コンテンツにスキップ

マイトネリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ハッシウム マイトネリウム ダームスタチウム
Ir

Mt

不明
Element 1: 水素 (H),
Element 2: ヘリウム (He),
Element 3: リチウム (Li),
Element 4: ベリリウム (Be),
Element 5: ホウ素 (B),
Element 6: 炭素 (C),
Element 7: 窒素 (N),
Element 8: 酸素 (O),
Element 9: フッ素 (F),
Element 10: ネオン (Ne),
Element 11: ナトリウム (Na),
Element 12: マグネシウム (Mg),
Element 13: アルミニウム (Al),
Element 14: ケイ素 (Si),
Element 15: リン (P),
Element 16: 硫黄 (S),
Element 17: 塩素 (Cl),
Element 18: アルゴン (Ar),
Element 19: カリウム (K),
Element 20: カルシウム (Ca),
Element 21: スカンジウム (Sc),
Element 22: チタン (Ti),
Element 23: バナジウム (V),
Element 24: クロム (Cr),
Element 25: マンガン (Mn),
Element 26: 鉄 (Fe),
Element 27: コバルト (Co),
Element 28: ニッケル (Ni),
Element 29: 銅 (Cu),
Element 30: 亜鉛 (Zn),
Element 31: ガリウム (Ga),
Element 32: ゲルマニウム (Ge),
Element 33: ヒ素 (As),
Element 34: セレン (Se),
Element 35: 臭素 (Br),
Element 36: クリプトン (Kr),
Element 37: ルビジウム (Rb),
Element 38: ストロンチウム (Sr),
Element 39: イットリウム (Y),
Element 40: ジルコニウム (Zr),
Element 41: ニオブ (Nb),
Element 42: モリブデン (Mo),
Element 43: テクネチウム (Tc),
Element 44: ルテニウム (Ru),
Element 45: ロジウム (Rh),
Element 46: パラジウム (Pd),
Element 47: 銀 (Ag),
Element 48: カドミウム (Cd),
Element 49: インジウム (In),
Element 50: スズ (Sn),
Element 51: アンチモン (Sb),
Element 52: テルル (Te),
Element 53: ヨウ素 (I),
Element 54: キセノン (Xe),
Element 55: セシウム (Cs),
Element 56: バリウム (Ba),
Element 57: ランタン (La),
Element 58: セリウム (Ce),
Element 59: プラセオジム (Pr),
Element 60: ネオジム (Nd),
Element 61: プロメチウム (Pm),
Element 62: サマリウム (Sm),
Element 63: ユウロピウム (Eu),
Element 64: ガドリニウム (Gd),
Element 65: テルビウム (Tb),
Element 66: ジスプロシウム (Dy),
Element 67: ホルミウム (Ho),
Element 68: エルビウム (Er),
Element 69: ツリウム (Tm),
Element 70: イッテルビウム (Yb),
Element 71: ルテチウム (Lu),
Element 72: ハフニウム (Hf),
Element 73: タンタル (Ta),
Element 74: タングステン (W),
Element 75: レニウム (Re),
Element 76: オスミウム (Os),
Element 77: イリジウム (Ir),
Element 78: 白金 (Pt),
Element 79: 金 (Au),
Element 80: 水銀 (Hg),
Element 81: タリウム (Tl),
Element 82: 鉛 (Pb),
Element 83: ビスマス (Bi),
Element 84: ポロニウム (Po),
Element 85: アスタチン (At),
Element 86: ラドン (Rn),
Element 87: フランシウム (Fr),
Element 88: ラジウム (Ra),
Element 89: アクチニウム (Ac),
Element 90: トリウム (Th),
Element 91: プロトアクチニウム (Pa),
Element 92: ウラン (U),
Element 93: ネプツニウム (Np),
Element 94: プルトニウム (Pu),
Element 95: アメリシウム (Am),
Element 96: キュリウム (Cm),
Element 97: バークリウム (Bk),
Element 98: カリホルニウム (Cf),
Element 99: アインスタイニウム (Es),
Element 100: フェルミウム (Fm),
Element 101: メンデレビウム (Md),
Element 102: ノーベリウム (No),
Element 103: ローレンシウム (Lr),
Element 104: ラザホージウム (Rf),
Element 105: ドブニウム (Db),
Element 106: シーボーギウム (Sg),
Element 107: ボーリウム (Bh),
Element 108: ハッシウム (Hs),
Element 109: マイトネリウム (Mt),
Element 110: ダームスタチウム (Ds),
Element 111: レントゲニウム (Rg),
Element 112: コペルニシウム (Cn),
Element 113: ニホニウム (Nh),
Element 114: フレロビウム (Fl),
Element 115: モスコビウム (Mc),
Element 116: リバモリウム (Lv),
Element 117: テネシン (Ts),
Element 118: オガネソン (Og),
109Mt
外見
不明
一般特性
名称, 記号, 番号 マイトネリウム, Mt, 109
分類 遷移金属
, 周期, ブロック 9, 7, d
原子量 [278]
電子配置 [Rn] 7s2 5f14 6d7[1]
電子殻 2, 8, 18, 32, 32, 15, 2(画像
物理特性
固体(推定[2])
密度室温付近) 37.4 g/cm3
原子特性
酸化数 4, 3
共有結合半径 129 pm
その他
CAS登録番号 54038-01-6
主な同位体
詳細はマイトネリウムの同位体を参照
同位体 NA 半減期 DM DE (MeV) DP
266Mt syn 1.7 ms α 11.00 262Bh
268Mt syn 42 ms α 10.26, 10.10 264Bh
270mMt? syn 1.1 s α 266Bh
270gMt syn 5 ms α 10.03 266Bh
274Mt syn 0.44 s α 9.76 270Bh
275Mt syn 9.7 ms α 10.33 271Bh
276Mt syn 0.72 s α 9.71 272Bh
278Mt syn 7.6 s α 9.6 274Bh

