黒丸 (宝島)
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黒丸(くろまる、英語: black spot)は、ロバート・ルイス・スティーヴンソンが著作『宝島』において発明した文学的なアイテム。
宝島
[編集]『宝島』では、黒丸は円形の紙、またはカードであり、片面が黒く塗られ、反対側にはメッセージが記されている。被告となる海賊の手に黒丸は乗せて渡され、被告が有罪であること、または判決を宣告するために用いられる。黒丸を渡された海賊は力ずくでリーダーの座から追放されるか、殺害されることを意味したため、多くの海賊にとって黒丸は恐怖の対象でもあった。
作中では、ビリー・ボーンズが「暗闇のピュー」と呼ばれる盲目の海賊から黒丸を手渡され、そのショックから(酒の飲み過ぎもあって)脳卒中を起す。また、ジョン・シルバーも手下だったモーガンから黒丸を渡されている。
起源
[編集]カリブ海の海賊には、裏切り者や密告者として非難された人物にトランプのスペードのエースのカードを渡すという伝統を元にしたとも考えられている[1][2] 。
他の作品への影響
[編集]- 『ツバメ号とアマゾン号』(1930年の小説) - ジムおじさん(ジェームズ・ターナー、フリント船長)がナンシイから黒丸を渡される。
- 『闇のイージス』(2000年の漫画) - 暗殺者の教官の娘であるマリア・カウフマンが、父親の弟子の1人に渡される。本作では「Black Circle」と表記されている。これを渡された者は、世界中にいる弟子(暗殺者)達から命を狙われる。
- 『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』(2006年の映画) - 本作では黒丸は、手のひらできる腫瘍のようなものとされる。デイヴィ・ジョーンズとの契約を果たしていないとしてジャック・スパロウの手に現れる。この印がある者は、海でクラーケンに追われることになる。
出典
[編集]- ^ Doug Lennox (2003). Now You Know: The Book of Answers. Hounslow Press. p. 87. ISBN 9781550024616
- ^ Scoott, Brian H.. “All kinds of Trivia”. All About Stuff. 2011年5月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。