タデイ・ポガチャル
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2022年ツアー・オブ・スロベニアにて | ||||||||||||||||||||||||
基本情報 | ||||||||||||||||||||||||
生年月日 | 1998年9月21日(26歳) | |||||||||||||||||||||||
国籍 | スロベニア | |||||||||||||||||||||||
出身地 | コメンダ | |||||||||||||||||||||||
身長 | 176cm | |||||||||||||||||||||||
体重 | 66kg | |||||||||||||||||||||||
選手情報 | ||||||||||||||||||||||||
所属 | UAE チーム・エミレーツ | |||||||||||||||||||||||
分野 | ロードレース | |||||||||||||||||||||||
役割 | 選手 | |||||||||||||||||||||||
特徴 |
オールラウンダー[1] クライマー[1] | |||||||||||||||||||||||
プロ経歴 | ||||||||||||||||||||||||
2017 | ログ・リュブリャナ | |||||||||||||||||||||||
2018 | リュブリャナ・グスト | |||||||||||||||||||||||
2019- | UAE チーム・エミレーツ | |||||||||||||||||||||||
グランツール最高成績 | ||||||||||||||||||||||||
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主要レース勝利 | ||||||||||||||||||||||||
ツール・ド・フランス 個人ロードレース(2024) スロベニア選手権 個人TT(2019,2020) 個人ロードレース(2023) | ||||||||||||||||||||||||
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最終更新日 2024年10月13日 |
タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar-発音: [taˈdɛ́ːj pɔˈɡáːtʃaɾ] ( 音声ファイル)、1998年9月21日 - )は、スロベニア、コメンダ出身の自転車競技選手。
経歴
[編集]2017年、スロベニアのコンチネンタルチームであるログ・リュブリャナでプロデビュー。
2019年、UAE チーム・エミレーツへ移籍[2]。
グランツール初出場となるブエルタ・ア・エスパーニャでは、第9ステージでグランツール初ステージ勝利[3]、第13ステージで2勝目を挙げる[4]。第20ステージでは残り39km地点で単独アタックをかけ、独走で区間3勝目[5]。最終的に、総合3位とヤングライダー賞を手に入れた。
2020年、ツール・ド・フランスに初出場。第7ステージで風の影響により分断した後方集団に取り残され、ライバル勢から1分21秒のタイムを失った[6]。第9ステージでマルク・ヒルシ、プリモシュ・ログリッチとのゴール前スプリントを制し、ツール・ド・フランス初勝利[7]。第15ステージでもログリッチとの登りスプリントを制し、大会2勝目[8]。第19ステージ終了時点で首位のログリッチとは57秒差の総合2位につけていた。コース終盤が登りとなる個人タイムトライアルの第20ステージで、2位のトム・デュムランに対して1分21秒、総合首位のログリッチを1分56秒上回るタイムで大会3勝目[9]。総合でもログリッチに対して59秒差をつけて逆転して総合首位に立ち、21歳にして総合優勝を果たした。さらに第20ステージで獲得した山岳ポイントで山岳賞も獲得。ヤングライダー賞も獲得し、最終的に3枚の特別賞ジャージを手に入れた[10]。
2021年のツール・ド・フランスでは、第5ステージの個人タイムトライアルでステージ1勝目[11]。大会最初の上級山岳ステージとなった第8ステージで、総合ライバル勢に対して3分20秒の差をつけ、マイヨジョーヌを獲得[12]。第17ステージで総合2位のヨナス・ヴィンゲゴー、3位のリチャル・カラパスを下しステージ優勝[13]。第18ステージでも勝利を挙げ、山岳賞でもトップに立った[14]。第9ステージ以降、総合リーダーの座をキープし続け、最終的に大会連覇と共に、前年同様、3枚の特別賞ジャージを手に入れる結果となった[15]。
