学研全訳古語辞典 |
ここ-ら 【幾許】
①
たくさん。数多く。
出典徒然草 一三七
「かの桟敷(さじき)の前をここら行き交ふ人」
[訳] あの桟敷の前をたくさん行ったり来たりする人。
②
こんなにひどく。これほどたいへんに。
出典古今集 秋上
「誰(たれ)をまつ虫ここら鳴くらむ」
[訳] だれを待つといって、松虫がこんなにしきりに鳴いているのだろうか。
参考
上代語「ここだ」に代わって中古以降に用いられた語。「そこら」は同義語。用言を修飾するほか、格助詞「の」を伴って連体修飾語となる。
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