マイトネリウム: Meitnerium)は、元素記号Mt原子番号109の元素である。放射性が非常に高い人工元素で、最も安定な同位体であるマイトネリウム278半減期は4.5秒である。ただし、存在が未確定のマイトネリウム282は、67秒というより長い半減期を持つ可能性がある。1982年にドイツダルムシュタット重イオン研究所(GSI)で初めて合成され、リーゼ・マイトナーの名前に因んで命名された。

周期表上では、dブロック元素である。また第7周期元素第9族元素であるが、同じく第9族であるイリジウムの同族元素として振る舞うことを確認する化学実験は未だ行われていない。計算では、同族でより軽いコバルトロジウム、イリジウムと似た性質を持つとされる。

導入

[編集]
A graphic depiction of a nuclear fusion reaction
核融合反応の図示。2つの原子核が1つに融合し、1つの中性子を放出する。

重い[注釈 1]原子核は、2つの異なる原子核[注釈 2]核融合反応により形成され、おおまかに、2つの原子核の質量の差が大きいほど、反応の可能性は高くなる[8]。重い方の原子核を持つ物質を標的とし、軽い原子核の粒子線を照射することで、2つの原子核が十分に接近すると、1つの原子核への融合が起こりうる。通常、陽電荷を持つ2つの原子核は、クーロンの法則により互いに反発する。原子核同士が非常に近づくときのみ、強い相互作用がこの反発力に打ち克つ。そのため、粒子線となる原子核の速度を、この反発力が無視できる程度まで、加速器で加速する必要がある。[9]ただし、2つの原子核が融合するためには、2つの原子核が単に近づくだけでは不十分である。2つの原子核が近づいただけでは、通常、1つの原子核に融合するのではなく、10-20秒間だけ一緒に留まった後、離れていく(この時、反応前と同じ構成とは限らない)[9][10]。核融合が起こる場合、複合核と呼ばれる一時的な融合状態が励起状態となる。励起エネルギーを失い、より安定な状態に達すると、複合核は核分裂反応を起こすか、1つまたはいくつかの原子核の核破砕反応を起こして、エネルギーを持ち去る[注釈 3]。この事象は、最初の衝突の約10-16秒後に起こる[11][注釈 4]

粒子線が標的を通り過ぎると、次のチェンバーであるセパレーターに移送される。新しい原子核ができていると、この粒子線により運ばれる[14]。セパレーターでは、生成した原子核は他の原子核(粒子線の原子核やその他の反応生成物)から分離され[注釈 5]、表面障壁型半導体検出器に運ばれる。粒子はそこで停止し、検出器上での正確な衝突位置とそのエネルギー、到達時間が記録される[14]。移送には約10-6秒を必要とし、検出までに原子核はこの長時間を生き残る必要がある[17]。崩壊が起こると、原子核の位置、エネルギー、崩壊時間が再度記録される[14]

原子核の安定性は、強い相互作用によってもたらされる。しかしそれが及ぶ範囲は非常に短く、原子核が大きくなるほど、最外殻の核子(陽子中性子)が強い相互作用から受ける影響は小さくなっていく。同時に、陽子間の静電反発により原子核は引き裂かれ、これは範囲の制約がない[18]。そのため、重元素の原子核は、このような反発によるアルファ崩壊自発核分裂[注釈 6]のようなモードが主要な崩壊過程になると理論的に予測されており[20]、これまで実際の観測もそれを裏付けてきた[21]。このような崩壊モードは、超重元素の原子核には支配的なものである。アルファ崩壊は、放出されたアルファ粒子により記録され、崩壊生成物は実際の崩壊前に容易に決定できる。一度の崩壊や連続した崩壊により既知の原子核が生成されると、計算により反応の出発点となる原子核が決定できる[注釈 7]。しかし、自発核分裂では生成物として様々な原子核が生じ、そのため、娘核からは、出発点となる原子核が決定できない[注釈 8]

