江戸川乱歩の小説のおすすめ人気ランキング【2025年】

ろう人形のような怪紳士に会った少年探偵団員2人は、その男を尾行します。2人の前で上着とシャツをぬいだその男の正体は、なんと透明人間。目に見えない透明怪人が連日事件を引き起こし東京中を震え上がらせるなか、明智探偵・少年探偵団と透明怪人の戦いが始まります。

小学6年生の不二夫がおじさんの建てた広い屋敷にたった1人で留守番をしていると、風とともに紙が落ちてきました。大金塊を求め、明智と少年探偵団は暗号をめぐる冒険に出ることになります。少年向け推理小説シリーズの第4作目です。

グロテスクながらも妖しい魅力のある7編を収録した作品集です。ミステリー性の高い「石榴」「陰獣」や、怪奇的な「踊る一寸法師」「人でなしの恋」まで、幅広いジャンルがセレクトされています。江戸川乱歩という作家の魅力を知る入り口に、あるいはそのすばらしさを見直すきっかけにできる小ぶりのコレクションです。

約800ページ・全12作品を収録した、大ボリュームの作品全集です。デビュー作である推理小説「二銭銅貨」から、人間の狂気を描いたホラーサスペンス「パラノマ島奇談」などの代表作をいくつも収録。読者を惑わすトリックが仕込まれた文章や、エロティックで怪奇的な世界を楽しめます。

隅田川近辺の川岸に建つ「三角館」に、1発の銃声が鳴り響きます。双子の当主が生き残り、遺産相続権をめぐる執念と敵意の中、はたして真犯人はだれなのでしょうか。アメリカの作家ロジャー・スカーレットの本格編「エンジェル家の殺人」を原作にする、傑作翻案小説です。

ある某貴族の別荘に、工学博士・五十嵐東三を首班とする秘密設計班が立てこもります。老博士の長男が山の見晴らし台で見た怪しい影…、煙突の中からはい出した怪人物はスパイでしょうか？推理界の大御所・江戸川乱歩が、終戦間近い昭和18年より19年にかけて連載執筆した異色作です。

妖美幻想の世界を描く巨匠・江戸川乱歩の代表作。資産家の次男、青木愛之助は大学以来の友人・品川四郎に瓜二つのスリに出会い、怪奇な事件の幕が上がります。ただのドッペルゲンガー怪談では終わらない、乱歩の憧れと恐れの原点がつまった問題作です。

1人の美女をめぐった美青年と画家の決闘をきっかけに、初秋の旅館を舞台におこるミステリー作品です。決闘の半月後、画家と思われる人物の水死体が発見され、一方では美女の周囲には不気味な人物が現れるようになり、名探偵・明智小五郎に捜査を依頼。警察の必死の追及を翻弄するバケモノと明智小五郎の戦いを描きます。

しばしの休養のため湖畔のホテルにやってきた明智小五郎は、大宝石商の娘・玉村妙子と知り合い、心惹かれていきます。しかしそれが玉村家の怪事件へかかわり合いの始まり。悪魔の手にとらわれた明智小五郎の波乱万丈や恋愛模様などが展開される探偵小説の一大金字塔作です。

幼い女子を次々と拐す「黒い魔物」が団員・篠崎始の妹と小林少年を拉致。溺死寸前の2人を少年らの機転で救い出したものの、魔物は首尾よく姿をくらませてしまいます。史上最高の名探偵VS世紀の大悪党の華麗なる推理合戦の行方を楽しめる1冊です。

エロティックな表現も多い、大人が楽しめる短編作品です。純粋な推理物より、異常心理や人間の狂気を描いた幻想的な作品が好きという方におすすめ。KADOKAWA作品集の第1巻ですが、乱歩＝推理のイメージで本作から読み始めるとショッキングかもしれません。

昔捨てた男だという謎めいた探偵作家の春泥から執念の脅迫状が届き、探偵作家の寒川に助けを求める大富豪夫人の静子。静子の夫が変死体で発見されると、その脅迫状はぴたりとやみますが、その裏には意外な結末へ導く巧妙なトリックが仕掛けられていました。男女の情念を描いたベストセレクション第4弾です。

はなやかな「グランド・サーカス」の公演中、突然あがった恐ろしい悲鳴に、見物客がいっせいに振り返ります。サーカス団長の笠原さん一家におそいかかる、骸骨男のぶきみな影。だれも知らない大きな秘密が、明智探偵と少年探偵団の推理で明らかになります。

大ベストセラー少年探偵シリーズが、懐かしい装丁をそのままに文庫化。次々と起きる少女誘拐事件と黒い魔物の正体、のろいの宝石の言い伝えの謎に、名探偵明智小五郎と小林少年率いる少年探偵団が挑みます。巻末には乙一のエッセイも収録しています。

目の前で空中からバットやボールを取り出し、魔法博士と名乗る手品師と出会った天野少年。天野少年は後日、少年探偵団の小林団長と共に魔法博士の住む洋館を訪ねますが、博士の行なう魔術ショーの途中で博士とともに失踪してしまいます。黒マジックを使う二十面相の挑戦が始まります。

