北朝鮮軍、米国を標的に戦闘態勢に入ると表明=KCNA
[ソウル 26日 ロイター] 北朝鮮は26日、米国などが北朝鮮の外国貿易銀行への制裁措置を強化するなか、米軍基地を標的にした戦闘態勢に入ると警告した。
朝鮮中央通信社(KCNA)によると、北朝鮮軍の戦略ロケット部隊や砲兵部隊が、米本土、ハワイ、グアムの米軍基地を標的に戦闘態勢に入ることを命じられた。
命令は北朝鮮軍の「最高司令部」からの声明の形で出された。
韓国国防省は、北朝鮮が直ちに軍事行動に出る兆候は見られないとしており、大方の軍事アナリストも、北朝鮮が負けることになる米国との戦いにあえて動くことはないとの見方を示している。
韓国と米国は4月末まで合同軍事演習を行っている。両国は防衛訓練だと強調しているが、北朝鮮は米国がB52爆撃機を使って戦闘の準備をしていると非難している。
中国外務省の洪磊報道官はこの日、朝鮮半島のすべての関係国が自制するよう望むと述べた。
同報道官は「現在、朝鮮半島の状況は複雑でセンシティブだ」と指摘した。
日本とオーストラリアの政府筋によると、両国は米政府が主導する対北朝鮮制裁の一環として、北朝鮮の主要な為替取引機関である外国貿易銀行への制裁措置を検討している。
北朝鮮の挑発的な発言は、金正恩第1書記の軍事面での実績作りが狙いとみられる。
KCNAは26日、金第1書記が海軍を含む合同部隊の上陸作戦を指揮したと報じた。
*内容を追加します。
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