笑わない日本人
昨日の昼間、みんなで古い時代の写真をみていた。昔は写真というものはそんなに軽々しくとるものではなく写真館で撮ったと思われる白黒写真は額縁にいれられており、学生らしき4人は真剣な表情だった。
その場にいた、ある老芸術家が「昔の日本人のほうが顔がよかった。いい顔をしている」と言い出した。「これは軍服だ」と指摘した。
死を意識して生きているほうが人間はいい顔になるのだと。
夜になってまたメンバーがいれかわり同じ写真をみていたのだが、その写真の持ち主がまた言い出した。「日本人はこの時代は写真を撮られても笑顔になったりしなかった。」テレビのニュースキャスターもへらへらした笑みを浮かべて話すのは日本ぐらいだという。外国のニュースキャスターは真面目な顔で話す。真剣なんだ、と。
「写真とられるときに笑顔になるのも戦後なんだよねー。」というような会話があって必然的に、いったいいつから真剣な顔した日本人はへらへら笑うようになったのかという疑問が呈された。
まあ、でも戦争中とかの写真をみて戦後変わったという話の流れから、最初に思い浮かぶ答えは自明であり、みんなその結論が気に入らなかったのかだれも喋らなかった。
思わずぼくが「やっぱりアメリカに占領されたときに変わったんですかね?」といってしまった。
「情けなさすぎる」問題提起したひとが吐き捨てるようにいってその話題はそこで終わった。
そんだけの話。