重い元素を合成しようとする物理学者が得られる情報は、このように検出器により収集される、粒子が検出器に衝突した距離、エネルギー、時間と、崩壊の際の同様の情報となる。物理学者はこのデータを分析し、これが新元素によって引き起こされたものであり、他の核種により引き起こされたものではないと結論付けようとする。しばしば、得られたデータは、新元素の生成を確定するには不十分なものであったり、解釈の誤りの元となりうる[注釈 9]

歴史

[編集]
核分裂の発見者の1人であるリーゼ・マイトナーの名前に因んで命名された。

発見

[編集]

1982年8月29日にペーター・アルムブルスターゴットフリート・ミュンツェンベルクが率いる重イオン研究所のドイツの研究チームによって初めて合成された[31]。チームは、ビスマス209の標的に鉄58の加速した原子核を照射し、マイトネリウム266の1つの原子核を検出した[32]

20983Bi + 5826Fe → 266109Mt + 10n

3年後、当時ソビエト連邦ドゥブナ合同原子核研究所(JINR)において確認された[32]

命名

[編集]

ドミトリ・メンデレーエフによる未命名・未発見元素の命名規則により、109番元素は、エカイリジウムとして知られていた。1979年、国際純正・応用化学連合(IUPAC)は勧告を出し、それにより109番元素は発見が確定し正式に命名されるまでの間、ウンニルエンニウム(記号:Une)と呼ばれることになった[33]。この名前は、化学の授業からより上級の教科書まで、あらゆるレベルの化学コミュニティで広く使われているが、この分野の多くの科学者からはほぼ無視されており、「元素109」と呼ばれたり、E109、(109)または単に109という記号で表される[34]

原子番号104番から109番の元素は、w:Transfermium Warsと呼ばれる命名を巡る議論の中にあったが、マイトネリウムについては、唯一の提案であり、議論にはならなかった[35][30]。この名前はオットー・ハーンとともにプロトアクチニウムを発見し、核分裂の発見者の1人でもある[36]オーストリアの物理学者リーゼ・マイトナーの名前に因んで、1992年9月に重イオン研究所のチームが提案したものである[37][38][39][40][41]国際純正・応用化学連合は、1994年にこの名前を勧告し、1997年に正式に認定した。この元素は、実在の女性の名前に因む唯一の元素である(キュリウムは、ピエール・キュリーマリー・キュリーの2人の名前に因んだものである)。

同位体

[編集]

マイトネリウムは安定な同位体や天然に生成する同位体を持たない。いくつかの放射性同位体が、より軽い原子核の融合かより重い原子核の崩壊により、研究室内で合成されている。原子量が266、268、270、274-278(268と270は未確定の準安定状態)の8個の同位体が報告されている。原子量282の9つ目の同位体は存在が未確定である。これらの崩壊の大部分はアルファ崩壊によるものであるが、自発核分裂するものもいくつかある。

安定性と半減期

[編集]

全てのマイトネリウム同位体は非常に不安定で放射性が高い。一般的に、より重い同位体であるほどより安定性が高い。最も安定な既知の同位体は、既知の最も重い同位体でもある278Mtであり、半減期は4.5秒である。未確定の282Dsはより重く、67秒とより長い半減期を持つと推測される。276Mtと274Mtの半減期は各々0.45秒と0.44秒である。残り5つの同位体の半減期は、1-20ミリ秒の間である[36]

293Tsの最終崩壊生成物として2012年に初めて合成された277Mtは、半減期5ミリ秒で自発核分裂するのが観測された。予備的なデータ分析により、この核分裂が、277Hsに由来する可能性があることが考えられた。この原子核もやはり数ミリ秒の半減期を持ち、崩壊系列のどこかの段階で、未検出の電子捕獲に続いて生成される可能性があるためである[42][43]。後に、281Dsと281Rgの崩壊エネルギー及び277Mtの半減期の短さから、この可能性は非常に低いと判断されたが、未だ確実ではない[43]。それにも関わらず、277Mt及び277Hsの半減期が短い核分裂は、N = 168-170 の超重原子核の不安定領域を強く示唆している。この領域の存在は、N = 162 の変形閉殻とN = 184 の球形閉殻の間の核分裂障壁英語版の高さの減少が特徴で、理論モデルと合致している[42]

予測される性質

[編集]

核特性を除き、マイトネリウム及びその化合物の性質は測定されていない。これは、合成が非常に限られており、また高価なことと、非常に速く崩壊するためである。金属マイトネリウムの性質は、予測値のみが利用可能である。

化学的性質

[編集]

マイトネリウムは、6dブロックの7番目の遷移元素である[40]イオン化ポテンシャル原子半径イオン半径の計算は、より軽いホモログであるイリジウムと類似しており、そのため、マイトネリウムの基本的な性質は第9族のコバルト、ロジウム、イリジウムと類似していることが示唆される。貴金属であると予測されている[34]

