コンテンツにスキップ

ランタン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
バリウム ランタン セリウム
-

La

Ac
Element 1: 水素 (H),
Element 2: ヘリウム (He),
Element 3: リチウム (Li),
Element 4: ベリリウム (Be),
Element 5: ホウ素 (B),
Element 6: 炭素 (C),
Element 7: 窒素 (N),
Element 8: 酸素 (O),
Element 9: フッ素 (F),
Element 10: ネオン (Ne),
Element 11: ナトリウム (Na),
Element 12: マグネシウム (Mg),
Element 13: アルミニウム (Al),
Element 14: ケイ素 (Si),
Element 15: リン (P),
Element 16: 硫黄 (S),
Element 17: 塩素 (Cl),
Element 18: アルゴン (Ar),
Element 19: カリウム (K),
Element 20: カルシウム (Ca),
Element 21: スカンジウム (Sc),
Element 22: チタン (Ti),
Element 23: バナジウム (V),
Element 24: クロム (Cr),
Element 25: マンガン (Mn),
Element 26: 鉄 (Fe),
Element 27: コバルト (Co),
Element 28: ニッケル (Ni),
Element 29: 銅 (Cu),
Element 30: 亜鉛 (Zn),
Element 31: ガリウム (Ga),
Element 32: ゲルマニウム (Ge),
Element 33: ヒ素 (As),
Element 34: セレン (Se),
Element 35: 臭素 (Br),
Element 36: クリプトン (Kr),
Element 37: ルビジウム (Rb),
Element 38: ストロンチウム (Sr),
Element 39: イットリウム (Y),
Element 40: ジルコニウム (Zr),
Element 41: ニオブ (Nb),
Element 42: モリブデン (Mo),
Element 43: テクネチウム (Tc),
Element 44: ルテニウム (Ru),
Element 45: ロジウム (Rh),
Element 46: パラジウム (Pd),
Element 47: 銀 (Ag),
Element 48: カドミウム (Cd),
Element 49: インジウム (In),
Element 50: スズ (Sn),
Element 51: アンチモン (Sb),
Element 52: テルル (Te),
Element 53: ヨウ素 (I),
Element 54: キセノン (Xe),
Element 55: セシウム (Cs),
Element 56: バリウム (Ba),
Element 57: ランタン (La),
Element 58: セリウム (Ce),
Element 59: プラセオジム (Pr),
Element 60: ネオジム (Nd),
Element 61: プロメチウム (Pm),
Element 62: サマリウム (Sm),
Element 63: ユウロピウム (Eu),
Element 64: ガドリニウム (Gd),
Element 65: テルビウム (Tb),
Element 66: ジスプロシウム (Dy),
Element 67: ホルミウム (Ho),
Element 68: エルビウム (Er),
Element 69: ツリウム (Tm),
Element 70: イッテルビウム (Yb),
Element 71: ルテチウム (Lu),
Element 72: ハフニウム (Hf),
Element 73: タンタル (Ta),
Element 74: タングステン (W),
Element 75: レニウム (Re),
Element 76: オスミウム (Os),
Element 77: イリジウム (Ir),
Element 78: 白金 (Pt),
Element 79: 金 (Au),
Element 80: 水銀 (Hg),
Element 81: タリウム (Tl),
Element 82: 鉛 (Pb),
Element 83: ビスマス (Bi),
Element 84: ポロニウム (Po),
Element 85: アスタチン (At),
Element 86: ラドン (Rn),
Element 87: フランシウム (Fr),
Element 88: ラジウム (Ra),
Element 89: アクチニウム (Ac),
Element 90: トリウム (Th),
Element 91: プロトアクチニウム (Pa),
Element 92: ウラン (U),
Element 93: ネプツニウム (Np),
Element 94: プルトニウム (Pu),
Element 95: アメリシウム (Am),
Element 96: キュリウム (Cm),
Element 97: バークリウム (Bk),
Element 98: カリホルニウム (Cf),
Element 99: アインスタイニウム (Es),
Element 100: フェルミウム (Fm),
Element 101: メンデレビウム (Md),
Element 102: ノーベリウム (No),
Element 103: ローレンシウム (Lr),
Element 104: ラザホージウム (Rf),
Element 105: ドブニウム (Db),
Element 106: シーボーギウム (Sg),
Element 107: ボーリウム (Bh),
Element 108: ハッシウム (Hs),
Element 109: マイトネリウム (Mt),
Element 110: ダームスタチウム (Ds),
Element 111: レントゲニウム (Rg),
Element 112: コペルニシウム (Cn),
Element 113: ニホニウム (Nh),
Element 114: フレロビウム (Fl),
Element 115: モスコビウム (Mc),
Element 116: リバモリウム (Lv),
Element 117: テネシン (Ts),
Element 118: オガネソン (Og),
Lanthanum has a hexagonal crystal structure
57La
外見
銀白色
一般特性
名称, 記号, 番号 ランタン, La, 57
分類 ランタノイド
, 周期, ブロック n/a, 6, fまたはd
原子量 138.90547
電子配置 [Xe] 5d1 6s2
電子殻 2, 8, 18, 18, 9, 2(画像
物理特性
固体
密度室温付近) 6.162 g/cm3
融点での液体密度 5.94 g/cm3
融点 1193 K, 920 °C, 1688 °F
沸点 3737 K, 3464 °C, 6267 °F
融解熱 6.20 kJ/mol
蒸発熱 402.1 kJ/mol
熱容量 (25 °C) 27.11 J/(mol·K)
蒸気圧(推定)
圧力 (Pa) 1 10 100 1 k 10 k 100 k
温度 (K) 2005 2208 2458 2772 3178 3726
原子特性
酸化数 3, 2(強塩基性酸化物
電気陰性度 1.10(ポーリングの値)
イオン化エネルギー 第1: 538.1 kJ/mol
第2: 1067 kJ/mol
第3: 1850.3 kJ/mol
原子半径 187 pm
共有結合半径 207 ± 8 pm
その他
結晶構造 六方晶系
磁性 常磁性[1]
電気抵抗率 (r.t.) (α, poly) 615 nΩ⋅m
熱伝導率 (300 K) 13.4 W/(m⋅K)
熱膨張率 (r.t.) (α, poly) 12.1 μm/(m⋅K)
音の伝わる速さ
(微細ロッド)
(20 °C) 2475 m/s
ヤング率 (α) 36.6 GPa
剛性率 (α) 14.3 GPa
体積弾性率 (α) 27.9 GPa
ポアソン比 (α) 0.280
モース硬度 2.5
ビッカース硬度 491 MPa
ブリネル硬度 363 MPa
CAS登録番号 7439-91-0
主な同位体
詳細はランタンの同位体を参照
同位体 NA 半減期 DM DE (MeV) DP
137La syn 60,000 y ε 0.600 137Ba
138La 0.09% 1.05 × 1011 y ε 1.737 138Ba
β- 1.044 138Ce
139La 99.91% 中性子82個で安定

