ビットコイン価格が18万2000ドルを超えれば、BTCの生みの親であるサトシ・ナカモトが世界で最も裕福な人物になるようだ。
2021年3月現在、純資産が最も多いのは、Amazon創業者のジェフ・ベゾス氏で1816億ドル。次にテスラCEOのイーロン・マスク氏が1637億ドルで続いている。
サトシのビットコイン保有量は?
サトシ・ナカモトは2008年10月にビットコインのホワイトペーパーを公開した。翌年の2009年1月3日に最初のブロックである「ジェネシス・ブロック」がマイニングされ、ビットコインが誕生した。
正確な数値は分かっていないが、2009年1月から7月にかけて、サトシ・ナカモトは100万BTC以上をマイニングしたとされている。現在のビットコイン価格に照らし合わせると、100万BTCはおよそ540億ドルだ。
これから、ビットコイン価格が18万2000ドルになれば、現在のベゾス氏の資産額を超えることになる。
著名な仮想通貨リサーチャーであるセルジオ・デミアン・ラーナー氏は2013年に、サトシのビットコイン保有量を推定する研究論文を発表した。
ラーナー氏はサトシがマイニングした初期のブロックを分析し、100万BTCを保有している可能性が高いと判断した。ラーナー氏は当時、以下のように指摘した。
「私の推測では、サトシの資産は100万BTCほどだ。現在(2013年4月)のレートで1億ドルほどになる。」

BTCは18万2000ドルに達するか?
ビットコイン価格が20万ドルから100万ドルの間に到達すると予測する価格モデルは数多くあるが、最も有名なモデルはストックフロー(S2F)モデルだ。
S2Fモデルは、ビットコインの価値と既存の供給量(ストック)、新たにマイニングされたBTCが市場に入る量(フロー)との関係に基づいて試算している。これによると、ビットコイン価格は2021年末までに10万ドルから28万8000ドルになると予測している。
2020年11月、S2Fモデルの生みの親であるPlanBはこう語っている。
「自分のモデルをまだ信じているのかと聞かれることがある。はっきり言って、ビットコインS2FXが正しく、ビットコインが2021年12月までに10万〜28万8000ドルを叩き出すことに何の疑いもない」

S2Fモデル通りにビットコインが288000ドルまで上昇した場合、サトシの純資産は約2880億ドルとなり、ベゾスやマスクの資産を超えることになるだろう。
一方、他のビットコイン価格予測の中には、現在の強気サイクルをさらに高く評価しているものもある。例えばブルームバーグは、BTCがリスクオフ資産になれば、40万ドルにまで達する可能性があると予測している。
サトシの正体は謎に包まれており、現在も生きているかどうかもわかっていない。業界の専門家の間では、ハル・フィニー、アダム・バック、ポール・ルルーといった人物が候補として挙げられているほか、個人ではなくグループだったのではないかと推測されている。