誤変換
この項目の現在の内容は百科事典というよりは辞書に適しています。 |
誤変換(ごへんかん)とは、ワープロやパソコンなどでかな漢字変換の際に、意図したものとは異なる漢字を選択してしまうこと[1]。
概要
編集誤植がある文字が、よく似た文字に置き換わるのに対して、誤変換は、ある言葉が別の同音異義語に置き換わるという結果をもたらす。影響として文章の辻褄が合わなくなってしまったり、文章の意味が違う方向に通ってしまったりして、誤解を招くということが挙げられる。
誤変換の問題は、ワープロ・パソコン・携帯電話・スマートフォン・タブレット端末(電子メールなど)の一般普及により、注目されるようになっており、DTPの一般化により、印刷物でも起こりうる問題となった。
誤変換にまつわるエピソード
編集- 誤変換は時として面白さをはらむことがあり、それが漢字への興味をもつきっかけになることがある。このため、漢字検定を行っている日本漢字能力検定協会はウェブサイト上で「変“漢”ミスコンテスト」を催している[2]。
- 小説家の清水義範は、ワープロの誤変換を題材とした小説「ワープロ爺さん」を発表している(講談社文庫『永遠のジャック&ベティ』収録。同書のあとがきで、清水本人が購入したワープロ(富士通のOASYS 30SF)の誤変換にあきれた経験から執筆したと述べている[3])。
- かつてジャストシステムは自社のワープロソフト、一太郎のCMにて「正しい日本語を選ぼう」という触れ込みで、ライバル(MS-IME)の誤変換を揶揄したCMを作った。そのときに登場した用例が「入れた手のお茶」「ガイドが天上する」であり、正しくは「入れ立てのお茶」「ガイドが添乗する」である[4]。
- 電子掲示板2ちゃんねるで使用される2ちゃんねる用語には、誤変換がきっかけとなって広まったスラングが多数存在する[5]。以下はその一例である。
脚注
編集- ^ 誤変換 - kotobank
- ^ 漢検 変“漢”ミスコンテスト
- ^ 清水義範『永遠のジャック&ベティ』講談社(講談社文庫)、1991年、225頁。ISBN 4-06-184984-0。
- ^ 玄光社『CM NOW』Vol.76 p.33
- ^ 秋月高太郎 『日本語ヴィジュアル系 ―あたらしいにほんごのかきかた』 角川グループパブリッシング、2009年、36頁。ISBN 978-4047101586。
- ^ 大杉 - kotobank
- ^ 希ガス - kotobank