第2高射特科団
表示
第2高射特科団 | |
---|---|
創設 | 1973年(昭和48年)8月1日 |
所属政体 | 日本 |
所属組織 | 陸上自衛隊 |
部隊編制単位 | 団 |
兵科 | 高射特科 |
兵種/任務 | 防空 |
所在地 | 福岡県 飯塚市 |
編成地 | 飯塚 |
上級単位 | 西部方面隊 |
担当地域 | 九州、南西諸島、福岡県筑豊地方・宗像地方(警備隊区) |
第2高射特科団(だいにこうしゃとっかだん、JGSDF 2nd Antiaircraft Artillery Brigade)は、飯塚駐屯地に団本部が駐屯する西部方面隊隷下の高射特科部隊。
概要
[編集]九州・南西諸島(沖縄本島を除く)の中距離防空を主任務とする陸上自衛隊最大の高射特科部隊の1つで、03式中距離地対空誘導弾を主に装備する2個高射特科群と1個高射特科隊及びその他の直轄部隊からなる。
第2高射特科団長は陸将補をもって充てられ、飯塚駐屯地司令を兼補し、福岡県筑豊地方の指定部隊の長として、筑豊地方および宗像地方の8市9町1村を警備する飯塚駐屯地駐屯部隊の災害派遣等の指揮を執る。
なお、国内では長距離射撃場がないため実射訓練ができないことから、毎年アメリカ合衆国のニューメキシコ州マックグレゴア射撃場などで実弾射撃訓練を行っている。
沿革
[編集]第2高射団
- 1973年(昭和48年)
- 8月1日:第2高射団の新編
- 9月10日:第304無線誘導機隊(北熊本駐屯地)を編合[1]。
- 1974年(昭和49年)8月1日:第7高射特科群が竹松駐屯地に新編。第2高射団隷下に編合。
第2高射特科団
- 1976年(昭和51年)8月20日:第2高射団が第2高射特科団に称号変更。
- 1978年(昭和53年)11月8日:第304無線誘導機隊(北熊本駐屯地)が飯塚駐屯地へ移駐[1]。
- 2003年(平成15年)3月27日:後方支援体制変換に伴い、整備部門を西部方面後方支援隊第102高射直接支援大隊へ移管。
- 2013年(平成25年)3月21日:全国に先駆け対空戦闘指揮統制装置を導入[2]。
- 2015年(平成27年)3月26日:高射特科団を編成する高射特科群では初めて03式中距離地対空誘導弾が第3高射特科群に配備される。
- 2016年(平成28年)4月16日~5月9日:熊本地震 (2016年)発生により、災害派遣で出動する[2]。
- 2018年(平成30年)3月27日:部隊改編。
- 第7高射特科群に03式中距離地対空誘導弾を配備。
- 第2高射特科団本部付隊レーダ班に対空レーダ装置 JTPS-P25を導入。
- 2019年(平成31年)3月26日:第3高射特科群第344高射中隊(飯塚駐屯地)、第303高射搬送通信中隊の2コ端局班・1コ中継班が奄美駐屯地に移駐[3]。
- 2020年(令和 2年)3月26日:第7高射特科群本部・本部管理中隊、第346高射中隊および第307高射搬送通信中隊の一部が竹松駐屯地から宮古島駐屯地へ移駐[4]。
- 2022年(令和 4年)3月17日:部隊改編。
- 2023年(令和 5年)3月16日:部隊改編。
- 第3高射特科群第313高射中隊を第349高射中隊(03式中距離地対空誘導弾装備)に改編。
- 第7高射特科群第348高射中隊、第307高射搬送通信中隊の残部隊が竹松駐屯地から石垣駐屯地に移駐[8]。
- 2024年(令和 6年)
- 3月21日:部隊改編。第3高射特科群第314高射中隊を第350高射中隊(03式中距離地対空誘導弾装備)に改編。
- 7月:第2高射特科団でのホーク運用終了。
警備隊区
[編集]編成・駐屯地
[編集]- 編成
整備支援部隊
[編集]主要幹部
[編集]官職名 | 階級 | 氏名 | 補職発令日 | 前職 |
---|---|---|---|---|
第2高射特科団長 兼 飯塚駐屯地司令 |
陸将補 | 田中裕宣 | 2024年 | 8月 2日西部方面総監部幕僚副長 |
副団長 | 1等陸佐 | 安孫子一 | 2022年12月23日 | 陸上総隊司令部監察官 |
高級幕僚 | 1等陸佐 | 赤藤司 | 2024年 | 8月 1日陸上自衛隊関東補給処装備計画部計画課長 |
