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ウルフ賞医学部門

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウルフ賞医学部門
Wolf Prize in Medicine
イスラエルの旗 イスラエル
主催ウルフ財団
初回1978年
最新回2024年
最新受賞者ボトンド・ロスカ
ジョゼ=アラン・サヘル
公式サイトhttp://www.wolffund.org.il/index.php?language=eng

ウルフ賞医学部門(ウルフしょういがくぶもん)は、ウルフ賞の一部門。イスラエルウルフ財団によって授与される国際的な医学賞の一つで、医学の分野で優れた業績を上げた研究者を対象とする。

歴代受賞者

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1970年代

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年度 受賞者 国籍 受賞理由
1978年 ジョージ・スネル
George Davis Snell
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 主要組織適合遺伝子複合体をコードするH-2抗原の発見
ジャン・ドーセ
Jean Dausset
フランスの旗 フランス ヒトの主要な組織適合性抗原であるHLAの発見
ジョン・ファン・ロッド
Jon J. van Rood
オランダの旗 オランダ 臓器移植および疾患におけるHLAのメカニズム解明に対する貢献
1979年 ロジャー・スペリー
Roger Wolcott Sperry
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 左右の大脳半球の機能分化に関する研究
アルビド・カールソン
Arvid Carlsson
 スウェーデン 神経伝達物質としてのドーパミンの役割の確立
オレー・ホルニキーヴィクツ
Oleh Hornykiewicz
 オーストリア レボドパ(L-Dopa)を用いたパーキンソン病治療法の開発

1980年代

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年度 受賞者 国籍 受賞理由
1980年 セーサル・ミルスタイン
César Milstein
イギリスの旗 イギリス
アルゼンチンの旗 アルゼンチン出身)
リンパ球免疫学的役割に関する研究、および特異抗体法の開発
レオ・サックス
Leo Sachs
イスラエルの旗 イスラエル
ジェイムズ・ゴワンス
James L. Gowans
イギリスの旗 イギリス
1981年 バーバラ・マクリントック
Barbara McClintock
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 染色体の構造と機能に対する理解を深めた創造的かつ重要な貢献、およびトランスポゾンの発見
スタンリー・ノーマン・コーエン
Stanley Norman Cohen
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 生物学的に機能し得る組換えプラスミドの開発、および組換えDNA法による大腸菌への遺伝子導入とその発現の成功
1982年 ジャン=ピエール・シャンジュー
Jean-Pierre Changeux
フランスの旗 フランス アセチルコリン受容体の単離・精製および解析
ソロモン・スナイダー
Solomon H. Snyder
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 神経伝達物質受容体のラベリング手法の開発
ジェームス・ブラック
James W. Black
イギリスの旗 イギリス 交感神経β受容体遮断薬およびヒスタミンH2受容体拮抗薬の開発
1983年 受賞者なし
1984年/1985年 ドナルド・スタイナー
Donald F. Steiner
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 基礎生物学と臨床医学に深く寄与した、インスリン生合成に関する発見
1986年 早石修
Osamu Hayaishi
日本の旗 日本 酸素添加酵素(オキシゲナーゼ)の発見とその構造・生化学的重要性の解析
1987年 ペドロ・クアトレカサス
Pedro Cuatrecasas
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 アフィニティークロマトグラフィーの開発ならびに生物医科学への応用
メイア・ウィルチェック
Meir Wilchek
イスラエルの旗 イスラエル
1988年 ヘンリ・G・ハーズ
Henri G. Hers
ベルギーの旗 ベルギー 出生前診断と治療への応用に貢献した、リソソーム蓄積症の生化学的解析
エリザベス・F・ニューフェルド
Elizabeth F. Neufeld
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
1989年 ジョン・ガードン
John Gurdon
イギリスの旗 イギリス アフリカツメガエル卵母細胞分子生物学への導入、および分化した細胞と卵細胞遺伝子は物質的に同一だがその発現が異なることの証明
エドワード・ルイス
Edward B. Lewis
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ホメオティック遺伝子による体節発達の調節に関する研究

1990年代

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年度 受賞者 国籍 受賞理由
1990年 マクリン・マッカーティ
Maclyn McCarty
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 遺伝物質がDNAで構成されていることの証明に寄与した、細菌形質転換がDNAによって生じることの発見
1991年 シーモア・ベンザー
Seymour Benzer
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 遺伝子変異による神経系と行動への影響の詳細な分析を通じた、分子神経遺伝学における新分野の開拓
1992年 ジューダ・フォークマン
M. Judah Folkman
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 血管新生に関する概念と研究分野の確立を導いた諸発見
1993年 受賞者なし
1994年/1995年 マイケル・ベリッジ
Michael Berridge
イギリスの旗 イギリス リン脂質カルシウムが関与する細胞膜透過性シグナリング経路の発見
西塚泰美
Yasutomi Nishizuka
日本の旗 日本
1995年/1996年 スタンリー・B・プルシナー
Stanley B. Prusiner
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 タンパク質の構造変化によって神経変性疾患を引き起こす新たな病原体、プリオンの発見
1997年 マリー・F・リオン
Mary F. Lyon
イギリスの旗 イギリス 哺乳類X染色体におけるランダムな不活性化に関する仮説の提唱
1998年 マイケル・セラ
Michael Sela
イスラエルの旗 イスラエル 免疫学分野における重要な発見
ルース・アーノン
Ruth Arnon
イスラエルの旗 イスラエル
1999年 エリック・カンデル
Eric R. Kandel
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 短期記憶が長期記憶に変換される際の細胞および分子機構の解明

