都知事選で「全否定」でも人気 都庁プロジェクションマッピング
東京・新宿の都庁第1本庁舎を使った大型プロジェクションマッピング(PM)は2月の導入から半年が過ぎた。4~32階部分の壁面に迫力の映像が投影され、これまで30万人以上の観覧客を集めているものの、2年間で16億5000万円という多額の予算から「他に税金の使い道があるのでは」との批判が都知事選などで噴出した。新しい名所の誕生か、それとも無駄遣いか――。
光の演出に拍手
8月上旬の夜。都庁前の都民広場には家族連れやカップル、外国人観光客ら200人を超える人たちが集まり、庁舎を見上げていた。男女2人組のユニット「YOASOBI」の楽曲「舞台に立って」に合わせて、壁面に多彩な光が照らされる。その後も光の演出が続き、約15分の上映が終わると拍手が起きた。
川崎市高津区から母親(63)と一緒に来た女性(36)は「お金のことを聞いていたのでネガティブなイメージがあったが、カラフルで素晴らしく感動した。費用が高いなら上映回数を減らしてでも続けてほしい」と語った。一方、母親は「素晴らしいが、そこまでお金をかけなくても、とは思う」と否定的だ。
東京都世田谷区の女性(73)は「見る価値はあった。無料だし、クリエーターのレベルが高い。見た人たちが周辺でお金を使うなら、長い目で見たら無駄ではないと思う」と話し…
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