代 | 氏名 | 在職期間 | 出身校・期 | 前職 | 後職 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 子野日穣 | 1973年 ※1974年 7月 1日 陸将補昇任 |
8月 1日 - 1975年 7月15日陸士55期 | 西部方面総監部付 (1等陸佐) |
陸上幕僚監部付 →1976年1月1日 退職 |
2 | 中野秀樹 | 1975年 | 7月16日 - 1976年 8月19日陸士56期 | 陸上幕僚監部厚生課長 | 第2高射特科団長 兼 飯塚駐屯地司令 |
代 | 氏名 | 在職期間 | 出身校・期 | 前職 | 後職 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 中野秀樹 | 1976年 ※1977年10月20日 陸将昇任 |
8月20日 - 1978年 1月10日陸士56期 | 第2高射団長 兼 飯塚駐屯地司令 |
退職 |
2 | 原村數眞 | 1978年 | 1月10日 - 1979年 7月31日陸士58期 | 第2高射特科団副団長 | 西部方面総監部付 →1980年1月1日 退職 |
3 | 上田照夫 | 1979年 ※1980年 1月 1日 陸将補昇任 |
8月 1日 - 1980年 3月16日海兵74期 | 第2高射特科団副団長 (1等陸佐) |
第4師団司令部付 →1980年7月1日 退職 |
4 | 山田精一 | 1980年 | 3月17日 - 1982年 6月30日海兵75期 | 第2高射特科団副団長 | 陸上自衛隊高射学校長 兼 下志津駐屯地司令 |
5 | 谷田部満 | 1982年 | 7月 1日 - 1984年 6月30日東洋大学 昭和28年卒 |
陸上自衛隊高射学校研究部長 | 陸上自衛隊高射学校副校長 兼 同校企画室長 |
6 | 遠山久人 | 1984年 | 7月 1日 - 1986年 3月16日防大1期 | 陸上自衛隊高射学校副校長 兼 企画室長 |
東北方面総監部幕僚長 兼 仙台駐屯地司令 |
7 | 岡文夫 | 1986年 | 3月17日 - 1989年 3月15日防大2期 | 防衛大学校訓練部訓練課長 | 陸上自衛隊高射学校長 兼 下志津駐屯地司令 |
8 | 北井上一則 | 1989年 | 3月16日 - 1990年 7月 8日防大5期 | 西部方面総監部幕僚副長 | 東北方面総監部幕僚長 兼 仙台駐屯地司令 |
9 | 正村千秋 | 1990年 ※1991年 7月 1日 陸将補昇任 |
7月 9日 - 1993年 3月23日防大5期 | 第3師団司令部幕僚長 (1等陸佐) |
陸上自衛隊高射学校長 兼 下志津駐屯地司令 |
10 | 備後嘉雄 | 1993年 | 3月24日 - 1995年 6月29日防大10期 | 陸上幕僚監部人事部厚生課長 | 西部方面総監部幕僚長 兼 健軍駐屯地司令 |
11 | 樋口譲次 | 1995年 ※1996年 7月 1日 陸将補昇任 |
6月30日 - 1997年 6月30日防大13期 | 東北方面総監部人事部長 (1等陸佐) |
第7師団副師団長 兼 東千歳駐屯地司令 |
12 | 佐野晃 | 1997年 | 7月 1日 - 2000年 3月29日防大13期 | 陸上幕僚監部調査部調査課長 | 陸上自衛隊東北補給処長 |
13 | 五藤正美 | 2000年 ※2000年 4月28日 陸将補昇任 |
3月30日 - 2002年 7月31日防大16期 | 統合幕僚会議事務局第5幕僚室 防衛計画調整官 (1等陸佐) |
陸上自衛隊高射学校長 兼 下志津駐屯地司令 |
14 | 加賀谷貞司 | 2002年 ※2003年 3月27日 陸将補昇任 |
8月 1日 - 2004年 8月29日防大16期 | 陸上自衛隊幹部学校教育部長 (1等陸佐) |
陸上自衛隊幹部学校副校長 |
15 | 平野治征 | 2004年 | 8月30日 - 2007年 3月27日防大21期 | 情報本部計画部長 | 陸上自衛隊高射学校長 兼 下志津駐屯地司令 |
16 | 髙橋勝夫 | 2007年 | 3月28日 - 2008年 7月31日防大25期 | 陸上幕僚監部人事部募集・援護課長 | 東北方面総監部幕僚副長 |
