村山由佳の名作小説のおすすめ人気ランキング

第6回「小説すばる」新人賞を受賞した村山由佳のデビュー作です。19歳の主人公が8歳年上の女性に一目惚れする恋愛物語で、2006年には映画化もされています。心理描写の巧みさとピュアな純愛のストーリーが心に残るでしょう。

第129回直木賞を受賞した、家族の絆と恋愛を描いた感動作です。恋の苦しみ・消えない心の傷など、家族がそれぞれ抱える苦しみについて描かれていますよ。愛とは何か、家族とは何か、読み進めるほど考えずにはいられないでしょう。

年上のいとこと同居を始めることになった、高校3年生の僕。彼女の秘密を知って、次第に心を惹かれていく彼を描いた切ない純愛小説です。シリーズは全19巻出版されていて、読み応えがあるのもよいですね。

フルチンこと古幡慎一は、バイト先のカフェで、高校時代に思いを寄せた先生・斎藤夏姫の声を聞きます。８歳年上の彼女にどうしようもなく惹かれていく慎一でしたが、彼女の心は見えずにいました。傷ついた心の再生や愛を描いた、それぞれの思いが交錯する物語です。

小説家の主人公・夏帆と母親の親子関係に焦点を当てている小説。村山由佳の半自伝的小説となっており、主人公の心理描写が生々しくリアルです。母・娘のどちらの立場でも、親子関係に悩んでいる方におすすめの1冊ですよ。

ヘヴンリー・ブルーに続く、天使シリーズの完結編。天使の卵から15年後の世界で、34歳となった歩太は14歳の少女・茉莉と恋に落ちます。いくつもの苦しみ・悲しみを乗り越えた先にある、幸福なラブストーリーを描いていますよ。

大手居酒屋チェーンに就職し、張り切っていたはずの健介が命を絶った。異変に気づけなかった恋人の千秋は、彼の両親と協力し名誉を取り戻すべく大企業を相手に闘いを挑みます。小さな人間が奮闘する姿に胸が熱くなる、感動長篇ですよ。

第55回吉川英治文学賞を受賞した村山由佳の小説です。舞台は明治から大正時代、主人公はアナキストで婦人解放運動家の伊藤野枝です。決して長い人生ではないものの、情熱的で存在感のある彼女の生涯に迫っています。

8歳年上の姉・春妃が自分のボーイフレンドと恋に落ちたあの日。夏姫は、とり返しのつかない言葉を口にしてしまったと、10年間ずっと後悔していました。夏姫の視点から描かれる、天使の卵・アナザーストーリーです。

35歳の脚本家の奈津は、才能に恵まれながら田舎で同居する夫の抑圧に苦しんでいました。ある日耐えられなくなり、長く敬愛していた演出家の志澤の意見に従い、家を飛び出す決意をします。束縛から解き放たれた女性が初めてめぐり合う生と性、その彷徨の行方を正面から描く衝撃的な官能の物語ですよ。

声を出せなくなった主人公の少女が、南太平洋の海辺で傷を癒していく過程が描かれています。主人公とイルカの触れ合いや、繊細な心をもつ登場人物達が魅力。心に傷を持つ人々が織りなす、イノセントでピュアな愛の物語ですよ。

心変わりした恋人の由美子が選んだのは、こともあろうに主人公の兄貴でした。大学生活を捨てた祐介は、信州菅平の宿「かむなび」で、明るさの奥に傷みを抱えた人々と出会います。誰も愛せない、壊れた心に降り積もる物語ですよ。

幼い頃に養父を亡くし、母親の愛人から日常的に暴力を受けていた刀根秀俊に初めて気の置けない友達ができました。同じクラスの4人で過ごすかけがえのない時間はある事件で一変し、それから二十年。絶望の果てに辿り着く、究極の愛の物語です。

