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ジャック・ジョンソン (ミュージシャン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジャック・ジョンソン
2014年8月1日、ホノルルWaikiki Shellで演奏している様子
生誕 Jack Hody Johnson
(1975-05-18) 1975年5月18日(49歳)
アメリカ、ハワイ、オアフ島ノースショア
教育 カフク中学・高等学校()
出身校 カリフォルニア大学サンタバーバラ校 (BA)
職業
  • シンガーソングライター
  • 多楽器演奏家
  • プロサーファー
  • 映画制作者
活動期間 1992–
配偶者
Kim Baker (結婚 2000年)
子供 3
音楽家経歴
担当楽器
  • ボーカル
  • ギター
  • ウクレレ
  • キーボード
公式サイト www.jackjohnsonmusic.com

ジャック・ホディ・ジョンソン英語: Jack Hody Johnson[1]、1975年5月18日 - )は、アメリカのシンガーソングライターであり、多楽器演奏家であり、俳優であり、レコードプロデューサーであり、ドキュメンタリー映画制作者であり、そして元プロサーファーである。主にソフトロックおよびアコースティックポップのジャンルで知られている[2][3]。2001年、デビューアルバムであるBrushfire Fairytales英語版において商業的成功を収める事ができた。また、Billboard 200におけるアルバムチャートでは2006年のSing-A-Longs and Lullabies for the Film Curious George英語版、2008年のSleep Through the Static英語版、2010年のTo the Sea、そして2013年のFrom Here to Now to You英語版で一位を獲得している。さらに、In Between Dreams英語版のアルバムは2005年だけでなく2013年でもチャート2位を獲得している[4]

ジョンソンは環境保護持続可能性、特に海洋関係に積極的である。ジョンソンは夫婦で"Johnson Ohana Charitable Foundation"および"Kōkua Hawaii Foundation"を設立している[5]。2008年に行われたジョンソンによるSleep Through the Static英語版のツアーには緑化の概念が取り入れられ、そのツアーによる収入の100%が"Johnson Ohana Charitable Foundation"に寄付された。同じく、2010年に行われたTo the Seaのツアーで得た収入はジョンソンが支援している緑化慈善団体の"All at Once"に寄付された[6][7][8]

経歴

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「世界一危険で美しい波」が立つ、ハワイ州オアフ島ノースショアのパイプラインから、目と鼻の先の距離に生まれ育つ。

少年期をハワイの海とサーフィンの中に過ごし、高校生の頃にはプロ・サーファー契約を交わすまでになっていた。しかし、17歳の時、サーフィン中に大怪我を負う事故を経験したのを契機に、それまでは趣味のひとつであった音楽や映像といった創作分野に傾倒していく。

その後、University of California, Santa Barbaraで映像を専攻。卒業後に、親友でトップ・プロ・サーファーのケリー・スレイターらサーフィン仲間を被写体に撮ったサーフ・フィルム『シッカー・ザン・ウォーター』『セプテンバー・セッションズ』を製作。「リアル・サーフ・スタイル」と高い評価を受けたその作品の中でも、特に評判だったのが、ジャックが自作した劇中のBGMであった。ジャックと共に映像製作をしていたカメラマンのスコット・ソーエンズなる人物の紹介でジャックと知り合ったG・ラヴは、彼の音楽的才能に着目し、自身のアルバム『フィラデルフォニック』にジャック製作の楽曲「ロデオ・クラウンズ」を収録するなど、ミュージシャンとしてのジャックの存在が注目されるようになる。

この「ロデオ・クラウンズ」はベン・ハーパーのマネージャーの耳に留まり、ベンの経営するインディ・レーベルからCDデビューする運びとなった。そこから2001年に発表した1stアルバム『ブラッシュファイアー・フェアリーテイルズ』はインディーズでのリリースながら口コミで評判が広がり、翌年にはメジャーのユニバーサル・レコードより再リリースされ、全米でミリオン・セールスの大ヒットを記録する。

2003年にはビースティ・ボーイズなどを手がけたマリオ・カルダートJr.をプロデューサーに迎え、ハワイでレコーディングされたセカンド・アルバム『オン・アンド・オン』を自身が立ち上げたレーベル「ブラッシュファイアー・レコーズ」から発表。初登場で全米3位にチャートイン。同年9月には朝霧ジャム出演で初来日し、同時に行った単独公演は即完売の盛況ぶりで、すでに日本においても高い人気を獲得していた。

2003年以降からは、同じくサーファーでミュージシャンであるドノヴァン・フランケンレイターのデビュー作をプロデュースし、ブラッシュファイアー・レコーズにG・ラヴを迎え入れ、また環境団体「コクア・ハワイ・ファウンデーション」を設立するなど、多方面でマルチな才能を発揮するようになる。さらに、フジロック・フェスティバル04には「フィールド・オブ・ヘヴン」のトリで出演し、ベン・ハーパードノヴァン・フランケンレイターをゲストで招いて共演した。