大金塊に並ぶ、暗号解読ミステリの快作。都内の拘置所に収容されていた怪人二十面相から新聞社に「四十面相と改名し、新事業・黄金どくろの秘密に乗り出す」と手紙が届くところから物語は動き出します。黄金どくろとは何なのか、小林少年がその謎に挑戦する作品です。

のちに少年探偵団シリーズとしてヒットすることになった名作の記念すべき第1巻です。かの有名な怪人二十面相が初登場。宝石を盗むと予告状を突きつけてきた二十面相に、明智小五郎と少年探偵団が挑みます。

日本推理小説の巨匠・江戸川乱歩が没して50年という節目を記念した名作に光を当てるアンソロジー。直木賞作家の桜庭一樹が案内する、妖しくも美しい乱歩の新世界を楽しめます。「パノラマ島綺譚」「陰獣」など、傑作七編を収録しています。

赤川次郎・江戸川乱歩・乙一・雀野日名子・高橋克彦・山田悠介の短編を収録したアンソロジー。放課後誰もいなくなった教室、夜中の肝試し、都市伝説や怪談といった恐怖のテーマをそれぞれの作家が描いています。旬の作家が集結し、いまどきの名作にこだわり抜いて選んだ短編小説集です。

ある春の夕暮、曲がり角に奇妙な印を書き残す老人が一軒の洋館に向かっていきます。そこに捕らわれていた手足を縛られた美少女を発見した少年探偵団員・相川は屋敷に潜入しましたが、帰還後原因不明の奇行に走るように。事件は天才・明智に託されるも、謎の探偵・殿村弘三の参戦によって団員は新たな渦に巻き込まれます。

名探偵明智小五郎が初登場した記念すべき表題作を始め、ミステリー要素を多く含んだ作品をセレクト。自らも数々の推理小説を書き、多くの推理作家の才をも発掘してきた巨人江戸川乱歩の傑作選です。デビュー作「二銭銅貨」も収録されています。

「乱歩の前に乱歩なく、乱歩のあとに乱歩なし」と称される巨星が、こよなく愛した純粋本格に果敢なアプローチを試みた佳品「一枚の切符」を掲載。さらに黒手組や日記帳など、色とりどりの短編10編を収録。執筆活動最初期の大正12年7月から14年7月にかけて、試行錯誤を通して生み出された作品たちです。

「白昼夢」「二銭銅貨」「心理試験」「屋根裏の散歩者」「人間椅子」「鏡地獄」など、江戸川乱歩の有名小説を多く含んだ短篇集です。江戸川乱歩が描く猟奇とあやかしの世界を楽しめる1冊。島田雅彦の解説も収録されています。

新潮文庫の傑作選は、初期の名作9作品を余すところなく収録。「人間椅子」「芋虫」「D坂の殺人事件」など、巧妙な暗号トリックを描いたデビュー作から、著者の怪奇趣味が伺える作品までバランスよくそろっています。まずは乱歩作品の有名どころを押さえておきたい人に、とくにおすすめです。

恋人を殺された主人公の簑浦金之助が、友人の諸戸とともに事件の真相を追い奔走するさまがスリル満点に描かれています。ストーリー全体の完成度に加え、猟奇・復讐・同性愛など、江戸川乱歩といえば…という要素がふんだんに散りばめられているのが魅力です。

魚津から帰りの車中、見知らぬ老人の口から蜃気楼より不思議な物語が語られる…。幻想文学史上に輝く表題作に加え、乱歩と明智小五郎の存在を不動にした傑作娯楽長編「蜘蛛男」や、猟奇の頂点をきわめた「蟲」他1編を収録した1冊。江戸川乱歩ワールドの真髄がこの1巻で堪能できます。

貧しい生活を送る売れないもの書きの人見は、日がな彼独特の理想郷を夢想していた。ある日、彼は学生時代の同窓生で自分とうり二つの億万長者が死んだことを聞き、ある企みを思いつく。死んだ人間になりすまし、巨万の富を得た男が成し得た夢の行く先とは…。

両手両足を失い、話すことも聞くこともできない帰還軍人の夫。妻である時子は夫を献身的に支えるように見せかけて、実は無力な生き物扱いをして楽しんでいた…。表題作「芋虫」をはじめ「指」など9作を収録した1冊です。

世の中の全てに興味を失っていた男・郷田三郎は、探偵・明智小五郎と知り合ったことで犯罪への多大な興味を持ちます。そんな中、下宿の屋根裏から他人の醜態をのぞき見る楽しみをみつけ、さらに屋根裏で完全犯罪を思いつきます。表題作のほか、とある洋館で次々起こる謎の殺人事件を描いた「暗黒星」を収録した1冊。

「黒トカゲ」と呼ばれる、社交界の花形で暗黒街の女王である女賊。彼女は日本一のダイヤを手に入れるため、宝石商の娘の誘拐を図ります。妖艶な女怪盗と名探偵明智小五郎との頭脳戦は、いつしか淡く切ないものに様相を変えていくのでした。