私は1959年（昭和34年）に東京都の板橋区で生まれました。小、中、高校とも自宅の近くの公立学校に進学しました。大学は筑波大学第二学群生物学類で生物物理学を学びました。卒業後、同大学の教育研究科に進学し、理科教育学を専攻しました。入学当初は、青年海外協力隊で東南アジアに行きたいと考えました。しかし大学院で、高校教師出身の小林学先生に出会い、高校教師に進路変更しました。ところが、修士２年の時に、受験の書類を東京都に出し忘れ、研究生としてもう一年、大学院にお世話になりました。

　次の年は、東京都で拾っていただき、八王子の都立富士森高等学校定時制の理科教師として採用されました。ここで２年間お世話になりました。良き先輩教師、理解ある管理職に恵まれた２年間でした。さらに、成績面ではオール１に近い生徒を教える機会を得たことは、今まで持っていた教科指導の概念を完全に打ち壊すものでした。また、前向きに生きようとしているものの、世渡り下手で失敗したり、シャイなため素直に自分自身を出せない子どもたちとのふれあいは色々なことを学ばせていただきました。たった２年間の現場教師でしたが、現在の講義での教え方、研究におけるスタンスを決定的に定めた２年間でした。

　昭和62年より上越教育大学でお世話になっています。ここでも、根本和成先生、戸北凱惟先生という２代続いて良きボスに恵まれ、その後も良き同僚に恵まれ、わがまま放題の研究・教育をさせていただいております。