ランタン: Lanthan [lanˈtaːn]: lanthanum [ˈlænθənəm])は、原子番号57の元素元素記号La柔らかく展延性がある銀白色の金属で、空気にさらすとゆっくりと錆び、ナイフで切れるほど柔らかくなる。周期表におけるランタンからルテチウムまでの15の類似元素のグループであるランタノイドの名前の由来であり、そのグループの先頭及びプロトタイプである。第6周期の遷移金属の最初の元素とみなされることもあり、これは第3族に置かれることになるが、代わりにルテチウムがこの位置に置かれることもある。ランタンは伝統的に希土類元素に含まれる。通常の酸化数は+3である。ヒトでは生物学的役割はないが、一部の細菌にとっては不可欠である。特にヒトに有毒ではないがいくらかの抗菌活性を示す。ランタン原子の基底状態は2D3/2、イオンの基底状態は1Sと表される。

ランタンは通常セリウムや他の希土類元素と一緒に生じる。ランタンは1839年硝酸セリウムの不純物としてスウェーデンの化学者カール・グスタフ・モサンデルにより発見された。それゆえに、名称 lanthanum古代ギリシア語で「隠れる」を意味する λανθάνεινlanthanein)に由来する。希土類元素に分類されるが、地殻中に28番目に多く存在し、の約3倍の量存在している。モナザイトバストネサイトなどの鉱物において、ランタンは含まれるランタノイドの約4分の1を構成している[2]。ランタンは、1923年まで純粋なランタン金属が単離されなかったほど複雑な過程を経ることで、これらの鉱物から抽出される。

ランタンの化合物は触媒、ガラスの添加剤、スタジオ用の照明や映写機の炭素アーク灯、ライターやトーチの点火元素、電子陰極シンチレータGTAW電極など多くの用途がある。炭酸ランタン腎不全血液中のリン酸塩濃度が高い場合のリン酸塩結合剤として使用される。

特徴

[編集]

物理的性質

[編集]

ランタンはランタン系列(ランタノイド)のプロトタイプとなる最初の元素である[3]周期表では、アルカリ土類金属であるバリウムの右、ランタノイドのセリウムの左に位置する。ランタンは、軽い同族体のスカンジウムイットリウムや重い放射性のアクチノイドとともに第3族元素と考えられているが[4]、この分類は議論されることもある。スカンジウム、イットリウムやアクチニウム同様、ランタン原子の57個の電子は[Xe]5d16s2という配置になっており、3つの価電子が貴ガス中心の外側にある[5]。化学反応においては、ほとんどの場合酸化数+3を形成するために5dおよび6s亜殻からこれら3つの価電子を放出し、貴ガスであるキセノンの安定配置を達成する[6]。いくつかのランタン(II)化合物も知られてはいるが、ずっと安定性が低い[7]

ランタノイドの中でも、ランタンは任意の4f電子を持っていないため例外的である[3]。実際、ランタノイドの化学的性質にとって重要な4f軌道の急激な収縮とエネルギー低下はセリウムで生じ始める。それゆえ、強い常磁性を持つ以降のランタノイド(最後の2つであるイッテルビウムルテチウムは例外で4f殻が完全に満たされている)とは異なり非常に弱い常磁性を持つだけである[3][8]。さらに、3価のランタノイドの融点は6s, 5d, 4f電子のハイブリッド形成の程度に関係しているため、ランタンの融点は全ランタノイドの中でセリウムに次いで2番目に低い920 °Cである[9]。ランタノイドは左から右にいくほど硬くなり、その予想通りランタンは柔らかい金属である。室温で615 nΩmと比較的高い抵抗率を持っており、これと比較して良い導体であるアルミニウムは26.50 nΩmに過ぎない[10][11]。ランタノイドの中で最も揮発性が低い[12]。ほとんどのランタノイド同様、室温で六方晶構造を持つ。310 °Cで面心立方構造に変化し、865 °Cで体心立方構造に変化する[11]

