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■米国でスカイラインの次期車となるインフィニティQ50が登場
2013(平成25)年1月15日、米国デトロイトショー2013で日産の「インフィニティQ50」が発表された。個性的なダイナミックなフォルムと力強い走り、世界初のテクノロジー、さらに先進の通信システムを特徴とするスポーツセダンで、翌年には日本で13代目「スカイライン」としてデビューした。
スカイラインの海外名はインフィニティQシリーズへ変更
スカイラインの海外名は、それまでインフィニティG35、インフィニティG37と名乗っていたが、この世代からQシリーズに変更され、新型車もインフィニティQ50と名乗ることになった。車名変更は、インフィニティが導入する新たなネーミング手法の一環。Qは、今後インフィニティのセダンとコンバーチブルモデルに、またクロスオーバーとSUVはQXを名乗る。
古くはQを冠したモデルとして「インフィニティQ45」があり、1989年に日本にもそのままの車名で販売された。インフィニティQ45は、米国市場での新しいプレミアムブランド「インフィニティ」設立と同時にフラッグシップとして誕生した。高級装備を纏い、新開発の4.5L V8 DOHC エンジンを搭載、市販車として世界初の油圧アクティブサスペンションを採用するなど、“世界に通用する日本の高級車”を目指した。
日産は、今回導入する新ネーミング手法は、インフィニティの最初の市販車として、またQ45への原点回帰という意味合いも持つと説明している。
新型インフィニティQ50がデトロイトショーでデビュー
2013年1月のこの日、デトロイトショーで日産が当時の「インフィニティG37(スカイライン)」の次期車である「インフィニティQ50」の概要について発表した。Q50は、日本名「スカライン」の次期車でもあるが、その場ではスカイラインへの言及はなかった。
高級車らしく重厚ながら、ワイド&ローの躍動感のある引き締まったスタイリングで、広い室内スペースも確保されていた。インテリアは、ドライバーを中心に考えたコクピットとなっており、大型のデュアルタッチスクリーンを備え、ハンズフリー電話やナビゲーション、エンターテインメントシステムとスマートフォンアプリのすべてを統合し、運転中でも簡単な操作だけで車外とのコミュニケーションを行なうことができる。
パワートレインは、最高出力328ps/最大トルク346Nmを発揮する3.7L V6 DOHCと、296psの3.5L V6 DOHCエンジン+50kWモーターの“インテリジェントデュアルクラッチコントロール”ハイブリッドシステムを搭載。システム最高出力は364psに達し、7速ATを組み合わせたFRと4WDが用意された。
さらに、世界初となる2つの新技術“インフィニティ・ダイレクト・アダプティブ・ステアリング”と“ アクティブ・レーン・コントロール”を搭載。ダイレクト・アダプティブ・ステアリングは、タイヤの角度とステアリングの操舵をより高度に制御するシステムで、ドライバーの好みで4種類のセッティングを選択可能。アクティブ・レーン・コントロールは、車載カメラによる車線検出システムを使ってクルマを車線中央で安定して走行させる運転支援システムである。
インフィニティQ50は、米国では2013年8月にデビューした。
翌年日本で13代目スカイラインとしてデビュー
インフィニティQ50は、翌2014年2月26日に日本で13代目スカイライン(V37型)としてデビューした。V37型スカイラインは、歴代のスカイラインの中で最もプレミアムでダイナミックなモデルであり、またスカイラインとしては初めてのハイブリッド車である。
日本ではハイブリッド仕様のみが設定され、その車両価格はFR仕様が449.61万円/486.36万円/526.47万円、4WD仕様はそれぞれ約25万円高額に設定された。
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13代目スカイラインのエンブレムは、日産マークでなくインフィニティのバッジを付けていた。名車スカイラインのエンブレムがインフィニティ? スカイラインファンから見ると何となくシックリこないかもしれないが、スカイラインのプレミアムバージョンとしてみれば新鮮かもしれない。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。