精神科の訪問看護についてよく聞かれるのが、仕事がきつい・やめたいという意見。具体的にどのような点がきついといわれているのか、自分に合っているのか不安に感じる人もいるのではないでしょうか?
本記事では、精神科訪問看護の仕事がきついといわれる理由を解説します。精神科訪問看護のやりがいや、きついと感じた際の対処法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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精神科訪問看護の仕事がきついといわれる主な理由として、患者とのコミュニケーションが難しいことや、利用者家族からプレッシャーを感じるケースもあることなどが挙げられます。ここでは、精神科の訪問看護師として働く際に注意すべきポイントを解説します。
精神科訪問看護の仕事がきついといわれる理由の1つめは、患者とのコミュニケーションが難しいことです。精神疾患のある患者のなかには、自分の要求をうまく伝えられない人もいます。患者の要望や悩みを汲み取れず、どのような対応をすればよいのかわからないことで精神的な負担を感じやすいといえるでしょう。
なかには、挨拶や声かけをしても無視されたり、患者宅への訪問自体を拒否されたりするケースも。自分の言動が相手に大きな影響を与える可能性もあることを念頭に置いたうえで、丁寧にコミュニケーションを行う努力が求められる仕事だといえます。
患者から暴力的な発言や行動を受けることがある点も、精神科訪問看護の仕事がきついといわれる理由の1つです。患者側が人格を否定されていると感じたり、暴力的な行動を取る患者には、ケガの不安を感じて精神的に安定しない状態になる可能性があります。
また、患者が特定の看護師に対してのみ攻撃的な態度を取る、服薬などの指導に応じないといったケースも。自分だけが攻撃されると感じるだけでなく、業務が予定とおりに進まない焦りが重なり、精神的な負担が大きくなる可能性もあります。
人格を否定されていると感じてしまうような言動を受けた際は、決して感情的にならず、精神障がいや精神疾患の症状によるものだと理解したうえで患者と接することが大切です。自分だけでは対応できないと判断した場合は、同僚や上司に相談したうえで対策を考えましょう。
利用者家族からのプレッシャーを感じやすいことも、精神科訪問看護の仕事をやめたいと感じる主な理由です。訪問看護は病棟やクリニックとは異なり、看護師が患者の自宅を訪問して看護をしなければいけないため、家族の目線をより身近に感じやすいといえます。
精神疾患を抱えた家族にとっては、看護師の能力や患者への対応力は非常に気になるポイントです。なかには、介護や病気に関する専門的なアドバイスを求められるケースもあり、自分の言動が患者や家族に大きな影響を与えるかもしれないプレッシャーを感じやすいといえます。
利用者家族との接し方に迷った際は、自分から積極的にコミュニケーションを取ってみてもよいでしょう。相手の要望や不安に感じている点をヒアリングすることで、自分がどのように行動すればよいのか理解でき、精神的な負担が減ることも。自分が働きやすい環境を構築するためにも、積極的に家族と会話することを心がけてみてください。
患者宅が不衛生な可能性がある点も、精神科訪問看護の仕事をきついと感じやすい理由です。患者のなかにはセルフケアを苦手としている人もいることや、家族が介護で手いっぱいになってしまい、清掃まで気を配れないことが主な理由だといえるでしょう。
そのため、患者宅のなかには汚れや悪臭が家に染み付いていたり、害虫が出たりするケースも。ほかにもゴミの量が多くて、足の踏み場がない可能性も考えられます。
患者の家の状態によっては、看護師が自ら家の片付けや清掃をしなければいけません。掃除のみに長い時間を割いてしまうと、予定していた支援が行えないケースもあるため、必要に応じて利用者家族に相談しながら環境を整備しましょう。
精神科訪問看護の仕事は、基本的に自分1人で対応しなければいけません。病院勤務とは異なり、判断に迷った際、同僚や上司に相談することができない状況にプレッシャーを感じてしまう人もいるでしょう。
現場では体調チェックや身の回りの世話だけでなく、患者の状況をふまえたうえで、薬の投与などの具体的な処置を考える必要もあります。患者への支援に関する知識に加えて、時間内で決められた業務を行いつつ、イレギュラーが発生した際、臨機応変に対応できるスキルも求められるといえるでしょう。
訪問看護の現場では、介護業務が求められることもあります。介護業務は体力が求められるものが多いため、体力面できついと感じる人もいるかもしれません。
訪問看護で求められる介護業務は、おむつ交換などの身体的なケア、食事や入浴のサポートなど。患者の精神面に加え、身体に関しても責任を負わなければいけない点を理解しておきましょう。
看護業務に集中したい人は、訪問看護の仕事には不向きである可能性があります。病院や施設など、看護に集中できる職場で働くことを検討しましょう。
精神科訪問看護のやりがいやメリットとして、患者一人ひとりとじっくり向き合えることや、地域医療・在宅医療に貢献できることなどが挙げられます。前向きに仕事へ取り組むために注目すべきポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてください。
