合宿は組織のケアか

普段はリモートワークで合理性を追求している割に、リアルに会う合宿を大事にしてきた。

合宿をすると、その参加中は普段の業務はできないし、交通費も宿泊費もかかるし、運営の負担も大きいので、利益を考えたら合理性に欠ける。

合宿で話すテーマは、喫緊の課題というよりも、ふりかえりとかビジョンとか、会社の存在意義とか、緊急性の薄いものばかり。

その時間を仕事にあてて、かかるコストを報酬にあてた方が経済合理性は高いのかもしれないけど、なんとなく直感的に合宿やってきたところがある。

合宿をやってきたことで、短期的な効果はないけれど、働く仲間との関係の質はよくなり、仕事の哲学などが共有されることで、長期的な成果には繋がっているように思う。

ただ、こうした長期的な成果に繋がるかもしれない活動は、その重要性を言語化して説明するのは難しい。

ケアとキュアの違いで考えると、合宿は組織のケアと言えそう。組織のケアをし続けることで、組織で起きる問題をキュアする必要性を下げることができる。

合宿に限らず、日々の「ふりかえり」や「ざっそう」の時間なども、ケアと言えるのかもしれない。

とはいえ合宿をするのは、長期的な成果のためにやっているというよりも、ただ楽しいからやっているだけでもある。一緒に合宿を楽しめる人と働きたいし、そんな組織が良いと思う。

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倉貫 義人

株式会社ソニックガーデン代表取締役社長。経営を通じた自身の体験と思考をログとして残しています。「こんな経営もあるんだ」と、新たな視点を得てもらえるとうれしいです。

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