マイトネリウムの化学的性質の予測は、最近あまり関心を持たれていない。標準電極電位は、Mt3+ / Mt対に対して0.8 Vと予測される。より軽い第9族元素の最も安定な酸化状態に基づき、マイトネリウムの最も安定な酸化状態は+6、+3と+1であり、水溶液中では+3の状態が最も安定であると予測される。対照的に、ロジウムやイリジウムの最大酸化状態は+6で、最も安定な状態はイリジウムで+4及び+3、ロジウムで+3である[34]。[IrO4]+中にのみ存在するイリジウムの+9の酸化状態は、[IrO4]+ほど安定ではないものの[44]、九フッ化物(MtF9)や陽イオン[MtO4]+の形で、同族元素であるマイトネリウムでも存在しうると考えられる。マイトネリウムの四ハロゲン化物もイリジウムのものと類似した安定性を持つと予測され、そのため、安定な+4の参加状態を持つと考えられる[44]。さらに、ボーリウム(原子番号107)からダームスタチウム(原子番号100)までの元素の最大の酸化状態は、水溶液ではなく気相で安定すると予測される[34]

物理学的性質

[編集]

標準状態では固体で、イリジウムと同様に面心立方格子に結晶化すると考えられる[2]。実測された中で最も密度が高いオスミウムの22.61 g/cm3に対し、密度が約27-28 g/cm3と非常に重い金属である。これは、既知の118個の元素の中で最も大きい値である[45][46]。また、常磁性であると予測されている[47]

共有結合半径はイリジウムよりも6-10 pm大きいと予測されており[48]、原子半径は約128 pmと予測される。

マイトネリウムに関する実験

[編集]

マイトネリウムは、化学的性質が調査されていない、周期表上で最初の元素である。同位体の半減期が短く[34]、小規模での実験が可能な揮発性化合物の数が限られているため、化学的性質はまだはっきりとは分かっていない[49][50]。十分な揮発性を持つ可能性がある数少ないマイトネリウムの化合物には、60℃以上で揮発性を持つ 六フッ化イリジウム(IrF6)のアナログである六フッ化マイトネリウム(MtF6)がある[40]。また、揮発性を持つ八フッ化物(MtF8)も存在できる可能性がある[34]超アクチノイド元素の化学研究のためには、半減期が1秒以上、1週間に1原子以上の合成速度で、少なくとも4原子以上の合成が必要となる[40]。最も安定な278Mtの半減期は4.5秒であり、化学研究を行うのに十分な長さを持つが、統計的に有意な結果が得られるよう、実験を数週間から数か月続けるために、合成速度を上げる必要がある。重い元素の収量は軽い元素よりも少ないと予測されるため、気相及び溶液内の化学実験を自動化されたシステムで行うためには、ダームスタチウム同位体の分離と検出を連続して行うことが必要である。このために、ボーリウムハッシウムの合成で使われた分離技術を再利用することができる。しかし、コペルニシウムからリバモリウムまでのより重い元素と比べて、マイトネリウムの実験化学に対する関心は高くない[34][49][51]

ローレンス・バークレー国立研究所は、2002-2003年にかけて、不安定核領域の魔法数である162個の中性子を持ち、化学実験を行うのに有望な271Mtの合成を試みた。その半減期は数秒と予測され、化学実験を行うのに十分な長さであった[34][52][53]。しかし、271Mtは検出されず[54]、この同位体は現在でも知られていない[36]

超アクチノイド元素の化学的性質を決定する実験では、その元素の化合物を、より軽い同族元素と比較する必要がある[34]。例えば、ハッシウムの化学的性質では、酸化ハッシウム(VIII)とこのアナログとなるオスミウム化合物の酸化オスミウム(VIII)を比較する[55]。マイトネリウムの化学的性質決定の前段階として、重イオン研究所は、ロジウム化合物である酸化ロジウム(III)塩化ロジウム(III)昇華を試みた。しかし、酸化物では1000℃まで、塩化物では780℃まで、目で見える量の昇華は起こらず、炭素エアロゾル粒子ができるだけだった。超重元素の化学的性質を調べるのに現在用いている方法は500℃を超えると作動しないため[50]、この温度は、マイトネリウムに用いるには高すぎる温度だった。

2014年にシーボーギウムのヘキサカルボニル化に成功すると[56]第7族元素から第9族元素の安定した遷移金属を用いた研究が行われ、カルボニルの形成を用いて、ラザホージウムからマイトネリウムまでの6d遷移金属の化学的性質をさらに調べることができることが示唆された[57][58]。それにも関わらず、各々294Tsと288Mcの崩壊連鎖で生成される可能性のある278Mtと276Mtは、化学研究を行うのに十分な長寿命ではあるものの、半減期が短く合成が難しいという課題のため、マイトネリウムの化学的性質を調べるのは難しい。テネシンは標的として希少で半減期の短いバークリウムを必要とすることから、276Mtの方がより適していると考えられる[59]278Nhの崩壊鎖の中でみられる同位体270Mtも、十分な長さの半減期を持つと考えられるが、直接合成の方法と崩壊特性のより正確な測定が必要である[53]