精神科訪問看護の仕事には、患者一人ひとりとじっくり向き合うことができるメリットがあります。病院やクリニックと比較した際、1日に対応する患者の数が少ない傾向にあるためです。
患者の心身状態を見守りながらゆっくり対話を重ねることで、相手の性格や考え方に寄り添いながら、適切な対応方法を考えられます。患者や家族が抱えている不安に寄り添い、必要なケアは何かを時間をかけて考えたい人におすすめの職種だといえるでしょう。
また、患者の症状が改善したり、社会復帰を叶えられたりした際には喜びを感じられます。自分が相手に大きく貢献したという達成感を味わえる点は、精神科訪問看護のメリットです。
地域医療や在宅医療に貢献できることも、訪問看護の仕事をするうえでやりがいに感じるポイントです。患者のなかには高齢でクリニックに行くのが難しい人も多く、看護師が患者宅まで直接出向く訪問看護のニーズが高まっています。
また、訪問看護師はケアマネジャーや地域の医師など、さまざまな人と関わりを持つ機会が豊富な職種です。場合によっては、行政機関などから直接相談を受けたり、アドバイスを求められたりすることも。自分の仕事が地域の人々に役立っている実感を得ることで、モチベーションを持続させやすい職種だといえるでしょう。
精神科訪問看護の仕事のメリットには、プライベートの時間を確保しやすい点も挙げられます。精神科訪問看護の仕事は基本的に土日は休みであるのに加えて、夜勤もありません。規則正しい生活が送りやすいため、家族や子どもがいる人でも働きやすい環境です。
平日に仕事を行い、休日を趣味や家族との時間にあてるなど、メリハリのある働き方をしやすい職種だといえます。患者やその家族からの緊急呼び出しであるオンコール対応には備えなければいけませんが、当番制である職場が多く、頻度としては高くありません。
精神科訪問看護は、ほかの職種より給与が高い傾向にあります。常に人材が求められている業界にも関わらず慢性的な人手不足であることや、オンコール対応の手当がもらえることなどが主な理由です。
厚生労働省が発表した「令和2年度介護事業経営実態調査結果」によると、訪問看護師(常勤)の月収は440,368円でした。病院で働く看護師の平均月収は約386,045円、診療所で働く看護師の平均月収は約354,562であり、看護師業界のなかでも決して低くない給与水準であることがわかります。
ただし、給与水準は働く地域や職場によっても異なるため注意しましょう。実際に働く際には施設や転職サイトなどの求人情報をしっかり確認するようにしてください。
精神科訪問看護の仕事がきついと感じた場合は、勤務先に相談してみましょう。勤務先に相談をすれば、訪問先を変えてもらったり、勤務形態の変更を検討してもらえたりする可能性があります。
勤務先へ相談する際は、自分が抱えている悩みをなるべく具体的に話すことが重要です。患者や利用者家族などのコミュニケーションに悩んでいる、暴力的な言動を受けることがあるなど、現在どのような状況にあるのかを率直に伝えましょう。
注意点は人手不足のステーションで働いている場合は、勤務先に相談をしても訪問先の変更などの希望に沿えない可能性がある点です。訪問先の変更などの希望が通らない場合は、患者への接し方のアドバイスをもらって対応を工夫するなど、自分なりの解決方法を模索するようにしてください。
精神科訪問看護の仕事がきついと感じる場合は、リフレッシュの時間を確保することも重要です。休日など勤務時間外を利用し心身をしっかり休ませることで、問題に対して前向きな解決法を考えられるようになります。
家族や友人と会って話をしたり、趣味に没頭したりするとよいでしょう。身体を動かすことでストレス発散につながるのであれば、適度なジョギングやトレーニングもおすすめです。最適なリフレッシュ方法は人によって異なるため、自分に合った休息方法を探してみてください。
職場の人間関係などがきついと感じる場合、働くステーションを変えることもおすすめです。環境が変わることで、人間関係や給与面などの待遇が改善される可能性があります。
たとえば在宅訪問看護の仕事につらさを感じているなら、施設の入居者向けの訪問看護の仕事を探してみましょう。施設の入居者向けの訪問看護の仕事は、移動時間が少ないだけでなく、患者の家族とのコミュニケーションの機会が少ないため、看護の業務に集中しやすいといったメリットがあります。
訪問看護の業界は慢性的な人手不足なため、再就職先を見つけるのは比較的容易な可能性が高いです。転職先を探す際には、職場環境の何が特にきついと感じるのかを整理することで、自分に適した転職先が見つけやすくなります。
精神科訪問看護は、患者とのコミュニケーションの難しさや利用者家族からのプレッシャー、自分1人で患者に対応しなければならない点など、仕事がきついと感じる場面があります。患者一人ひとりと向き合えることや、高収入であるメリット面と天秤にかけても、仕事を辞めたいと考える人もなかにはいるかもしれません。
精神科訪問看護の仕事がきついときは、無理して仕事を続けるのではなく、転職を検討するのもひとつの手段です。看護の仕事は病院や施設などでも行うことができ、求人数も多い傾向にあります。
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