アメリカで運転する前に知っておきたい、特に日本人が迷いやすいアメリカの交通ルールをまとめました。詳細をリンクの別記事で解説している場合もあるので、必要に応じて覗いてみて下さい。
- 右側通行・左ハンドル
- 速度や距離がマイル表示
- 赤信号でも右折できる
- 左折時の注意点
- 信号機の無い4way stop交差点
- 「YIELD」は「ゆずれ」
- 右側が低速、左側が高速
- 路肩に緊急車両が居たら避ける「Move Over Law」
- スクールバスが居たら一時停止
- 踏切は一時停止しない
- 葬儀の行列は優先
- シートベルトとチャイルドシートを忘れずに
- 制限スピードが速い
- 飲酒運転の規制が異なる
- 警察に呼び止められた時の対応
- 車上荒らしに注意
- まとめ
右側通行・左ハンドル
まず基本が、日本と逆の「右側通行・左ハンドル」です。ハンドルが逆なので、ワイパーとウインカーも逆についています。初めて乗る方は、事前に動作確認をすることをおすすめします。右側通行なので、左折時に対向車線を横切るので、注意が必要です。また左右の死角の感覚も逆になるので、よく確認しましょう。
速度や距離がマイル表示
スピードメーター、ナビ、標識、全ての表示がマイル(mile)になります。(車種によってはスピードメーターを km に変更できます。)ちなみに1マイルは約1.6キロメートルです。アメリカのややこしい長さの単位についてまとめた記事はこちら。
赤信号でも右折できる
アメリカでは、赤信号でも交差点を右折することが可能です。ただし、右折をしてはいけない場所には「NO TURN ON RED」などの注意書きがあります。ニューヨーク市など一部地域では赤信号中の右折が禁止されている場合があります。詳しくは、こちらの記事で解説しています。
左折時の注意点
アメリカは右側通行なので、左折の際は対向車線を横切るため注意が必要です。また多車線道路が多く、左折専用レーンが複数ある場合も多いです。その場合、左折後に間違って隣のレーンに入らないように注意して下さい。他の車と接触してしまう可能性があります。
また、「左折可」の矢印信号が黄色で点滅している(車が来なければ行ってOK)など、日本の青矢印と見た目が異なる場合があるので、焦らず運転しましょう。そして、普通の青信号と矢印青信号の出る順番が、日本と逆のことが多いです。矢印信号が気になる方はこちらの記事をどうぞ。
信号機の無い4way stop交差点
信号機の無い交差点を通過する場合、日本では大きい道路の車両が優先されますが、アメリカでは下記①②の優先順で走行します。日本での「どっちが優先道路?」の問題は発生しないので、とても合理的です。
①交差点への先着順
②右側の車両優先
参考記事はこちら。
「YIELD」は「ゆずれ」
日本の「止まれ」の標識にそっくりなこの標識。「YIELD」は「ゆずれ」という意味です。この場合、他の車両や歩行者をゆずってから走行しなければなりません。
ちなみに、アメリカの「止まれ」の標識は8角形の赤い標識です。
右側が低速、左側が高速
アメリカは日本と逆の右側通行のため、一番右側が低速走行レーン、左側に行くほど高速レーンになります。したがって、右側レーンを使っての追い越しは原則禁止です。(実際やっている車はたくさんいます。)
また高速道路では、最左側に「有料レーン」や、「HOVレーン」という2人以上乗車していないと走行できないレーンが存在することも。追い越す際に最左側を走行するときは、注意して下さい。「HOVレーン」の詳細は、こちらの記事へどうぞ。
路肩に緊急車両が居たら避ける「Move Over Law」
アメリカでは、路肩で、作業車が居たりや交通事故などの対応をしていた場合、1レーン空けて走行するか、速度を落として通過しなければなりません。毎年、路肩で作業する人や事故対応をしている人が亡くなる事故が相次いでおり、この「Move Over Law」はアメリカ50州全てで可決されている法律です。減速スピードや罰金などの規則は、州によって異なります。
スクールバスが居たら一時停止
アメリカにおいてスクールバスは優先されます。スクールバスが停車している場合は、基本的に後続車も対向車も一時停止しなければなりません。ただし、中央分離帯のある道路では、対向車は停止しなくて良いです。実際の様子について、詳細はこちらの記事にまとめました。
踏切は一時停止しない
アメリカでは、電車が来ていない限り踏切は一時停止せずに通行します。なので一時停止すると、後続車に衝突される可能性もあります。
「この先に踏切あり」の標識は、黄色丸に「R×R」です。詳しい内容はこちらの記事をご参照下さい。
葬儀の行列は優先
霊柩車を先頭とした、葬儀の車両行列が通る時があります。その場合、たとえ信号が青でも葬儀の車両行列を優先する必要があります(救急車と同じ感じ。)「Funeral」(葬儀)というステッカーの貼られた車が続きます。日本のように列席者がマイクロバスで移動することはなく、全員自家用車で移動するので、時に車の大行列になるそうです。最後尾の車はハザードランプを点滅させているので、その車が通過次第、通常運転に戻れます。筆者が実際に見た行列は、前後でパトカーが先導していたので、気づかないということはありませんでした。
シートベルトとチャイルドシートを忘れずに
日本と同様、アメリカでもシートベルトやチャイルドシートの装着が義務付けられています。ただし州によってその制限にはバラつきがあります。
例えばジョージア州の場合、「8歳以下の子どもにはチャイルドシートの使用」「18歳以下なら全乗員にシートベルト使用」「フロントシートの乗員は全員シートベルト着用」というルールがあります。つまり、19歳以上で後部座席に乗車してる場合シートベルト着用の義務が無いことにないますが、スピードの速いアメリカでシートベルトを着用しないことは致命的すぎるので、ぜひ着用してください。
まめ知識:シートベルト着用で交通事故の死亡リスクが45%減少します(byジョージア州運輸省)
制限スピードが速い
アメリカの制限スピードは白い標識で示されます。そしてスピード違反の上限は、道路や州により異なるので注意が必要です。道路の種類による制限スピードについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
飲酒運転の規制が異なる
アメリカでは、飲酒運転で違反になる基準値が日本よりも甘いです。それだけ危険な車が走行している可能性もあるので、注意して下さい。具体的な基準値については、こちらの記事でまとめています。
警察に呼び止められた時の対応
アメリカでは、運転中に警察に呼び止められた場合、なるべく早く路肩に停車し、警官の指示に従います。その際、焦って突然車から降りてはいけません。銃社会のアメリカでは危険行動とみなされます。まずは窓を開け、両手をハンドルの上に見えるように置き、冷静に対応します。具体的な対応の仕方については、こちらの記事でまとめました。
車上荒らしに注意
最後に、ルールではありませんが、車上荒らしには注意が必要です。日本よりも狙われる可能性が高いと考慮しておきましょう。貴重品を外から見える場所に置かない、買ったものは目に付きにくいトランクに入れるなど工夫が必要です。
まとめ
アメリカには日本人が迷いやすいルールがいくつかありますが、慣れれば、道が広くて歩行者が少ないアメリカは、日本より運転しやすい側面もあります。今回ジョージア州の規則をベースにまとめました。合衆国のアメリカは、州によってルールが異なるので、そこにも注意が必要です。このまとめが、運転が不安な方の役に立ちますように。
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