化学的性質

[編集]

周期表の傾向から予想されるように、ランタンはランタノイドで最大の原子半径を持ち、安定な第3族元素である。したがって、ランタノイドの中で最も反応性が高く、空気中でゆっくりと錆び、容易に燃焼して酸化カルシウムとほぼ同じ塩基性の酸化ランタン(III)La2O3を形成する[13]。ランタンのセンチメートルサイズの試料はアルミニウムやランタンの軽い同族体であるスカンジウムやイットリウムのように保護酸化物コーティングを形成するのではなく鉄ののように酸化物が破砕するため、1年で完全に腐食する[14]。ランタンは室温でハロゲンと反応して三ハロゲン化物を形成し、温めると非金属の窒素、炭素、硫黄、リン、ホウ素、セレン、ケイ素およびヒ素と二元化合物を形成する[6][7]。水とゆっくり反応して水酸化ランタン(III)La(OH)3を形成する[15]。希硫酸中では、容易に水和三陽性イオン[La(H2O)9]3+を形成する。La3+はf電子を持たないため、水溶液中では無色である[15]。ランタノイドの中で最も強く最も硬い塩基であり、これはランタノイドの中で最大であることから予想される[16]

同位体

[編集]
バリウム(Z = 56)からネオジム(Z = 60)までの安定同位体(黒)を示す核種の図の抜粋

自然発生するランタンは安定した139Laと原始の長寿命放射性同位体である138Laの2つの同位体で構成される[17]139Laの方がずっと多く、天然ランタンの99.910%を占める[17]。これはs過程(低度から中程度の質量の星で生じる低速中性子捕獲)およびr過程(コア崩壊超新星で生じる高速中性子捕獲)で生成する[18]。非常にまれな同位体138Laは数少ない原始奇数奇数原子核の1つであり、半減期は1.05×1011 年と長い。これはs過程とr過程で生成できない陽子の多いp原子核の1つである。138Laはより珍しい180mTaとともにニュートリノが安定した原子核と相互作用するν過程で生成される[19]。他の全てのランタンの同位体は合成により作られ、半減期が約6万年の137Laを除いては、半減期はすべて1日未満であり、ほとんどの半減期が1分未満である。同位体139Laおよび140Laはウランの核分裂により生じる[18]

化合物

[編集]

酸化ランタンは、それを構成する元素を直接反応させることで調製できる白色固体である。La3+イオンが大きいため、La2O3は六方晶7配位構造をとり、高温では酸化スカンジウム(Sc2O3)や酸化イットリウム (Y2O3) の6配位構造に変化する。水と反応すると水酸化ランタンが生成し、この反応では多くの熱が生じシューという音がする。水酸化ランタンは大気中の二酸化炭素と反応して塩基性炭酸塩を生成する[20]

フッ化ランタンは水に不溶であり、La3+の存在を確認するための定性試験として使うことができる。重いハロゲン化合物はすべて非常に可溶性の高い潮解化合物である。無水ハロゲン化合物は、水和物を加熱すると加水分解を引き起こすため、それらの元素の直接反応により生成される。例えば、水和したLaCl3を加熱するとLaOClが生成される[20]

ランタンは水素と発熱的に反応して二水素化物LaH2を生成する。これは黒色で自然発火し、脆くフッ化カルシウム構造の導電性化合物である[21]。これは非化学量論的な化合物であり、より塩であるLaH3となるまで電気伝導度の損失を伴う水素のさらなる吸収が可能となる[20]。LaI2やLaIと同様に、LaH2はおそらく電子化物である[20]

La3+はイオン半径が大きく電気的陽性度が大きいため、結合に対する共有結合の寄与はあまりなく、したがってイットリウムや他のランタノイドのように限定的な配位化学を持つ[22]。シュウ酸ランタンはアルカリ金属シュウ酸溶液にはあまり溶解せず、[La(acac)3(H2O)2]は500 °C付近で分解する。酸素はランタン錯体の中で最も一般的なドナー原子である。この錯体はほとんどがイオン性であり、しばしば6以上の高い配位数を有し、8が最も特徴的であり、反四角柱形デルタ十二面体構造を形成する。これらの高配位種はLa2(SO4)3·9H2Oのようなキレート配位子を用いることで配位数は12にまでなり、しばしば立体化学的な要因により対称性が低い[22]

ランタンの化学的性質は元素の電子配置のためにπ結合を伴わない傾向があり、それゆえ有機金属化学は非常に限られている。最も特徴的な有機ランタン化合物は、テトラヒドロフラン中で無水のLaCl3をNaC5H5と反応させて作られるシクロペンタジエニル錯体La(C5H5)3やそのメチル置換誘導体である[23]