脚注

[編集]
  1. ^ 核物理学では、原子番号の大きい元素は、「重い」元素と呼ばれる。原子番号82の鉛は、重い元素の一例である。「超重元素」という用語は、通常、原子番号103番以降の元素を指す(ただし、原子番号100[3]以降とするものや112以降[4]とするもの等、いくつかの定義がある。超アクチノイド元素と同義の言葉として使われることもある[5])。ある元素における「重い同位体」や「重い核」という言葉は、各々、質量の大きい同位体、質量の大きい核を指す。
  2. ^ 2009年、ユーリイ・オガネシアン率いるドゥブナ合同原子核研究所のチームは、対称の136Xe + 136Xe反応におるハッシウム合成の試みの結果について公表した。彼らはこの反応で単原子を観測できず、反応断面積の上限を2.5 pbとした[6]。対称的に、ハッシウムの発見に繋がった反応である208Pb + 58Feの反応断面積は、発見者らにより19+19-11pbと推定された[7]
  3. ^ 励起エネルギーが大きくなるほど、より多くの中性子が放出される。励起エネルギーが、各々の中性子を残りの核子に結び付けるエネルギーより低い場合、中性子は放出されない。その代わり、複合核はガンマ線を放出して脱励起する[11]
  4. ^ IUPAC/IUPAP共同作業部会英語版による定義では、その核が10-14秒にわたり崩壊しない場合にのみ、発見として認定される。この値は、原子核が外側の電子を獲得して化学的性質を示すのにかかる時間の推定値として選択された[12]。また、一般的に考えられる複合核の寿命の上限値を示すものでもある[13]
  5. ^ この分離は、生成した原子核が未反応の粒子線の原子核よりも、標的の上をよりゆっくり通り過ぎることに基づく。セパレーター内には、特定の粒子速度で移動する粒子への影響が相殺される電磁場がある[15]。このような分離は、飛行時間型質量分析計や反跳エネルギー測定でも用いられ、この2つを組み合わせて、原子核の質量を推定することが可能となる[16]
  6. ^ 全ての崩壊モードが静電反発を原因とするのではなく、例えば、ベータ崩壊の原因は弱い相互作用である[19]
  7. ^ 原子核の質量は直接測定されず、ほかの原子核の値から計算され、このような方法を間接的と呼ぶ。直接測定も可能であるが、もっとも重い原子核についてはほとんどの場合可能ではない[22]。超重元素の質量の直接測定は、2018年にローレンス・バークレー国立研究所により初めて報告された[23]
  8. ^ 自発核分裂は、ドゥブナ合同原子核研究所を率いていたゲオルギー・フリョロフにより発見され[24]、この研究所の得意分野となった[25]。対称的に、ローレンス・バークレー国立研究所の科学者は、自発核分裂から得られる情報は新元素の合成を裏付けるのに不十分であると信じていた。これは、複合核が中性子だけを放出し、陽子やアルファ粒子のような荷電粒子を放出しないことを立証するのは困難なためである[13]。そのため彼らは、連続的なアルファ崩壊により、新しい同位体を既知の同位体と結び付ける方法を好んだ[24]
  9. ^ 例えば、1957年にスウェーデンのノーベル物理学研究所は、102番元素を誤同定した[26]。これ以前にこの元素の合成に関する決定的な主張はなく、発見者により、ノーベリウムと命名されたが、後に、この同定は誤りであったことが分かった[27]。翌年、ローレンス・バークレー国立研究所は、ノーベル物理学研究所による結果は再現性がなく、代わりに彼ら自身がこの元素を合成したと発表したが、この主張も後に誤りであったことが判明した[27]。ドゥブナ合同原子核研究所は、彼らこそがこの元素を最初に合成したと主張し、ジョリオチウムと命名したが[28]、この名前も認定されなかった(ドゥブナ合同原子核研究所は、のちに、102番元素の命名は「性急」であったと述べた)[29]。「ノーベリウム」という名前は、広く使われていたため、変更されなかった[30]

