張雄
個人情報 | |
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国籍 | 北朝鮮 |
スポーツ | |
競技 | テコンドー |
張雄(チャン・ウン、1938年7月[1] - )は、オーストリア・ウィーンに本部を構える国際テコンドー連盟(ITF)の名誉総裁。
経歴
[編集]平壌市生まれ。平壌外国語大学を卒業し、若い頃にはバスケットボール選手として活躍した。
1996年から国際オリンピック委員会(IOC)委員、1998年4月から体育省第一副相、朝鮮オリンピック委員会副委員長。2002年にITF総裁が死去した後、追悼式で一部の関係者を糾合して自ら総裁に就任した[2]。2015年までITF総裁を務めた後、名誉総裁となった[3]。2018年10月には、高齢を理由にIOC委員を退任した[4]。
北朝鮮のスポーツ外交を長年にわたり手がけてきた。2000年のシドニーオリンピック開会式における南北合同入場や、2018年平昌オリンピックにおけるアイスホッケー女子の南北合同チーム結成などの実現に関わった[5]。
張の3人の娘は平壌に住んでいる。息子のJong Hyok Chang(2015年時点では38歳)は、2013年からローザンヌ のIOC本部で仕事をしている。張の孫は、ドイツのサッカー・クラブでトレーニングを受けていた。
北朝鮮では数少ない、世界各国を自由に飛び回ってきた人物である。ITF総裁時代には、オーストリアのウィーンに居住していたが、2015年に同総裁を退任してからは平壌に戻った。ウイーン居住時には心臓専門医の治療を受けていたが、この医療費はIOCが負担していた。2012年にはイギリスのエリザベス2世女王を謁見した[6]。
アントニオ猪木は、「2020年のオリンピックの候補地選びで、北朝鮮は東京に1票入れているのです。」「北朝鮮のIOC委員である張雄さんと、私は長い付き合いです。彼は、もともとバスケットボールの選手で、背も高い。(中略)英語も喋りますし、私の英語でも通訳を入れないで簡単な話くらいならできますから。信頼が厚い方で、日本の五輪委員会の人たちとも懇意にしているようです。(引用者注:20)12年11月に私が訪朝したときに、『東京に1票入れますよ』と北朝鮮は言って、10票ぐらいなら、アフリカの友好関係国をまとめられると言ってくれました。北朝鮮はアフリカ諸国に対して相当な数の労働者派遣をしているのですよ。それで日本へ投票してくれたのが、10票なのか、新聞によっては3票というところもありましたが、効果はあったと思います。少なくとも北朝鮮が1票入れたのは間違いない」[7]と語っていた。
松浪健四郎は、「張雄IOC委員は、アフリカの委員を巻き込み、3票をまとめてくれました。『東京』が獲得した60票のうちの4票だから大きかった。中国と韓国が『イスタンブール』に入れたにもかかわらず、ですよ」[8]と語っていた。
脚注
[編集]- ^ “北朝鮮の張雄IOC委員「平昌五輪が歴代最北朝鮮の張雄IOC委員「平昌五輪が歴代最高」”. 聯合ニュース. (2018年2月18日)
- ^ “分断された国際テコンドー団体、「北朝鮮排除」での統合に弾み”. 東亜日報. (2011年5月10日)
- ^ ““スポーツは北南の触媒的役割果たす”/国際オリンピック委員会・張雄委員”. 朝鮮新報. (2017年3月3日)
- ^ “チャン・ウン北朝鮮IOC委員「冬季アジア競技大会の共同開催は可能」”. ハンギョレ. (2018年2月20日)
- ^ “[平昌五輪]北朝鮮のIOC委員 韓国入り=「大会成功確信」”. 聯合ニュース. (2018年2月4日)
- ^ “北の多才な外交官・張雄氏の“苦悩””. Viewpoint. (2015年11月7日)
- ^ “アントニオ猪木が独白「誰も知らない訪朝の理由」”. プレシデントオンライン. (2014年3月24日)
- ^ “スクープ!異例入国の北朝鮮幹部が極秘接触した「元政治家の証言」”. 現代ビジネス. (2018年12月2日)
- ^ “「五輪より簡単だ」 北朝鮮のIOC委員、冬季アジア大会共催に前向き姿勢”. 産経ニュース. (2018年2月20日)