2022年はUAEツアー総合2連覇[16]を皮切りに、ストラーデ・ビアンケ優勝[17]、ティレーノ〜アドリアティコ総合優勝[18]、ツアー・オブ・スロベニア総合優勝[19]を果たし順調な滑り出しを見せる。3連覇を目指して始まったツール・ド・フランスでは、第6ステージでステージ1勝目を挙げるとともに全体リーダーに躍り出ると[20]、第7ステージでは残り700メートルの未舗装急勾配区間で逃げに追いつき2勝目を挙げる[21]。3連覇へ順調に見えたが、第11ステージではガリビエ峠でチーム・ユンボ・ヴィスマの揺さぶりに合い、最後のグラノン峠でヨナス・ヴィンゲゴーに後れを取り、総合タイムでヴィンゲゴーから2分22秒遅れ、マイヨ・ジョーヌを手放すこととなった[22][23]。第17ステージではフィニッシュ直前までヴィンゲゴーと競り合う中、辛うじてステージ3勝目を挙げた[24]ものの、全体タイムの遅れは取り戻せず、第18ステージでは再び1分以上広げられることとなり[25]、最終的にはヤングライダー賞は獲得したものの、総合2位となった[26]。3年ぶりのブエルタ・ア・エスパーニャに出場が予定されていたが、欠場することとなった[27]。
2023年はクラシカ・ハエン・パライソ・インテリオールでの勝利で始まり、ブエルタ・ア・アンダルシアとパリ〜ニースで総合優勝した[28]。 クラシックでも快進撃を続け、ロンド・ファン・フラーンデレン、アムステルゴールドレース、フレッシュ・ワロンヌの3レースで勝利を挙げた[29][30][31]。しかしリエージュ〜バストーニュ〜リエージュは序盤で落車し手首を骨折。リタイアした。
ツール・ド・フランスにおいては第6ステージで区間優勝し復調ぶりを示したが[32]、第16ステージの個人タイムトライアルでヴィンゲゴーに差を広げられると[33]、翌日の山岳第17ステージのロズ峠においてさらにヴィンゲゴーから遅れ[34]、最終的に新人賞は獲得したものの総合成績は2位に終わり、前年に続きヴィンゲゴーの後塵を拝した。
2024年はストラーデ・ビアンケで優勝、ミラノ〜サンレモ3位、ボルタ・ア・カタルーニャ、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュで勝利し例年通りの快調な滑り出しを見せると、ジロ・デ・イタリアでは区間6勝、総合2位のダニエル・フェリペ・マルティネスに対し9分56秒差をつける圧倒的な強さで総合優勝し、ツール・ド・フランスにおいても同じく区間6勝を挙げる強さでヴィンゲゴーを寄せ付けず総合優勝を果たした。これにより1998年のマルコ・パンターニ以来26年ぶりとなるジロ・ツールの「ダブルツール」を達成した。
スイスのチューリッヒで行われた世界選手権自転車競技大会ロードレース・男子エリートロードレースで優勝し、自身として初めてのマイヨ・アルカンシェルを獲得、ジロ・ツール「ダブルツール」と合わせて、1974年のエディ・メルクスと1987年のステファン・ロシュのみが達成している「トリプルクラウン」を史上3人目37年ぶりに達成した。
主な戦績
[編集]2018年
[編集]- ツール・ド・ラブニール 総合優勝
- ジャパンカップ クリテリウム スプリント賞
2019年
[編集]- ヴォルタ・アン・アルガルヴェ 総合優勝、 ヤングライダー賞
- 区間1勝(第2ステージ)
- イツリア・バスク・カントリー ヤングライダー賞
- ツアー・オブ・カリフォルニア 総合優勝、 ヤングライダー賞
- 区間1勝(第6ステージ)
- スロベニア選手権 個人タイムトライアル 優勝
- ツアー・オブ・スロベニア ヤングライダー賞
- ブエルタ・ア・エスパーニャ 総合3位、 ヤングライダー賞
- 区間3勝(第9ステージ、第13ステージ、第20ステージ)
2020年
[編集]- ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ 総合優勝、 ヤングライダー賞
- 区間2勝(第2, 4ステージ)
- UAEツアー 総合2位 ヤングライダー賞
- 区間1勝(第5ステージ)
- スロベニア選手権 個人タイムトライアル 優勝
- ツール・ド・フランス 総合優勝
2021年
[編集]- UAEツアー 総合優勝、 ヤングライダー賞
- 区間1勝(第3ステージ)
- ティレーノ〜アドリアティコ 総合優勝、 山岳賞、ヤングライダー賞
- 区間1勝(第4ステージ)
- イツリア・バスク・カントリー 区間優勝(第3ステージ)
- リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ 優勝
- ツアー・オブ・スロベニア 総合優勝、 山岳賞
- 区間1勝(第2ステージ優勝)
- ツール・ド・フランス 総合優勝
- 東京オリンピック 個人ロードレース 銅メダル
- イル・ロンバルディア 優勝
2022年
[編集]- UAEツアー 総合優勝、 ヤングライダー賞
- 区間2勝(第4、7ステージ優勝)
- ストラーデ・ビアンケ 優勝
- ティレーノ〜アドリアティコ 総合優勝、 ポイント賞、 ヤングライダー賞
- 区間2勝(第4, 6ステージ優勝)
- ツアー・オブ・スロベニア 総合優勝
- 区間2勝(第3、5ステージ優勝)