歴史

[編集]
カール・グスタフ・モサンデル、ランタンの発見者

1751年、スウェーデンの鉱物学者アクセル・フレドリク・クルーンステットBastnäsの鉱山から重い鉱物を発見した。これは後にセライトcerite)と命名される。30年後、15歳のVilhelm Hisingerが家族が所有していた鉱山からその試料をカール・シェーレに送ったが、シェーレはその中に新元素を発見することはできなかった。1803年、Hisingerが ironmaster となった後、イェンス・ベルセリウスとともにこの鉱物に立ち返り新たな酸化物を単離し、2年前に発見された準惑星セレスにちなんでセリア (ceria) と名付けた[24]。セリアは同時に独立にドイツでマルティン・ハインリヒ・クラプロートにより単離された[25]。1839年から1843年まで、セリアはベルセリウスと同じ家に住んでいたスウェーデンの外科医・化学者のカール・グスタフ・モサンデルにより酸化物の混合物であることが示された[26]。彼は2つの酸化物を分離し、ランタナ(lanthana)とジジミアdidymia)と名付けた[27][28][29]。彼は硝酸セリウム英語版の試料を空気中で焙じ、得られた酸化物を希硝酸で処理することで部分的に分解した[30]。ランタンの特性はセリウムの特性とわずかに異なるのみで、その塩の中で一緒に発生するため、これを古代ギリシア語λανθάνειν [lanthanein](隠れる、人目を避ける)から命名した[17][25]。比較的純粋なランタン金属は、1923年に最初に単離された[7]

存在比・製造

[編集]

ランタンはすべてのランタノイドの中で3番目に豊富に存在する[31]。地殻の39 mg/kgを占め、これはセリウムの66.5 mg/kgとネオジムの41.5 mg/kgに次ぐ多さである。地殻ではの約3倍存在する[32]。いわゆる「希土類元素」に含まれているが、このように全く珍しくない。しかし、石灰やマグネシアなどの「一般的な土類」よりはまれであり、歴史的に少数の堆積物しか知られていないためこのような名前がついている。採掘過程が難しく、時間がかかり、高価であるため希土類金属と見なされている[7]。希土類鉱物で見つけられる主要なランタノイドであることは滅多になく、化学式では通常セリウムの方が多い。Laの方が多い鉱物の珍しい例はモナザイト-(La)や ランタナイト-(La)である[31][33]

La3+イオンは周期表ですぐ後に続くセリウムグループの前半のランタノイド(サマリウムユーロピウムまで)と同様の大きさであるため、リン酸塩ケイ酸塩炭酸塩などの鉱物でそれらと一緒に生じる傾向にある。鉱物にはモナザイト (MIIIPO4) やバストネサイト (MIIICO3F)があり、ここでMはスカンジウムおよび放射性プロメチウム(ほとんどはCe, La, Y)を除くすべての希土類金属を指す[34]。バストネサイトは通常、トリウムと重いランタノイドが不足しており、これから軽いランタノイドの精製にはあまり関わらない。鉱石は粉砕されたのち最初高温の濃硫酸で処理され、二酸化炭素、フッ化水素四フッ化ケイ素が生じる。次に生成物は乾燥され水で浸出され、ランタン含む前半のランタノイドのイオンが溶液中に残る[35]

通常全ての希土類とトリウムを含むモナザイトに対する手順の方がより複雑になる。モナザイトはその磁気特性により、電磁分離を繰り返すことで分離できる。分離後、熱濃硫酸で処理すると、希土類の水溶性硫酸塩が生じる。酸性の濾過液は水酸化ナトリウムで部分的に中和され、pH 3–4になる。トリウムは水酸化物として溶液から沈殿し取り除かれる。この後、溶液をシュウ酸アンモニウムで処理し、希土類を不溶性のシュウ酸塩に変化させる。シュウ酸塩はアニーリングにより酸化物に変化する。酸化物は硝酸に溶かされ、その酸化物が硝酸に不溶であり、主要な成分の1つであるセリウムが取り除かれる。ランタンは結晶化により硝酸アンモニウムとの複塩として分離される。この塩は他の希土類複塩よりも溶解度が比較的低いため、残留物として残る[7]。強力なガンマ線を放出する232Thの娘である228Raが含まれているため、一部の残留物を処理するときには注意が必要である[35]。ランタンは隣接するランタノイドがセリウム1つであるため比較的簡単に抽出できる。セリウムは酸化数+4に酸化されることを利用して取り除くことができる。その後、La(NO3)3·2NH4NO3·4H2分別晶析法の歴史的な方法、もしくはより高い純度が望まれる場合はイオン交換技術によりランタンを分離することができる[35]

金属ランタンはその酸化物を塩化アンモニウムまたはフッ化アンモニウム及びフッ化水素酸とともに300-400 °Cで加熱して塩化物やフッ化物を生成することにより得られる[7]

La2O3 + 6 NH4Cl → 2 LaCl3 + 6 NH3 + 3 H2O

これに続いて真空中もしくはアルゴン雰囲気中ではアルカリまたはアルカリ土類金属による還元が行われる[7]

LaCl3 + 3 Li → La + 3 LiCl

また、純粋なランタンは高温で無水LaCl3およびNaClかKClの溶融混合物の電気分解によっても生成できる[7]