17 | 保松秀次郎 | 2008年 | 8月 1日 - 2009年12月 6日防大24期 | 東部方面総監部防衛部長 | 陸上自衛隊高射学校長 兼 下志津駐屯地司令 |
18 | 掛川壽一 | 2009年12月 | 7日 - 2012年 3月29日防大26期 | 中央即応集団副司令官 | 陸上自衛隊高射学校長 兼 下志津駐屯地司令 |
19 | 藤田浩和 | 2012年 ※2012年12月 4日 陸将補昇任 |
3月30日 - 2014年 3月27日防大28期 | 東部方面総監部人事部長 (1等陸佐) |
第1師団副師団長 兼 練馬駐屯地司令 |
20 | 星指隆 | 2014年 | 3月28日 - 2016年 3月22日防大27期 | 陸上自衛隊高射学校副校長 兼 企画室長 |
陸上自衛隊関東補給処副処長 |
21 | 佐藤真 | 2016年 | 3月23日 - 2017年 7月31日防大34期 | 陸上幕僚監部教育訓練部 教育訓練課長 |
防衛監察本部監察官 |
22 | 田渕忠史 | 2017年 | 8月 1日 - 2019年 3月31日防大30期 | 中央情報隊副隊長 | 第8師団副師団長 兼 北熊本駐屯地司令 |
23 | 藤田英俊 | 2019年 | 4月 1日 - 2022年 3月16日防大31期 | 自衛隊福岡地方協力本部長 (1等陸佐) |
退職 |
24 | 小山直伸 | 2022年 | 3月17日 - 2023年 3月29日岡山大学[9] | 陸上幕僚監部防衛部防衛課長 (1等陸佐) |
陸上自衛隊高射学校長 兼 下志津駐屯地司令 |
25 | 大橋智 | 2023年 | 3月30日 - 2024年 8月 1日防大35期 | 防衛装備庁プロジェクト管理部 プロジェクト管理総括官 |
|
26 | 田中裕宣 | 2024年 | 8月 2日 -防大39期 | 西部方面総監部幕僚副長 |
主要装備
[編集]- 対空戦闘指揮装置
- 対空戦闘指揮統制システム(ADCCS)[10]:第2高射特科団本部付隊
- 対空レーダ装置 JTPS-P25:第2高射特科団本部付隊レーダ班
脚注
[編集]- ^ a b c 飯塚駐屯地HP 駐屯地の歴史
- ^ a b 飯塚駐屯地歴史
- ^ “奄美駐屯地における新編行事”. 陸上自衛隊ホームページ (2019年3月31日). 2019年4月6日閲覧。
- ^ ““古里大村”胸に宮古島(沖縄)へ 陸自第7高射特科群 竹松の200人移駐”. 長崎新聞社. (2020年3月24日) 2020年3月24日閲覧。
- ^ “駐屯地の沿革”. 陸上自衛隊竹松駐屯地. 2022年3月17日閲覧。
- ^ “陸自竹松に新部隊 第102高射特科隊 ミサイル防衛担う”. 長崎新聞. (2022年3月23日) 2022年4月3日閲覧。
- ^ 陸上自衛隊竹松駐屯地 [@camp_takematu] (2022年3月28日). "春風そよぐ竹松駐屯地において、第7高射特科群ホーク廃止式及び隊旗返納式が執り行われました。". X(旧Twitter)より2022年4月3日閲覧。
- ^ “石垣駐屯地(仮称)の開設について”. 防衛省・陸上自衛隊. 2023年2月17日閲覧。
- ^ 防大40期相当
- ^ “2高団本部及び付隊”. 2023年1月25日閲覧。
関連項目
[編集]- 陸上自衛隊高射学校
- 第1高射特科団 / 第2高射特科群 / 第5高射特科群 / 第8高射特科群
- 第3高射特科群 / 第7高射特科群
- 第4高射特科大隊 / 第8高射特科大隊 / 第15高射特科連隊
- 西部高射群 - 九州を拠点とする航空自衛隊の高射部隊
外部リンク
[編集]- 陸上自衛隊飯塚駐屯地
- 陸上自衛隊飯塚駐屯地 (@JGSDF_IIZUKA) - Twitter
- 陸上自衛隊 奄美・瀬戸内(@amamiasf2019)- Twitter
- 陸上自衛隊 宮古島駐屯地 (@camp_miyakojima) - Twitter
- 陸上自衛隊竹松駐屯地
- 陸上自衛隊竹松駐屯地(@camp_takematu) - Twitter