり117.1円として、電気代は1kWhあたり31円として算出
ニオイは多少感じるものの、不快感を覚えるほどではありません。7.4畳の部屋にて、最大温度で3分運転した際のニオイを臭気判定士の石川英一さんにチェックしてもらったところ、着火時に1秒ほど不完全燃焼臭がしたあとにすぐ消えました。
運転3分後は、石油の燃えたニオイが出たものの不快感はないレベルです。消火時も、1分ほどで至近距離での不完全燃焼臭は感じられなくなりました。
比較した結果、ダイニチ工業のSGX TYPE・GR TYPEの2シリーズは、とくに優れた消臭力を発揮。出てくるガスを瞬時に止め、残ったガスは燃やしきる「秒速消臭システムプレミアム」を搭載しており、気になるほどのニオイはありませんでした。
比較したなかには石油臭が強く、消火時も刺激のある不完全燃焼臭がするものもあったのに対し、灯油のニオイが苦手な人にも使いやすいといえます。
給油のしやすい構造なのもメリットです。適用畳数が狭めのモデルでありながら、タンク容量は9Lと比較したなかでも大きめ。灯油を保管するポリタンクは18Lのものが多いため、ちょうど2回で使い切れますよ。
取っ手は側面上部と底の2か所にある「タンクWとって」を採用しており、両手でしっかり持ち運べます。比較したなかには取っ手がタンクの入れ口に引っかかる商品もありましたが、これなら出し入れのときに干渉しにくいですよ。
給油口のフタはタンクと一体型で、ワンタッチで開閉が可能です。比較した商品には回して開けるタイプのものもありましたが、こちらは汚れたフタの置き場所に困ることがありません。給油がスムーズに済むので、作業もおっくうになりにくいでしょう。
白のバックライト付きのディスプレイで、視認性に優れているのもポイント。画面には灯油の残量が常に表示されています。比較した一部商品のように、空にならないとわからない作りではありません。オンタイマーは2種類設定できるので、起床時や帰宅時にあわせて部屋を暖めておけますよ。
「かんたんフィルタークリーナー」を搭載しており、お手入れも簡単です。これはフィルターを上下にスライドすることで、溜まったホコリをダストケースに取り込み、まとめて捨てられるというもの。フィルターの掃除を後回しにしてしまいがちな人も、楽に掃除できますよ。
リモコンはなく、電源コードを抜くと時刻がリセットされますが、決まった位置で使うならとくに気にならないでしょう。
安全性への配慮もなされていました。不完全燃焼防止機能や耐震自動消火機能があり、もしものときの火災のリスクを軽減できます。チャイルドロックもついているため、子どものいたずらも防げるでしょう。運転中の操作ボタンの温度は45℃未満と低く、途中での操作もやけどのリスクは低いといえます。
比較したほかのメーカーにはなかった、スペーサがついているのも利点です。カーテンなどで空気の取り入れ口が塞がれるのを防げるため、壁際に設置したいときにも役立ちますよ。
ダイニチ FW-3724SGXは、室温のキープ力に優れており、気になるニオイをしっかり抑えて使用できるのが魅力。使い勝手もよいので、ぜひ購入を検討してみてください。
灯油タンク容量 | 9.0L |
---|---|
最大適用畳数の目安(木造) | 10畳 |
通常モード時の光熱費(実測値) | 約14.8円(30分あたり) |
エコモード時の光熱費(実測値) | 約10.4円(30分あたり) |
良い
気になる
本体幅(公称値) | 43.8cm |
---|---|
本体奥行(公称値) | 40.1cm |
本体高さ(公称値) | 44.5cm |
本体重量(公称値) | 12.9kg |
待機時消費電力 | 1.0W |
着火時間(公称値) | 35秒 |
ニオイ低減機能 | |
不完全燃焼防止機能 | |
給油時自動消火機能 | |
バックライトあり | |
フタとタンクが一体型 | |
高地対応 | |
リモコン付き | |
秒速点火機能 | |
特徴 | おしゃれ、小型 |
秒速タイマー機能 | |
空のタンクの重量(実測値) | 約2.3kg |
過熱防止機能 | |
タイマー機能 | |
チャイルドロック機能 | |
アウトドア向け |
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ダイニチ FW-3724SGXはダイニチWebShopのほか、楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのECサイトで購入できます。価格は、44,000円です(※2025年1月時点・公式オンラインショップ参照)。
ほかにも、ヨドバシカメラやヤマダ電機などの家電量販店でも販売されています。実物を見たい人は、在庫を確認したうえで店舗まで足を運んでみてください。
最後に、より広い部屋で使える商品をご紹介します。
素早く温めたいなら、ダイニチ FW-5724SGXがおすすめです。FW-3724SGXの畳数が広いモデルで、速暖性の評価は優秀。通常モード・エコモードともに、足元の温度はわずか5~6分で5℃上昇しました。灯油の独特なニオイもほぼありません。出し入れしやすい「タンクWとって」や、灯油の残量がわかりやすいインジケーターなど、使い勝手にも優れています。
灯油タンク容量 | 9.0L |
---|---|
最大適用畳数の目安(木造) | 15畳 |
通常モード時の光熱費(実測値) | 約16.6円(30分あたり) |
エコモード時の光熱費(実測値) | 約14.5円(30分あたり) |
良い
気になる
本体幅(公称値) | 47.6cm |
---|---|
本体奥行(公称値) | 41.3cm |
本体高さ(公称値) | 44.5cm |
本体重量(公称値) | 13.9kg |
待機時消費電力 | 1W |
着火時間(公称値) | 40秒 |
ニオイ低減機能 | |
不完全燃焼防止機能 | |
給油時自動消火機能 | |
バックライトあり | |
フタとタンクが一体型 | |
高地対応 | |
リモコン付き | |
秒速点火機能 | |
特徴 | おしゃれ |
秒速タイマー機能 | |
空のタンクの重量(実測値) | 約2.3kg |
過熱防止機能 | |
タイマー機能 | |
チャイルドロック機能 | |
アウトドア向け |
ダイニチ 石油ファンヒーター SGXタイプ FW-5724SGXの口コミ・評判は?実際に使ってよい点・気になる点を徹底レビュー!
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