出典

[編集]
  1. ^ Thierfelder, C.; Schwerdtfeger, P.; Heßberger, F. P.; Hofmann, S. (2008). “Dirac-Hartree-Fock studies of X-ray transitions in meitnerium”. The European Physical Journal A 36: 227. doi:10.1140/epja/i2008-10584-7. 
  2. ^ a b Östlin, A.; Vitos, L. (2011). “First-principles calculation of the structural stability of 6d transition metals”. Physical Review B 84 (11): 113104. Bibcode2011PhRvB..84k3104O. doi:10.1103/PhysRevB.84.113104. 
  3. ^ Kramer, K. (2016年). “Explainer: superheavy elements”. Chemistry World. 2020年3月15日閲覧。
  4. ^ Discovery of Elements 113 and 115”. Lawrence Livermore National Laboratory. 2015年9月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年3月15日閲覧。
  5. ^ Eliav, E.; Kaldor, U.; Borschevsky, A. (2018). "Electronic Structure of the Transactinide Atoms". In Scott, R. A. (ed.). Encyclopedia of Inorganic and Bioinorganic Chemistry. John Wiley & Sons. pp. 1–16. doi:10.1002/9781119951438.eibc2632. ISBN 978-1-119-95143-8. S2CID 127060181
  6. ^ Oganessian, Yu. Ts.; Dmitriev, S. N.; Yeremin, A. V. et al. (2009). “Attempt to produce the isotopes of element 108 in the fusion reaction 136Xe + 136Xe”. Physical Review C 79 (2): 024608. doi:10.1103/PhysRevC.79.024608. ISSN 0556-2813. 
  7. ^ Munzenberg, G.; Armbruster, P.; Folger, H. et al. (1984). “The identification of element 108”. Zeitschrift fur Physik A 317 (2): 235-236. Bibcode1984ZPhyA.317..235M. doi:10.1007/BF01421260. オリジナルの7 June 2015時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150607124040/http://www.gsi-heavy-ion-researchcenter.org/forschung/kp/kp2/ship/108-discovery.pdf 20 October 2012閲覧。. 
  8. ^ Subramanian, S. (2019年). “Making New Elements Doesn't Pay. Just Ask This Berkeley Scientist”. Bloomberg Businessweek. November 14, 2020時点のオリジナルよりアーカイブ2020年1月18日閲覧。
  9. ^ a b Ivanov, D. (2019年). “Сверхтяжелые шаги в неизвестное” [Superheavy steps into the unknown] (ロシア語). N+1. 2020年2月2日閲覧。
  10. ^ Hinde, D. (2014年). “Something new and superheavy at the periodic table”. The Conversation. 2020年1月30日閲覧。
  11. ^ a b Krasa, A. (2010年). “Neutron Sources for ADS”. Czech Technical University in Prague. pp. 4-8. 2019年3月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。October 20, 2019閲覧。
  12. ^ Wapstra, A. H. (1991). “Criteria that must be satisfied for the discovery of a new chemical element to be recognized”. Pure and Applied Chemistry 63 (6): 883. doi:10.1351/pac199163060879. ISSN 1365-3075. http://publications.iupac.org/pac/pdf/1991/pdf/6306x0879.pdf 2020年8月28日閲覧。. 
  13. ^ a b Hyde, E. K.; Hoffman, D. C.; Keller, O. L. (1987). “A History and Analysis of the Discovery of Elements 104 and 105”. Radiochimica Acta 42 (2): 67-68. doi:10.1524/ract.1987.42.2.57. ISSN 2193-3405. http://www.escholarship.org/uc/item/05x8w9h7. 
  14. ^ a b c Chemistry World (2016年). “How to Make Superheavy Elements and Finish the Periodic Table [Video]”. Scientific American. 2020年1月27日閲覧。
  15. ^ Hoffman, Ghiorso & Seaborg 2000, p. 334.
  16. ^ Hoffman, Ghiorso & Seaborg 2000, p. 335.
  17. ^ Zagrebaev, Karpov & Greiner 2013, p. 3.
  18. ^ Beiser 2003, p. 432.
  19. ^ Beiser 2003, p. 439.
  20. ^ Staszczak, A.; Baran, A.; Nazarewicz, W. (2013). “Spontaneous fission modes and lifetimes of superheavy elements in the nuclear density functional theory”. Physical Review C 87 (2): 024320-1. arXiv:1208.1215. Bibcode2013PhRvC..87b4320S. doi:10.1103/physrevc.87.024320. ISSN 0556-2813. 
  21. ^ Audi et al. 2017, pp. 030001-128–030001-138.
  22. ^ Oganessian, Yu. Ts.; Rykaczewski, K. P. (2015). “A beachhead on the island of stability”. Physics Today 68 (8): 32-38. Bibcode2015PhT....68h..32O. doi:10.1063/PT.3.2880. ISSN 0031-9228. OSTI 1337838. https://www.osti.gov/biblio/1337838. 
  23. ^ Grant, A. (2018). “Weighing the heaviest elements”. Physics Today. doi:10.1063/PT.6.1.20181113a. 
  24. ^ a b Robinson, A. E. (2019). “The Transfermium Wars: Scientific Brawling and Name-Calling during the Cold War”. Distillations. https://www.sciencehistory.org/distillations/the-transfermium-wars-scientific-brawling-and-name-calling-during-the-cold-war 2020年2月22日閲覧。. 