用途

[編集]

La2O3セラミックコンデンサや、光学レンズの材料に使われる[17]。また、LaNi5水素吸蔵合金として注目されている。炭酸ランタンが腎不全患者のリン吸収阻害薬(腸管内でリン化合物を形成し吸収を阻害する)として使用されている。

ヨハネス・ベドノルツカール・アレクサンダー・ミュラーが最初に発見(発表)した高温超伝導物質(この時点では転移温度は、それほど高温ではなかった)がランタンを含む銅酸化物セラミックスだった。

最大光度で光っているコールマンホワイトガソリンを使ったランタンのマントル

ランタンの歴史的な最初の用途は、ガスランタンマントルである。カール・ヴェルスバッハ酸化ランタン酸化ジルコニウムの混合物を使用し、これをActinophorと呼び1886年に特許を取得した。元々のマントルは緑色の光を発しあまり成功せず、1887年にAtzgersdorfに工場を設立した彼の最初の会社は1889年に失敗した[36]

ランタンの現代的な用途は以下。

LaB6熱陰極
ZBLANガラスとシリカの赤外線透過(減衰)率の比較
2017年頃までの一部のハイブリッドカー、特に日本車はニッケル水素電池を使用しているため[39][40]、ハイブリッドカーの生産には大量のランタンが必要となる。トヨタ・プリウスの典型的なハイブリッド自動車用バッテリーには10 - 15キログラム (22 - 33 lb)のランタンが必要である。技術者が燃料効率を向上させるために技術を推進すると、1台の自動車につき2倍の量のランタンが必要になる可能性がある[41][42]
  • 水素スポンジ合金はランタンを含むことができる。これらの合金は可逆的な吸着過程で水素気体を自身の体積の400倍まで貯蔵することができる。熱エネルギーはこれを行うたびに放出される。それゆえ、これらの合金は省エネルギーシステムの可能性を持っている[11][43]
  • ミッシュメタルは軽い火打ち石で使われる発火合金で、25%から45%のランタンを含む[44]
  • 酸化ランタンホウ化ランタンは、電子の放射率が高い熱陰極材料として電子真空管に使用されている。LaB6の結晶は電子顕微鏡ホールスラスタ用の高輝度、長寿命、熱電子放出源として使用されている[45]
  • 三フッ化ランタン(LaF3)はZBLANと呼ばれる重フッ化ガラスの必須成分である。このガラスは赤外域の透過率に優れているため、光ファイバ通信システムに使用されている[46]
  • セリウムをドープした臭化ランタン塩化ランタンは、最近の無機シンチレータであり、高い光収率、最高のエネルギー分解能、速い応答性を兼ね備えている。この高い収率は優れたエネルギー分解能に変換され、さらに、光出力は非常に安定しており、非常に広い温度範囲で非常に高いため、高温で使うのには特に魅力的である。これらのシンチレータは、中性子ガンマ線の検出器ですでに広く商業的に使用されている[47]
  • 炭素アーク灯は光の質を向上させるために希土類元素の混合物を使用する[17]。この用途、特にスタジオの照明用や投影用の映画産業によるものは、炭素アーク灯が段階的に廃止されるまで、生産される希土類化合物の約25%を消費していた[11][48]
  • 酸化ランタン(La2O3)は、ガラスの耐アルカリ性を向上させ、希土類ガラスの高屈折率や低分散のため、赤外線吸収ガラスなどの特殊光学ガラスやカメラ望遠鏡レンズの製造に使われている[11][17]。また、酸化ランタンは窒化ケイ素二ホウ化ジルコニウムの液相焼結時の粒成長添加剤として使われている[49]
  • に添加される少量のランタンは、鋼の展性、耐衝撃性、延性を向上させる。その一方でモリブデンにランタンを添加するとその硬度と温度変化への感度を低下させる[11]
  • 藻類のえさとなるリン酸塩を除去するために、少量のランタンが多くのプール製品に含まれている[50]
  • タングステンへの酸化ランタン添加剤は放射性トリウムの代わりとして、TIG溶接の電極に使用されている[51][52]
  • ランタンなど希土類元素の各種化合物(酸化物、塩化物など)は、石油分解助触媒など様々な触媒の成分である[53]
  • ランタン・バリウム放射年代測定は、岩石や鉱石の年代を推定するために使用されているが、この技術の普及度は限られている[54]
  • 炭酸ランタンは、末期腎疾患に見られる高リン血症の場合に過剰なリン酸塩を吸収する薬(Fosrenol, シャイアー (企業))として承認されている[55]
  • フッ化ランタンは蛍光体ランプのコーティングに使用されている。また、フッ化ユーロピウムと混合して、フッ化物イオン選択電極の結晶膜にも使われている[7]
  • ホースラディッシュペルオキシダーゼと同様、ランタンは分子生物学において電子密度の高いトレーサーとして使用されている[56]
  • ランタン修飾ベントナイト(またはphoslock)は、湖沼処理において水からリン酸塩を除去するために使用される[57]

生物学的役割

[編集]

