
当協会は、雲南省の貧困地域に暮らす、少数民族の子どもたちに学びの機会を提供したいと、2001年から「50の小学校プロジェクト」を開始し、雲南省の教育環境の改善に取り組んできました。
雲南省の少数民族の多くは、山岳地帯などの厳しい自然環境の中で暮らしており、食べる物も着る物も十分ではありません。また、地域に学校がない、家が貧しいなどの理由で、義務教育を受けられない子どもたちもいます。このような子どもたちの学習環境を整え、地域政府・地元住民の教育への理解を深めながら、教育の面で雲南省をサポートしようというのが協会の「50の小学校プロジェクト」の狙いです。


プロジェクトの必要資金について
当協会では、学校運営を最終的に雲南省自身に任せ、地元自治体が責任を持って運営をしてもらい、協会は定期的にフォローアップを行うことを前提として、日本側と雲南側で建設費を折半するという方法をとっています。この費用の折半により、地元の政府も学校運営に真剣に取り組みます。地元に根ざした本当に必要な小学校を存続させるための配慮です。
総建設費の1/3~1/2を支援する場合、200万円~300万円が必要です。総費用としては400万円~600万円程度(2~3階建ての9教室程度の校舎)がかかります。また、支援内容も多様化しており生徒や教員の寮、食堂や図書館も支援対象として運営されています。
プロジェクトの実施の流れ
- 1、現地調査・視察
- 本当に必要とされている場所に小学校を建設するため、何度も現地に赴き視察・調査を行い、カウンターパートナーの現地教育局との協議を重ねます。

- 2、建設の決定(理事会)
- 建設候補地がある程度定まると、理事会で、環境・経済その他の条件を加味して建設するか否かを討議、決定します

- 3、現地教育委員会との打ち合わせ
- そして現地教育局との打合せを経て、建設委員会を設置、いよいよ建設工事が開始します。

- 4、建設
- 工事は現地の建設会社が担当し、協会と建設委員会の監督の下完成に向かいます。ここまでの段階を終え、開校式を迎えるまでは1、2年です。

- 5、開校ふれあいの旅
- 「開校式ふれあいの旅」を組み、会員の皆さんと子どもたち、村人、現地政府が一緒にこのめでたい日をお祝いします。

- 6、フォローアップ事業
(追跡調査・支援・交流) - 小学校開校後も、5年間を目処に運営状況の報告を小学校側からしてもらい、なにか問題や要望があれば一緒に検討し解決します。
日本の小・中学校と雲南の支援小学校の間にフレンドシップ協定を結び、双方の地域を巻き込んでの交流も推進します。また、年に何度か当協会会員が学校を訪問し、文房具を贈ったりなどの交流の場を持つことも。
この5年を目途にした追跡調査・支援・交流を、当協会ではフォローアップ事業と称し、定期的に実施しています。