  25. ^ Популярная библиотека химических элементов. Сиборгий (экавольфрам)” [Popular library of chemical elements. Seaborgium (eka-tungsten)] (ロシア語). n-t.ru. 2020年1月7日閲覧。 Reprinted from “Экавольфрам [Eka-tungsten]” (ロシア語). Популярная библиотека химических элементов. Серебро - Нильсборий и далее [Popular library of chemical elements. Silver through nielsbohrium and beyond]. Nauka. (1977) 
  26. ^ Nobelium - Element information, properties and uses | Periodic Table”. Royal Society of Chemistry. 2020年3月1日閲覧。
  27. ^ a b Kragh 2018, pp. 38–39.
  28. ^ Kragh 2018, p. 40.
  29. ^ Ghiorso, A.; Seaborg, G. T.; Oganessian, Yu. Ts. et al. (1993). “Responses on the report 'Discovery of the Transfermium elements' followed by reply to the responses by Transfermium Working Group”. Pure and Applied Chemistry 65 (8): 1815-1824. doi:10.1351/pac199365081815. オリジナルの25 November 2013時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20131125223512/http://www.iupac.org/publications/pac/1993/pdf/6508x1815.pdf 7 September 2016閲覧。. 
  30. ^ a b Commission on Nomenclature of Inorganic Chemistry (1997). “Names and symbols of transfermium elements (IUPAC Recommendations 1997)”. Pure and Applied Chemistry 69 (12): 2471-2474. doi:10.1351/pac199769122471. http://publications.iupac.org/pac/pdf/1997/pdf/6912x2471.pdf. 
  31. ^ Munzenberg, G.; Armbruster, P.; Hesberger, F. P.; Hofmann, S.; Poppensieker, K.; Reisdorf, W.; Schneider, J. H. R.; Schneider, W. F. W. et al. (1982). “Observation of one correlated α-decay in the reaction 58Fe on 209Bi→267109”. Zeitschrift fur Physik A 309 (1): 89. Bibcode1982ZPhyA.309...89M. doi:10.1007/BF01420157. 
  32. ^ a b Barber, R. C.; Greenwood, N. N.; Hrynkiewicz, A. Z.; Jeannin, Y. P.; Lefort, M.; Sakai, M.; Ulehla, I.; Wapstra, A. P. et al. (1993). “Discovery of the transfermium elements. Part II: Introduction to discovery profiles. Part III: Discovery profiles of the transfermium elements”. Pure and Applied Chemistry 65 (8): 1757. doi:10.1351/pac199365081757.  (Note: for Part I see Pure Appl. Chem., Vol. 63, No. 6, pp. 879-886, 1991)
  33. ^ Chatt, J. (1979). “Recommendations for the naming of elements of atomic numbers greater than 100”. Pure and Applied Chemistry 51 (2): 381-384. doi:10.1351/pac197951020381. 
  34. ^ a b c d e f g h i Hoffman, Darleane C.; Lee, Diana M.; Pershina, Valeria (2006). “Transactinides and the future elements”. In Morss; Edelstein, Norman M.; Fuger, Jean. The Chemistry of the Actinide and Transactinide Elements (3rd ed.). Dordrecht, The Netherlands: Springer Science+Business Media. ISBN 978-1-4020-3555-5 
  35. ^ “Names and symbols of transfermium elements (IUPAC Recommendations 1994)”. Pure and Applied Chemistry 66 (12): 2419–2421. (1994). doi:10.1351/pac199466122419. 
  36. ^ a b c Sonzogni, Alejandro. “Interactive Chart of Nuclides”. National Nuclear Data Center: Brookhaven National Laboratory. March 7, 2018時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年6月6日閲覧。
  37. ^ Bentzen, S. M. (2000). “Lise Meitner and Niels Bohr-a historical note”. Acta Oncologica 39 (8): 1002-1003. doi:10.1080/02841860050216016. PMID 11206992. 
  38. ^ Kyle, R. A.; Shampo, M. A. (1981). “Lise Meitner”. JAMA: The Journal of the American Medical Association 245 (20): 2021. doi:10.1001/jama.245.20.2021. PMID 7014939. 
  39. ^ Frisch, O. R. (1973). “Distinguished Nuclear Pioneer-1973. Lise Meitner”. Journal of Nuclear Medicine 14 (6): 365-371. PMID 4573793. 
  40. ^ a b c d Griffith, W. P. (2008). “The Periodic Table and the Platinum Group Metals”. Platinum Metals Review 52 (2): 114-119. doi:10.1595/147106708X297486. 
  41. ^ Rife, Patricia (2003). “Meitnerium”. Chemical & Engineering News 81 (36): 186. doi:10.1021/cen-v081n036.p186. 
  42. ^ a b Oganessian, Yuri Ts.; Abdullin, F. Sh.; Alexander, C.; Binder, J.; Boll, R. A.; Dmitriev, S. N.; Ezold, J.; Felker, K. et al. (2013-05-30). “Experimental studies of the 249Bk + 48Ca reaction including decay properties and excitation function for isotopes of element 117, and discovery of the new isotope 277Mt”. Physical Review C (American Physical Society) 87 (54621): 054621. Bibcode2013PhRvC..87e4621O. doi:10.1103/PhysRevC.87.054621. 