- ツール・ド・フランス 総合2位
- グランプリ・シクリスト・ド・モンレアル 優勝
- トレ・ヴァッリ・ヴァレジーネ 優勝
- イル・ロンバルディア 優勝
2023年
[編集]- クラシカ・ハエン・パライソ・インテリオル 優勝
- ブエルタ・ア・アンダルシア 総合優勝、 ポイント賞
- 区間3勝(第1、2、4ステージ優勝)
- パリ〜ニース 総合優勝、 ポイント賞、 ヤングライダー賞
- 区間3勝(第4、7、8ステージ優勝)
- ロンド・ファン・フラーンデレン 優勝
- アムステルゴールドレース 優勝
- フレッシュ・ワロンヌ 優勝
- スロベニア選手権
- 個人ロードレース 優勝
- 個人タイムトライアル 優勝
- ツール・ド・フランス 総合2位
- イル・ロンバルディア 優勝
2024年
[編集]- ストラーデ・ビアンケ 優勝
- ミラノ〜サンレモ 3位
- ボルタ・ア・カタルーニャ 総合優勝、 ポイント賞、 山岳賞
- 区間4勝(第2、3、6、7ステージ優勝)
- リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ 優勝
- ジロ・デ・イタリア
- ツール・ド・フランス
- グランプリ・シクリスト・ド・モンレアル 優勝
- 世界選手権自転車競技大会ロードレース
- ジロ・デッレミリア 優勝
- イル・ロンバルディア 優勝
グランツールの総合成績
[編集]グランツール | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 |
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ジロ・デ・イタリア | - | - | - | - | - | 1 |
ツール・ド・フランス | - | 1 | 1 | 2 | 2 | 1 |
ブエルタ・ア・エスパーニャ | 3 | - | - | - | - | - |
脚注
[編集]- ^ a b 『2024サイクルロードレース選手名鑑』八重洲出版、2024年
- ^ “Welcome Covi and Pogacar”. 2019年4月21日閲覧。
- ^ “ブエルタ・ア・エスパーニャ2019第9ステージ 未舗装路を含む雨のアンドラ山岳で20歳ポガチャルが初勝利 キンタナが首位浮上”. cyclowired (2019年9月2日). 2019年9月16日閲覧。
- ^ “ブエルタ・ア・エスパーニャ2019第13ステージ 超級マチュコスでポガチャル2勝目&総合3位浮上 ログリッチェがリード拡大”. cyclowired (2019年9月7日). 2019年9月16日閲覧。
- ^ “ブエルタ・ア・エスパーニャ2019第20ステージ 最終山岳で3勝目を飾ったポガチャルが総合3位返り咲き ログリッチェが総合優勝に王手”. cyclowired (2019年9月15日). 2019年9月16日閲覧。
- ^ “ツール・ド・フランス2020 第7ステージ 追い風と高速な展開が集団を破壊 ポガチャルやランダがタイムを失い、ファンアールトが2勝目”. cyclowired (2020年9月5日). 2020年9月21日閲覧。
- ^ “ツール・ド・フランス2020 第9ステージ 急坂マリーブランクで四強が飛び出す ポガチャルがステージ優勝し、ログリッチが首位に立つ”. cyclowired (2020年9月7日). 2020年9月21日閲覧。
- ^ “ツール・ド・フランス2020 第15ステージ 超級グランコロンビエールでポガチャル勝利 ログリッチがリードを広げ、ベルナル失速”. cyclowired (2020年9月14日). 2020年9月21日閲覧。
- ^ “ツール・ド・フランス2020 第20ステージ 山岳TTで歴史的な逆転を果たしたポガチャルが総合に王手 ポートが総合表彰台へ”. cyclowired (2020年9月20日). 2020年9月21日閲覧。
- ^ “ツール・ド・フランス2020 第21ステージ マイヨヴェールのベネットがシャンゼリゼ制覇 21歳ポガチャルが総合優勝”. cyclowired (2020年9月21日). 2020年9月21日閲覧。
- ^ “ポガチャルが27.2kmの個人TTで圧勝 ファンデルプールが8秒差で首位を守る”. cyclowired (2021年7月1日). 2021年7月19日閲覧。
- ^ “雨のアルプス初日にトゥーンス逃げ切り勝利 他を圧倒したポガチャルがマイヨジョーヌ獲得”. cyclowired (2021年7月4日). 2021年7月19日閲覧。
- ^ “霧の超級ポルテで総合2位ウラン脱落 ポガチャルが総合リードを広げるステージ優勝”. cyclowired (2021年7月15日). 2021年7月19日閲覧。
- ^ “最終ピレネー山岳で再び三強が先行 ステージ2連勝のポガチャルが山岳賞でも首位に”. cyclowired (2021年7月16日). 2021年7月19日閲覧。