2005年に発表した3rdアルバム『イン・ビトウィーン・ドリームス』はアメリカのみならずイギリスオーストラリアカナダニュージーランドといった英語圏全体でも大ヒットし(全英・全豪ともに1位)、世界的な評価を獲得する。

以降、およそ2年おきのペースでリリースを続けており、2006年には、絵本『ひとまねこざる (おさるのジョージ)』の映画音楽を手掛け、そのサントラである『シング・ア・ロング・アンド・ララバイズ・フォー・ザ・フィルム:キュリアス・ジョージ』を、2008年にはソーラー発電を動力にしてレコーディングした4thアルバム『スリープ・スルー・ザ・スタティック』、そして2010年の5作目『トゥ・ザ・シー』まで、すべてにおいて全米1位及び英豪チャートでも首位を獲得するなど軒並み好成績を記録している。

ディスコグラフィー

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  • Brushfire Fairytales (2001年)
  • On and On (2003年)
  • In Between Dreams (2005年)
  • Sleep Through the Static (2008年)
  • To the Sea (2010年)
  • From Here to Now to You (2013年)
  • All the Light Above It Too (2017年)
  • Meet the Moonlight (2022年)

来日公演

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朝霧ジャム( 9月27~28日 静岡県朝霧アリーナ
9月29日 新宿リキッドルーム、30日 心斎橋CLUB QUATTRO
フジロック・フェスティバル ( 7月31日 新潟県苗場スキー場
8月3日 名古屋クラブダイアモンドホール、4日 なんばHatch、6日 渋谷AX
5月25日 品川ステラボール、27日 福岡ドラムロゴス、28日 広島CLUB QUATTRO、29日 Zepp Osaka、30日 名古屋クラブダイアモンドホール、6月1日 横浜BLITZ、6月2日 東京国際フォーラム・ホールA
4月15日 幕張メッセ・国際展示場9番ホール
4月12日・13日 横浜赤レンガパーク野外特設会場
3月10日 Zepp Nagoya、11日 大阪市中央体育館14日 Zepp Sendai、15日 日本武道館、17日 Zepp Fukuoka、19日 新木場スタジオコースト
フジロック・フェスティバル ( 7月27日 新潟県苗場スキー場
フジロック・フェスティバル ( 7月27日 新潟県苗場スキー場

備考

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2011年の来日では、初めての武道館公演を含む大規模な日本ツアーが企画されたものの、ツアー2日目の3月11日に発生した東日本大震災を受けて、翌日からの公演が全てキャンセルとなった (ジャックは地震発生時、大阪市中央体育館での公演のため大阪に滞在しており、コンサート自体はその数時間後に予定通り行われた)。14日には被災地である仙台公演が予定されていた事もあってジャックの反応は早く、地震から1週間のわずかな間に、被災地救援の義援金として総額5万ドル(約425万円)の寄付を行ったことが報じられた[9]

関連書籍

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『ジャック・ジョンソン 終りなき夢の波間に』(ブルース・インターアクションズ、2007年)

使用楽器

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敬愛するバンド

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出典

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  1. ^ Writer: Johnson, Jack Hody”. ASCAP. October 8, 2020閲覧。
  2. ^ Caroline Sullivan (May 27, 2010). “Jack Johnson: To the Sea”. The Guardian. https://www.theguardian.com/music/2010/may/27/jack-johnson-to-the-sea-cd-review 
  3. ^ Nate Chinen (February 3, 2008). “Making It Mellow and Keeping It Green”. The New York Times. https://www.nytimes.com/2008/02/03/arts/music/03chin.html 
  4. ^ Jack Johnson: Awards”. AllMusic. December 22, 2014閲覧。
  5. ^ Musician Jack Johnson is as green as it gets”. usatoday. October 8, 2015閲覧。
  6. ^ Kezon, Lauren. “Musicians Changing 'Charity'”. CBS Local Media. オリジナルのApril 8, 2015時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150408070640/http://wxrt.cbslocal.com/2013/10/03/musicians-changing-charity/ April 8, 2015閲覧。 
  7. ^ All at Once”. AllAtOnce.org (2008年). April 8, 2015閲覧。
  8. ^ KETTMANN, MATT (February 5, 2008). “Talking with Jack Johnson”. Santa Barbara Independent英語版. オリジナルのMarch 12, 2013時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130312085420/http://www.independent.com/news/2008/feb/05/talking-jack-johnson/ April 8, 2015閲覧. "Yea, all the buses are on biodiesel. We’re doing this new community – I don’t know what you’d call it. It’s connected to our website and called “All At Once,” which is a song on the album. At every show on this tour, we’ll have a collection of booths called The Village Green. The idea is really from Zach Gill’s wife and my wife, they’re really working on it. They’re reaching out to nonprofits in every town, and we’re having them at our shows" 
  9. ^ 仙台で公演を行う予定だったミュージシャン、ジャック・ジョンソンが日本への寄付を発表”. シネマトゥデイ. 2022年2月20日閲覧。

外部リンク

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