ランタンはヒトでの生物学的役割は知られていない。この元素は経口投与後は非常に吸収が悪く、注射した場合その排泄は非常に遅い。炭酸ランタン(Fosrenol)は末期腎疾患の場合に過剰なリン酸塩を吸収するためのリン酸塩結合剤として承認された[55]

ランタンはいくつかの受容体やイオンチャネルに対して薬理学的効果を持つが、GABA受容体に対する特異性は3価の陽イオンの中でも独特である。ランタンは、ネガティブアロステリックモジュレーターとして知られる亜鉛のGABA受容体上の同じモジュレーター部位で作用する。ランタン陽イオンLa3+はネイティブおよび組換えGABA受容体においてポジティブアロステリックモジュレーターであり、サブユニット配置に依存した方法で開口チャネル時間を増加させ、脱感作を減少させる[58]

ランタンはメタン資化細菌Methylacidiphilum fumariolicum SolVのメタノールデヒドロゲナーゼに必須の補因子であるが、ランタノイドの化学的類似性が非常に高いため、セリウム、プラセオジム、ネオジムで置換しても悪影響はなく、それより小さいサマリウム、ユーロピウム、ガドリニウムでも成長が遅い以外の副作用はない[59]

危険性

[編集]
ランタン
危険性
GHSピクトグラム 可燃性
GHSシグナルワード 危険(DANGER)
Hフレーズ H260
Pフレーズ P223, P231+232, P370+378, P422[60]
NFPA 704
4
0
2
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ランタンは低度から中度の毒性を持ち、取り扱いには注意が必要である。ランタン溶液を注射すると、高血糖症、低血圧、脾臓の変性、肝臓の変化が生じる[要出典]。炭素アーク灯に用いたことで人々を希土類元素の酸化物やフッ化物にさらし、ときに塵肺を引き起こした[61][62]。La3+イオンはCa2+イオンと大きさが似ているため、医学研究では後者のトレースが簡単にできる代替物として使用されることがある[63]。他のランタノイド同様、ヒトの代謝に影響を与え、コレステロール値、血圧、食欲、血液凝固のリスクを低下させることが知られている。脳に注射するとモルヒネや他のアヘン剤同様鎮痛剤として機能するが、その背後にあるメカニズムは現在のところ不明である[63]

