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日立の新冷蔵庫はカメラ付き。外出先でもスマホで中身を確認可能

左からR-HXCC62S/R-HXCC54S/R-KXCC50S

日立グローバルライフソリューションズは、外出先からスマートフォンで冷蔵室内の中身を確認できるカメラを搭載した大容量冷蔵庫「まんなか冷凍 HXCCタイプ」を2月24日に発売する。定格内容積617Lの「R-HXCC62S」と同540L「R-HXCC54S」の2機種をラインナップ。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は順に45万円前後、40万円前後(いずれも税別)。

「冷蔵庫カメラ」を新搭載し、撮影した写真をスマホアプリから確認できる機能が特徴。買い物中に冷蔵室の中身を思い出したいときなどにスマホで確認できる。買い忘れやすでにある食材の二重購入を減らすことで、毎日の食材管理を楽に行なえるようサポートするとしている。

本体上部にカメラを設置。冷蔵室のドアを開けた際に、冷蔵室の棚と左右のドアポケットを自動で撮影する。撮影した写真は「日立冷蔵庫コンシェルジュアプリ」に転送され、スマホから確認可能。アプリでは画像の拡大のほか、過去履歴の表示ができる。

冷蔵庫カメラを搭載
スマホアプリで撮影した冷蔵庫の中身を確認できる

真空断熱材を強化し、従来は壁の一部にあった発泡ウレタンを不要にしたことで薄壁化を実現。これにより本体幅はそのままにR-HXCC62Sは容量が従来モデル(R-HX60R)より15Lアップし、冷蔵室最上段で500mlのペットボトルを立てたまま収納できるようになった。

従来の冷蔵庫の断面イメージ
真空断熱材を強化し薄壁化。容量が15Lアップ

保鮮機能も充実させた。冷蔵室は全体を約2℃に保つ「まるごとチルド」を採用。同時に湿度低下も抑え、一時的な保存であればラップなしでも乾燥や変色を抑制するという。また肉や魚を凍らせない約-1℃で保存する「特鮮氷温ルーム」も備えた。

本体真ん中に配置した冷凍室は、食材を整理して収納しやすい3段の引き出し式。引き出しの最上段は手軽にホームフリージングができるスペースとし、アルミトレイを設置。温度センサーも備え、温かいごはんなどを入れると温度を検知し、自動で運転を切り替えすばやく冷凍する。

3段引き出し式の冷凍室。上段はホームフリージングができるアルミトレイ付き

最下段の野菜室は、野菜を眠らせるように保存するという「新鮮スリープ野菜室」。野菜から放出されるエチレンガスやニオイ成分をプラチナ触媒(ルテニウム配合)が分解し、炭酸ガス濃度を高めることで野菜の気孔を閉じて呼吸活動を低下させ、栄養素の減少を抑えるという。

定格内容積617LのR-HXCC62Sの本体サイズは、685×738×1,875mm(幅×奥行き×高さ)。各室の容量は、冷蔵室317L(うち特鮮氷温ルーム18L)/製氷室24L/冷凍室上段33L/冷凍室下段125L/野菜室118L。年間消費電力量は270kWh/年。

同540LのR-HXCC54Sの本体サイズは、650×699×1,875mm(同)。各室の容量は、冷蔵室278L(うち特鮮氷温ルーム14L)/製氷室22L/冷凍室上段28L/冷凍室下段109L/野菜室103L。年間消費電力量は263kWh/年。

いずれもクリスタルドアを採用。本体カラーはクリスタルミラー、クリスタルシャンパンの2色展開。

このほか、冷蔵庫カメラを搭載した定格内容積498Lの「まんなか野菜 R-KXCC50S」も2月24日に発売。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は43万円前後(税別)。

冷蔵庫カメラを搭載し、本体真ん中に野菜室を配置したモデル。真ん中と最下段をそれぞれ「野菜」「冷蔵」「冷凍」モードに切り替えられ、、使用頻度に合わせて真ん中を冷凍室にしたり、まとめ買いに備えて両方を冷凍室にしたりできる。本体カラーはクリスタルミラー。

スマホで手軽に冷蔵庫の中を確認できる。買い忘れ防止に

冷蔵庫カメラには広角レンズを搭載。撮影した写真は画像処理を施してアプリへ転送するため、スマホで確認できるようになるまでは数分かかるが、同機能はおもに買い物中の使用を想定しているため、時間差はそれほど気にならないという。

カメラはドアが90度開いたら起動し、一定間隔で撮影を継続。左右のどちらか片側だけを開けても撮影する。その場合、アプリには開けた方の最新の写真と、開けていない方の過去の写真を合成した画像を表示する。

ドアが開くと撮影する
左右のドアポケットと棚の写真をアプリで確認できる(写真は店舗デモ用の画面)

ドアを開けてから撮影するまでの秒数や、撮影の間隔、カメラのオン/オフはアプリで設定可能。冷蔵庫のドア底部にマニュアルシャッターも備える。またカメラ本体は冷蔵庫から飛び出す形になっているが、冷蔵庫に沿わせて収納することもできる。

カメラは収納可能

実際にデモ機で体験してみると、はっきりと冷蔵室の棚とドア部分の食品が写っていた。アプリでは左ドアポケット/棚/右ドアポケットと3種類の画像を確認できる。

カメラは本体上部からレンズを出して撮影しているため、棚の奥に入れた食材までは写らない。そのため、買い忘れを防ぎたい食品や飲料は棚の手前に置くなどの工夫をすると、より同機能を活用できそうだ。

上から2段目、チーズや瓶詰を少し奥に配置してみる
奥のチーズなどはカメラに写らなかった

撮影は自動で行なわれるため、食品の出し入れをするタイミングによっては体や顔が写り込んでしまう。撮影時は庫内のランプが消灯するため、最後に消灯を確認してからドアを閉めると、きれいな写真が撮れた。

冷蔵庫カメラ撮影の様子。庫内ランプ消灯時に撮影

日立グローバルライフソリューションズはこれまで、冷蔵庫の開発において食品の鮮度を長持ちさせる機能や使い勝手を向上させてきた。今後はスマートフォンと連携する「コネクテッド機能」を充実させることで、食材の保存に留まらない、冷蔵庫の新たな価値を提供していくという。

今回の冷蔵庫カメラの搭載は、食事を準備するうえでの「冷蔵庫の中身を確認」「足りない食材を把握」といった家事フローをサポート。買い物中にもストックの確認ができ、複数台のスマホを連携することで家族間でも情報共有が可能で、買い物分担にも役立つとしている。