校内一の優等生・恵理は、ある現場を同級生の光秀に目撃されれ以来、超高校級サーファーで誰とでも寝ると噂される彼と体を重ねるようになります。ままならない体と心、そして厳しい現実にふたりは。切実に生きる18歳を描き出す、永遠の青春小説です。

都会を離れて田舎で暮らす小学5年生の雪乃は、胸いっぱいに苦しさを抱えていました。そんな彼女の凍った心を溶かしてくれたのは、長野の大自然・地元の人々・同級生大輝との出会いだったのです。ときにすれ違っても、みんながお互いのことを思い合う、自分の居場所を見つけるための物語ですよ。

20歳も年上の写真家に振り回され苦悩する、高校写真部の部長・都。彼女が新たな被写体に選んだラグビー部の同級生・隆之は、同性のチームメイトに密かな恋心を抱き、葛藤していました。愛に悩み、性に戸惑いながら生きる18歳を瑞々しく描く、不朽の青春小説です。

主人公は銀座の老舗真珠店で働く32歳の真奈。プライベートでは恋人と半同棲生活を送っているにも関わらず、出張で訪れたタヒチで元彼と再会してしまいます。そんな真奈が、現在の恋人と昔の恋人との間で揺れ動く女心を描いた作品です。

人生の後半をひとりで生きようとしていた小説家のハナは、幼馴染のトキヲと巡り合う。四季のうつくしい巡りのなかで、喪失も挫折も味わったふたりは心も体も寄せ合いながら、かけがえのない時を積み重ねていきます。あたたかな祝福に満ちた、大人のための傑作恋愛小説です。

世界の美しさと厳しさを感じられる感動の長編小説。母親から仕打ちを受けていた主人公がアリゾナの人々と過ごすことで、徐々に再生していく様子が描かれています。重たいテーマを扱いつつも、緻密な世界観にのめり込むこと間違いなしの1冊です。

学生と教師、不倫など、禁断の恋愛を繊細に描いた作品です。不器用でひたむきな青春の恋に、いつの間にか引き込まれているでしょう。長すぎない分量と爽やかな読了感で、やさしい気持ちになりたいときにおすすめです。

12人の女性たちの欲望を描いた長編連載小説。リアルに語り合いにくい性や性愛を題材にした作品が収録されています。女子校のクラスメイトや叔母の夫など、さまざまな関係の恋愛が描かれ、心情に共感しやすく読みやすい作品ですよ。

穏やかだった夫との生活を捨て、都会へ出てきた脚本家の高遠奈津。数人と交際したあと、ヒモのような存在の大林一也とともに暮らしはじめます。自由や愛を描いた、大人の恋愛が楽しめる1冊でしょう。

1人の青年が亡くなったところから物語がはじまり、青年の友人・同居人たちがモロッコへと散骨しにいく物語です。愛の形や深さ、強さについて描かれていますよ。愛とともに、生きることについても考えさせられる感動の長編作品です。

アフリカを舞台にした作品。染織家とカメラマンが再会し、燃え上がるような恋愛を繰り広げますが、突如、衝撃の事実が発覚します。生命力溢れる自然の描写と心を揺さぶる人間心理が、ぎゅっと描かれていますよ。

夫からの束縛によって成立していた幸せな夫婦関係。そんな生活を甘受していた主人公が、とある男性と出会ったことから物語が動きだし、衝撃のラストを迎えます。結末の後はどうなったのか、サスペンス特有のあと味が忘れられない作品です。

生きることに喪失感を覚えた登場人物たちが、人生に向き合う感動作。乗馬耐久レースのエンデュランスに挑む、少女の成長を描いた物語です。不登校になった11歳の少女が、乗馬を通して徐々に前を向いていく様子に引き込まれます。

別れるしかなかった、ふたたび逢うこともなかった、言葉にすると想いはこぼれおちてしまう。母のかつての恋人を追って、娘の弥生はその男の向かいに住み、講義を聴きに短大へ通います。160ページと短めなので、村山ワールドを気軽に楽しみたい方におすすめ。