出典

[編集]
  1. ^ Magnetic susceptibility of the elements and inorganic compounds, in Handbook of Chemistry and Physics. CRC press. (2000). ISBN 0849304814. オリジナルの2012年1月12日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120112012253/http://www-d0.fnal.gov/hardware/cal/lvps_info/engineering/elementmagn.pdf 
  2. ^ Monazite-(Ce) Mineral Data”. Webmineral. 10 July 2016閲覧。
  3. ^ a b c 富永 (2005) p.204
  4. ^ Greenwood and Earnshaw, p. 1102
  5. ^ 富永 (2005) p.205
  6. ^ a b Greenwood and Earnshaw, p. 1106
  7. ^ a b c d e f g h i Patnaik, Pradyot (2003). Handbook of Inorganic Chemical Compounds. McGraw-Hill. pp. 444–446. ISBN 978-0-07-049439-8. https://books.google.co.jp/books?id=Xqj-TTzkvTEC&pg=PA243 2009年6月6日閲覧。 
  8. ^ Cullity, B. D. and Graham, C. D. (2011) Introduction to Magnetic Materials, John Wiley & Sons, ISBN 9781118211496
  9. ^ Krishnamurthy, Nagaiyar and Gupta, Chiranjib Kumar (2004) Extractive Metallurgy of Rare Earths, CRC Press, ISBN 0-415-33340-7
  10. ^ Greenwood and Earnshaw, p. 1429
  11. ^ a b c d e f Lide, D. R., ed. (2005), CRC Handbook of Chemistry and Physics (86th ed.), Boca Raton (FL): CRC Press, ISBN 0-8493-0486-5 
  12. ^ The Radiochemistry of the Rare Earths, Scandium, Yttrium, and Actinium
  13. ^ Greenwood and Earnshaw, p. 1105–7
  14. ^ Rare-Earth Metal Long Term Air Exposure Test”. 2009年8月8日閲覧。
  15. ^ a b Chemical reactions of Lanthanum”. Webelements. 2009年6月6日閲覧。
  16. ^ Greenwood and Earnshaw, p. 1434
  17. ^ a b c d e f 富永 (2005) p.203
  18. ^ a b Audi, Georges; Bersillon, Olivier; Blachot, Jean; Wapstra, Aaldert Hendrik (2003), “The NUBASE evaluation of nuclear and decay properties”, Nuclear Physics A 729: 3–128, Bibcode2003NuPhA.729....3A, doi:10.1016/j.nuclphysa.2003.11.001, https://hal.archives-ouvertes.fr/in2p3-00020241/document 
  19. ^ Woosley, S. E.; Hartmann, D. H.; Hoffman, R. D.; Haxton, W. C. (1990). “The ν-process”. The Astrophysical Journal 356: 272–301. doi:10.1086/168839. 
  20. ^ a b c d Greenwood and Earnshaw, p. 1107–8
  21. ^ Fukai, Y. (2005). The Metal-Hydrogen System, Basic Bulk Properties, 2d edition. Springer. ISBN 978-3-540-00494-3 
  22. ^ a b Greenwood and Earnshaw, pp. 1108–9
  23. ^ Greenwood and Earnshaw, p. 1110
  24. ^ The Discovery and Naming of the Rare Earths”. Elements.vanderkrogt.net. 23 June 2016閲覧。
  25. ^ a b Greenwood and Earnshaw, p. 1424
  26. ^ 富永 (2005) p.156
  27. ^ 富永 (2005) p.208
  28. ^ Weeks, Mary Elvira (1956). The discovery of the elements (6th ed.). Easton, PA: Journal of Chemical Education. https://archive.org/details/discoveryoftheel002045mbp 
  29. ^ Weeks, Mary Elvira (1932). “The Discovery of the Elements: XI. Some Elements Isolated with the Aid of Potassium and Sodium:Zirconium, Titanium, Cerium and Thorium”. The Journal of Chemical Education 9 (7): 1231–1243. Bibcode1932JChEd...9.1231W. doi:10.1021/ed009p1231. 
  30. ^ See:
    • (Berzelius) (1839) "Nouveau métal" (New metal), Comptes rendus, 8 : 356-357. From p. 356: "L'oxide de cérium, extrait de la cérite par la procédé ordinaire, contient à peu près les deux cinquièmes de son poids de l'oxide du nouveau métal qui ne change que peu les propriétés du cérium, et qui s'y tient pour ainsi dire caché. Cette raison a engagé M. Mosander à donner au nouveau métal le nom de Lantane." (The oxide of cerium, extracted from cerite by the usual procedure, contains almost two fifths of its weight in the oxide of the new metal, which differs only slightly from the properties of cerium, and which is held in it so to speak "hidden". This reason motivated Mr. Mosander to give to the new metal the name Lantane.)
    • (Berzelius) (1839) "Latanium — a new metal," Philosophical Magazine, new series, 14 : 390-391.
  31. ^ a b 富永 (2005) p.220
  32. ^ It's Elemental — The Periodic Table of Elements”. Jefferson Lab. 29 April 2007時点のオリジナルよりアーカイブ2007年4月14日閲覧。
  33. ^ Hudson Institute of Mineralogy (1993–2018). “Mindat.org”. www.mindat.org. 14 January 2018閲覧。
  34. ^ Greenwood and Earnshaw, p. 1103
  35. ^ a b c Greenwood and Earnshaw, p. 1426–9
  36. ^ Evans, C. H., ed (2012-12-06). Episodes from the History of the Rare Earth Elements. Kluwer Academic Publishers. p. 122. ISBN 9789400902879. https://books.google.com/?id=EFzuCAAAQBAJ&pg=PA122&lpg=PA122#v=onepage&q=Welsbach%20Actinophor%20Atzgersdorf&f=false 
  37. ^ Inside the Nickel Metal Hydride Battery”. 2009年2月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年6月6日閲覧。
  38. ^ Tliha, M.; Mathlouthi, H.; Lamloumi, J.; Percheronguegan, A. (2007). “AB5-type hydrogen storage alloy used as anodic materials in Ni-MH batteries”. Journal of Alloys and Compounds 436 (1–2): 221–225. doi:10.1016/j.jallcom.2006.07.012. 
  39. ^ 2016 電池関連市場実態総調査 上巻. 富士経済. (2016/07/12) 
  40. ^ 車載用電池とは 世界シェア、中国・韓国勢が台頭”. 日本経済新聞 電子版. 2020年6月19日閲覧。
  41. ^ “As hybrid cars gobble rare metals, shortage looms”. Reuters 2009-08-31. (2009年8月31日). https://www.reuters.com/article/ousiv/idUSTRE57U02B20090831 