2000年代

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年度 受賞者 国籍 受賞理由
2000年 受賞者なし
2001年 アブラム・ハーシュコ
Avram Hershko
イスラエルの旗 イスラエル 細胞内のタンパク質分解経路であるユビキチンシステムおよび細胞機能調節におけるその決定的役割の発見
アレクサンダー・バーシャフスキー
Alexander Varshavsky
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ロシアの旗 ロシア出身)
2002年/2003年 ラルフ・ブリンスター
Ralph L. Brinster
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 遺伝子組換えならびにそのマウスへの応用を可能にした、卵および胚操作技術の開発
マリオ・カペッキ
Mario Capecchi
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
イタリアの旗 イタリア出身)
マウスにおける遺伝子機能評価を可能にする、遺伝子標的法の開発
オリヴァー・スミティーズ
Oliver Smithies
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
イギリスの旗 イギリス出身)
2004年 ロバート・ワインバーグ
Robert A. Weinberg
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ヒトがん細胞に悪性増殖を制御する体細胞変異が生じていることの発見
ロジャー・Y・チエン
Roger Y. Tsien
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 細胞のシグナル伝達経路を解析するための、新たな蛍光分子の設計および応用
2005年 アンソニー・ハンター
Anthony R. Hunter
イギリスの旗 イギリス 形質転換を含むさまざまな細胞活動の調節に決定的な役割を果たす酵素チロシンキナーゼの発見
アンソニー・ポーソン
Anthony J. Pawson
カナダの旗 カナダ
イギリスの旗 イギリス出身)
細胞のシグナル伝達機構の調節に重要なタンパク質ドメインの発見、および悪性腫瘍との関連についての洞察
アレクサンダー・レヴィツキ
Alexander Levitzki
イスラエルの旗 イスラエル 種々の疾患に対する分子標的治療薬としてのチロシンキナーゼ阻害剤の開発
2006年/2007年 受賞者なし
2008年 ハワード・シダー
Howard Cedar
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
イスラエルの旗 イスラエル
遺伝子発現制御におけるDNAメチル化の役割を明らかにした基礎研究
アーロン・ラージン
Aharon Razin
イスラエルの旗 イスラエル
2009年 受賞者なし

2010年代

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年度 受賞者 国籍 受賞理由
2010年 アクセル・ウルリッヒ
Axel Ullrich
ドイツの旗 ドイツ ヒトがん遺伝子の発見および新たながん治療法の開発に対する先駆的貢献
2011年 山中伸弥
Shinya Yamanaka
日本の旗 日本 皮膚細胞からのiPS細胞の作出(山中)、およびiPS細胞が哺乳類における遺伝病の治療に利用できることの証明(イエーニッシュ)
ルドルフ・イエーニッシュ
Rudolf Jaenisch
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ドイツの旗 ドイツ出身)
2012年 ロナルド・エヴァンス
Ronald M. Evans
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 核内受容体をコードする遺伝子スーパーファミリーの発見およびその機能の解明
2013年 受賞者なし
2014年 ネイハム・ソネンバーグ
Nahum Sonenberg
カナダの旗 カナダ
イスラエルの旗 イスラエル出身)
タンパク質の発現と機能を調節する因子(EIF4E)の発見
ゲイリー・ラヴカン
Gary Ruvkun
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 定常および病的状態における遺伝子発現の調節に重要な役割を果たす、miRNA(マイクロRNA)の発見
ヴィクター・アンブロス
Victor Ambros
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
2015年 ジョン・カップラー
John Kappler
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 重要な抗原特異的分子としてのT細胞受容体および抗体と、免疫認識やエフェクター機能における役割の理解に対する主要な貢献
フィリッパ・マラック
Philippa Marrack
イギリスの旗 イギリス
ジェフリー・ラヴェッチ
Jeffrey V. Ravetch
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
2016年 ロナルド・カーン
C. Ronald Kahn
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 インスリンシグナル伝達と疾患における変化を定義づけた先駆的研究
ルイス・カントレー
Lewis Cantley
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 PI3キナーゼとその生理学的機能および疾患における役割の発見
2017年 ジェームズ・P・アリソン
James P. Allison
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 免疫療法の発見によるがん治療における革命
2018年 受賞者なし
2019年 ジェフリー・フリードマン
Jeffrey M. Friedman
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 体重と肥満の調節に関与するホルモンであるレプチンの同定

2020年代

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年度 受賞者 国籍 受賞理由
2020年 ジェニファー・ダウドナ
Jennifer Doudna
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 革新的な遺伝子編集ツールであるCRISPRの発見
エマニュエル・シャルパンティエ
Emmanuelle Charpentier
フランスの旗 フランス
2021年 ジョーン・A・スタイツ
Joan A. Steitz
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 人類の生活を向上させる潜在力をもつRNA生物学における基礎研究
リン・マクアット
Lynne E. Maquat
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
エイドリアン・クレイナー
Adrian R. Krainer
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
2022年 受賞者なし
2023年 ダニエル・J・ドラッカー
Daniel J. Drucker
カナダの旗 カナダ グルカゴン様ペプチド(GLP)の生理学・薬理学的機序の解明と臨床応用への貢献
2024年 ボトンド・ロスカ
Botond Roska
 ハンガリー/スイスの旗 スイス 光遺伝学の手法を用いた視力回復および失明治療法の開発
ジョゼ=アラン・サヘル
José-Alain Sahel
フランスの旗 フランス/アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国

関連項目

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外部リンク

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