  43. ^ a b Khuyagbaatar, J.; Yakushev, A.; Dullmann, Ch.E.; Ackermann, D.; Andersson, L.-L.; Asai, M.; Block, M.; Boll, R.A. et al. (2019). “Fusion reaction 48Ca+249Bk leading to formation of the element Ts (Z = 117)”. Physical Review C 99 (5): 054306-1-054306-16. Bibcode2019PhRvC..99e4306K. doi:10.1103/PhysRevC.99.054306. https://jyx.jyu.fi/bitstream/handle/123456789/63921/1/khuyagbaatarym.pdf. 
  44. ^ a b Ionova, G. V.; Ionova, I. S.; Mikhalko, V. K.; Gerasimova, G. A.; Kostrubov, Yu. N.; Suraeva, N. I. (2004). “Halides of Tetravalent Transactinides (Rf, Db, Sg, Bh, Hs, Mt, 110th Element): Physicochemical Properties”. Russian Journal of Coordination Chemistry 30 (5): 352. doi:10.1023/B:RUCO.0000026006.39497.82. 
  45. ^ Gyanchandani, Jyoti; Sikka, S. K. (10 May 2011). “Physical properties of the 6 d -series elements from density functional theory: Close similarity to lighter transition metals”. Physical Review B 83 (17): 172101. Bibcode2011PhRvB..83q2101G. doi:10.1103/PhysRevB.83.172101. 
  46. ^ Kratz; Lieser (2013). Nuclear and Radiochemistry: Fundamentals and Applications (3rd ed.). p. 631 
  47. ^ Saito, Shiro L. (2009). “Hartree–Fock–Roothaan energies and expectation values for the neutral atoms He to Uuo: The B-spline expansion method”. Atomic Data and Nuclear Data Tables 95 (6): 836–870. Bibcode2009ADNDT..95..836S. doi:10.1016/j.adt.2009.06.001. 
  48. ^ Pyykko, Pekka; Atsumi, Michiko (2009). “Molecular Double-Bond Covalent Radii for Elements Li-E112”. Chemistry: A European Journal 15 (46): 12770-9. doi:10.1002/chem.200901472. PMID 19856342. 
  49. ^ a b Dullmann, Christoph E. (2012). “Superheavy elements at GSI: a broad research program with element 114 in the focus of physics and chemistry”. Radiochimica Acta 100 (2): 67-74. doi:10.1524/ract.2011.1842. 
  50. ^ a b Haenssler, F. L.. “Thermatographic investigation of Rh and 107Rh with different carrier gases”. 15 October 2012閲覧。[リンク切れ]
  51. ^ Eichler, Robert (2013). “First foot prints of chemistry on the shore of the Island of Superheavy Elements”. Journal of Physics: Conference Series (IOP Science) 420 (1): 012003. arXiv:1212.4292. Bibcode2013JPhCS.420a2003E. doi:10.1088/1742-6596/420/1/012003. 
  52. ^ Smola?czuk, R. (1997). “Properties of the hypothetical spherical superheavy nuclei”. Phys. Rev. C 56 (2): 812-24. Bibcode1997PhRvC..56..812S. doi:10.1103/PhysRevC.56.812. 
  53. ^ a b Even, J. (2015). “In situ synthesis of volatile carbonyl complexes with short-lived nuclides”. Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry 303 (3): 2457-2466. doi:10.1007/s10967-014-3793-7. https://www.researchgate.net/publication/273831463. 
  54. ^ Zielinski P. M. et al. (2003). "The search for 271Mt via the reaction 238U + 37Cl" Archived 2012-02-06 at the Wayback Machine., GSI Annual report. Retrieved on 2008-03-01
  55. ^ Dullmann, Ch. E for a Univ. Bern - PSI - GSI - JINR - LBNL - Univ. Mainz - FZR - IMP - collaboration. “Chemical investigation of hassium (Hs, Z=108)”. 2 February 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。15 October 2012閲覧。
  56. ^ Even, J.; Yakushev, A.; Dullmann, C. E.; Haba, H.; Asai, M.; Sato, T. K.; Brand, H.; Di Nitto, A. et al. (2014). “Synthesis and detection of a seaborgium carbonyl complex”. Science 345 (6203): 1491-3. Bibcode2014Sci...345.1491E. doi:10.1126/science.1255720. PMID 25237098.  (Paid subscription required要購読契約)
  57. ^ Loveland, Walter (19 September 2014). “Superheavy carbonyls”. Science 345 (6203): 1451-2. Bibcode2014Sci...345.1451L. doi:10.1126/science.1259349. PMID 25237088. 
  58. ^ Even, Julia (2016). Chemistry aided nuclear physics studies (PDF). Nobel Symposium NS160 - Chemistry and Physics of Heavy and Superheavy Elements. doi:10.1051/epjconf/201613107008
  59. ^ Moody, Ken (November 30, 2013). “Synthesis of Superheavy Elements”. In Schadel, Matthias; Shaughnessy, Dawn. The Chemistry of Superheavy Elements (2nd ed.). Springer Science & Business Media. pp. 24-8. ISBN 9783642374661 

関連文献

[編集]

外部リンク

[編集]
  • ウィキメディア・コモンズには、マイトネリウムに関するカテゴリがあります。
  • Meitnerium at The Periodic Table of Videos (University of Nottingham)