- ^ “シャンゼリゼ決戦を制したファンアールトが3勝目 ポガチャルが大会連覇を達成”. cyclowired (2021年7月19日). 2021年7月19日閲覧。
- ^ cyclowired (2022年2月27日). “ポガチャルが最終ジュベルハフィート制覇 2年連続UAEツアー王者に輝く”. cyclowired. 2022年8月31日閲覧。
- ^ “ポガチャルが圧巻の逃げ切り優勝 ストラーデ・ビアンケ”. www.afpbb.com. 2022年8月31日閲覧。
- ^ “ポガチャルがティレーノ~アドリアティコ連覇”. www.afpbb.com. 2022年8月31日閲覧。
- ^ cyclowired (2022年6月20日). “スロベニア最終日にポガチャルがダメ押しの勝利 総合優勝2連覇を達成”. cyclowired. 2022年8月31日閲覧。
- ^ “ツール・ド・フランス2022 第6ステージはポガチャルが優勝してマイヨ・ジョーヌ獲得|サイクルスポーツがお届けするスポーツ自転車総合情報サイト|cyclesports.jp”. www.cyclesports.jp (2022年7月7日). 2022年8月31日閲覧。
- ^ cyclowired (2022年7月9日). “ケムナの逃げ切り叶わず 激坂峠ラ・プランシュでポガチャルがステージ2連勝”. cyclowired. 2022年8月31日閲覧。
- ^ cyclowired (2022年7月14日). “ヴィンゲゴー「仲間に感謝」ポガチャル「理由は分からず、しかし諦めない」”. cyclowired. 2022年8月31日閲覧。
- ^ “絶対王者ついに陥落!!2022ツール第11ステージの感想・ハイライト動画・結果 | Bike News Mag” (2022年7月13日). 2022年8月31日閲覧。
- ^ cyclowired (2022年7月21日). “1級ペイラギュード山頂フィニッシュ ポガチャルがヴィンゲゴーを下すもタイム差挽回ならず”. cyclowired. 2022年8月31日閲覧。
- ^ cyclowired (2022年7月22日). “ピレネー最終決戦でヴィンゲゴー圧勝 総合2位ポガチャルに3分半リードを稼ぎだす”. cyclowired. 2022年8月31日閲覧。
- ^ cyclowired (2022年7月25日). “フィリプセンがシャンゼリゼ初制覇 ヴィンゲゴーが第109代ツール・ド・フランス覇者に輝く”. cyclowired. 2022年8月31日閲覧。
- ^ “ポガチャルはブエルタ欠場 サンセバスチャン大会後に休養へ”. www.afpbb.com. 2022年8月31日閲覧。
- ^ “Tadej Pogačar 2023 Race Results”. 25 July 2024時点のオリジナルよりアーカイブ。15 June 2023閲覧。
- ^ “THE WAITING GAME: POGAČAR CONTINUES DOMINATION WITH PERFECTLY POISED FLÈCHE WALLONNE PERFORMANCE”. 10 June 2023時点のオリジナルよりアーカイブ。15 June 2023閲覧。
- ^ Cary, Tom (23 April 2023). “Hopes that Tadej Pogacar's broken wrist will heal for Tour de France”. The Telegraph. オリジナルの14 June 2023時点におけるアーカイブ。 15 June 2023閲覧。
- ^ “Tadej Pogacar confirms just two race days to prepare for 2023 Tour de France” (2 June 2023). 22 June 2023時点のオリジナルよりアーカイブ。15 June 2023閲覧。
- ^ “【ツール・ド・フランス2023 第6ステージ結果速報】復活のポガチャル、ラスト2.8kmのアタックでユンボの思惑を粉砕し総合タイム差を25秒まで詰める区間優勝、マイヨ・ジョーヌはヴィンゲゴーへ”. J SPORTS. 2023年7月30日閲覧。
- ^ “【ツール・ド・フランス2023 第16ステージ結果速報】勝敗を決める個人タイムトライアル、互角に見えた総合争いはヴィンゲゴーの爆走でポガチャルに1分48秒差”. J SPORTS. 2023年8月4日閲覧。
- ^ “【ツール・ド・フランス2023 第17ステージ結果速報】クイーンステージを制したのはフェリックス・ガル、ヴィンゲゴーがポガチャルに総合タイム7分35秒差”. J SPORTS. 2023年8月5日閲覧。
外部リンク
[編集]- タデイ・ポガチャルのプロフィール - ProCyclingStats