  42. ^ Bauerlein, P.; Antonius, C.; Loffler, J.; Kumpers, J. (2008). “Progress in high-power nickel–metal hydride batteries”. Journal of Power Sources 176 (2): 547. Bibcode2008JPS...176..547B. doi:10.1016/j.jpowsour.2007.08.052. 
  43. ^ Uchida, H. (1999). “Hydrogen solubility in rare earth based hydrogen storage alloys”. International Journal of Hydrogen Energy 24 (9): 871–877. doi:10.1016/S0360-3199(98)00161-X. 
  44. ^ C. R. Hammond (2000). The Elements, in Handbook of Chemistry and Physics (81st ed.). CRC press. ISBN 978-0-8493-0481-1 
  45. ^ Jason D. Sommerville; Lyon B. King. “Effect of Cathode Position on Hall-Effect Thruster Performance and Cathode Coupling Voltage”. 43rd AIAA/ASME/SAE/ASEE Joint Propulsion Conference & Exhibit, 8–11 July 2007, Cincinnati, OH. オリジナルのJuly 20, 2011時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110720091007/http://sgc.engin.umich.edu/erps/IEPC_2007/PAPERS/IEPC-2007-078.pdf 2009年6月6日閲覧。. 
  46. ^ Harrington, James A.. “Infrared Fiber Optics”. Rutgers University. 2010年8月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年5月閲覧。
  47. ^ BrilLanCe-NxGen”. 2011年4月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年6月6日閲覧。
  48. ^ Hendrick, James B. (1985). "Rare Earth Elements and Yttrium". Mineral Facts and Problems (Report). Bureau of Mines. p. 655. Bulletin 675。
  49. ^ Kim, K; Shim, Kwang Bo (2003). “The effect of lanthanum on the fabrication of ZrB2–ZrC composites by spark plasma sintering”. Materials Characterization 50: 31–37. doi:10.1016/S1044-5803(03)00055-X. 
  50. ^ Pool Care Basics. pp. 25–26. https://books.google.co.jp/books?id=Kr3NCY4GJaAC&pg=PA25 
  51. ^ Howard B. Cary (1995). Arc welding automation. CRC Press. p. 139. ISBN 978-0-8247-9645-7. https://books.google.co.jp/books?id=H3BgQGdTP_0C 
  52. ^ Larry Jeffus. (2003). “Types of Tungsten”. Welding : principles and applications. Clifton Park, N.Y.: Thomson/Delmar Learning. p. 350. ISBN 978-1-4018-1046-7. オリジナルの2010-09-23時点におけるアーカイブ。. https://books.google.co.jp/books?id=zeRiW7en7HAC&pg=PARA1-PA750 
  53. ^ C. K. Gupta; Nagaiyar Krishnamurthy (2004). Extractive metallurgy of rare earths. CRC Press. p. 441. ISBN 978-0-415-33340-5. https://books.google.co.jp/books?id=F0Bte_XhzoAC&pg=PA441 
  54. ^ S. Nakai; A. Masuda; B. Lehmann (1988). “La-Ba dating of bastnaesite”. American Mineralogist 7 (1–2): 1111. Bibcode1988ChGeo..70...12N. doi:10.1016/0009-2541(88)90211-2. http://www.minsocam.org/ammin/AM73/AM73_1111.pdf. 
  55. ^ a b FDA approves Fosrenol(R) in end-stage renal disease (ESRD) patients” (28 October 2004). 2009年6月6日閲覧。
  56. ^ Chau YP; Lu KS (1995). “Investigation of the blood-ganglion barrier properties in rat sympathetic ganglia by using lanthanum ion and horseradish peroxidase as tracers”. Acta Anatomica 153 (2): 135–144. doi:10.1159/000313647. ISSN 0001-5180. PMID 8560966. 
  57. ^ Hagheseresht; Wang, Shaobin; Do, D. D. (2009). “A novel lanthanum-modified bentonite, Phoslock, for phosphate removal from wastewaters”. Applied Clay Science 46 (4): 369–375. doi:10.1016/j.clay.2009.09.009. 
  58. ^ Boldyreva, A. A. (2005). “Lanthanum Potentiates GABA-Activated Currents in Rat Pyramidal Neurons of CA1 Hippocampal Field”. Bulletin of Experimental Biology and Medicine 140 (4): 403–5. doi:10.1007/s10517-005-0503-z. PMID 16671565. 
  59. ^ Pol, Arjan; Barends, Thomas R. M.; Dietl, Andreas; Khadem, Ahmad F.; Eygensteyn, Jelle; Jetten, Mike S. M.; Op Den Camp, Huub J. M. (2013). “Rare earth metals are essential for methanotrophic life in volcanic mudpots”. Environmental Microbiology 16 (1): 255–64. doi:10.1111/1462-2920.12249. PMID 24034209. 
  60. ^ Lanthanum 261130”. Sigma-Aldrich. 2020年5月閲覧。
  61. ^ Dufresne, A.; Krier, G.; Muller, J.; Case, B.; Perrault, G. (1994). “Lanthanide particles in the lung of a printer”. Science of the Total Environment 151 (3): 249–252. Bibcode1994ScTEn.151..249D. doi:10.1016/0048-9697(94)90474-X. PMID 8085148. 
  62. ^ Waring, P. M.; Watling, R. J. (1990). “Rare earth deposits in a deceased movie projectionist. A new case of rare earth pneumoconiosis”. The Medical Journal of Australia 153 (11–12): 726–30. doi:10.5694/j.1326-5377.1990.tb126334.x. PMID 2247001. 
  63. ^ a b Emsley, John (2011). Nature's building blocks: an A-Z guide to the elements. Oxford University Press. pp. 266–77. ISBN 9780199605637 

参考文献

[編集]
  • The Industrial Chemistry of the Lanthanons, Yttrium, Thorium and Uranium, by R. J. Callow, Pergamon Press, 1967
  • Extractive Metallurgy of Rare Earths, by C. K. Gupta and N. Krishnamurthy, CRC Press, 2005
  • Nouveau Traite de Chimie Minerale, Vol. VII. Scandium, Yttrium, Elements des Terres Rares, Actinium, P. Pascal, Editor, Masson & Cie, 1959
  • Chemistry of the Lanthanons, by R. C. Vickery, Butterworths 1953
  • 富永 裕久 著、田村 正隆 編『図解雑学:元素』(第2版)ナツメ社、東京都千代田区、2005年12月8日。ISBN 4-8163-4018-1 

関連書物

[編集]
  • Greenwood, Norman N.; Earnshaw, A. (1984), Chemistry of the Elements, Oxford: Pergamon, ISBN 0-08-022057-6 

外部リンク

[編集]
  • ウィキメディア・コモンズには、Lanthanum (カテゴリ)に関するメディアがあります。