1964年全米選手権 (テニス)
1964年 全米選手権(1964ねんぜんべいせんしゅけん)に関する記事。
大会の流れ
編集- 1881年から1967年まで、全米選手権は各部門が個別の名称を持ち、大会会場も別々のテニスクラブで開かれた。これが他の3つのテニス4大大会と大きく異なる点である。
- 男子シングルス 名称:全米シングルス選手権(U.S. National Singles Championship)/会場:ニューヨーク市クイーンズ区フォレストヒルズ、ウエストサイド・テニスクラブ (1924年-1977年)
- 女子シングルス 名称:全米女子シングルス選手権(U.S. Women's National Singles Championship)/会場:フォレストヒルズ、ウエストサイド・テニスクラブ (1921年-1977年)
- 男子ダブルス 名称:全米ダブルス選手権(U.S. National Doubles Championship)/会場:マサチューセッツ州ボストン市、ロングウッド・クリケット・クラブ (1946年-1967年まで)
- 女子ダブルス 名称:全米女子ダブルス選手権(U.S. Women's National Doubles Championship)/会場:ボストン、ロングウッド・クリケット・クラブ (1946年-1967年まで)
- 混合ダブルス 名称:全米混合ダブルス選手権(U.S. Mixed Doubles Championship)/会場:フォレストヒルズ、ウエストサイド・テニスクラブ (1942年-1977年)
- 1967年までは、男子ダブルス・女子ダブルスの2部門がボストンの「ロングウッド・クリケット・クラブ」で開かれ、他の3部門(男女シングルス・混合ダブルス)はフォレストヒルズで行われた。
他の特記事項
編集- 本大会の女子シングルスに3名の日本人女子選手がエントリーし、宮城黎子・小幡陽子・黒松和子が初出場した。黒松は初戦で敗退するが、当時42歳の宮城が2回戦でビリー・ジーン・モフィット(第3シード)に挑み、小幡がアン・ヘイドン=ジョーンズ(第6シード)との3回戦まで進出した。日本人女性による4大大会遠征は、1954年全米選手権で3回戦に進んだ加茂幸子以来10年ぶりの出来事だった。
シード選手
編集男子シングルス
編集- ロイ・エマーソン (優勝、3年ぶり2度目)
- デニス・ラルストン (ベスト8)
- ラファエル・オスナ (ベスト4)
- チャック・マッキンリー (ベスト4)
- フレッド・ストール (準優勝)
- マニュエル・サンタナ (2回戦)
- ニコラ・ピエトランジェリ (2回戦)
- アーサー・アッシュ (4回戦)
女子シングルス
編集- マリア・ブエノ (優勝、2年連続3度目)
- マーガレット・スミス (4回戦)
- ビリー・ジーン・モフィット (ベスト8)
- レスリー・ターナー (2回戦)
- ナンシー・リッチー (ベスト4)
- アン・ヘイドン=ジョーンズ (ベスト8)
- ロビン・エバーン (ベスト8)
- ノルマ・ベイロン (4回戦)
- キャロル・グレーブナー (準優勝)
- フランソワーズ・デュール (3回戦)
- カレン・サスマン (ベスト8)
- アネッテ・バン・ジル (3回戦)
- ヘルガ・シュルツェ (3回戦)
- ユスチナ・ブリッカ (3回戦)
大会経過
編集男子シングルス
編集準々決勝
- ロイ・エマーソン vs. トニー・ローチ 13-11, 8-6, 6-2
- チャック・マッキンリー vs. ロジャー・テーラー 13-11, 9-7, 6-1
- ラファエル・オスナ vs. マイケル・サングスター 3-6, 9-7, 12-10, 6-3
- フレッド・ストール vs. デニス・ラルストン 6-2, 6-3, 4-6, 3-6, 9-7
準決勝
- ロイ・エマーソン vs. チャック・マッキンリー 7-5, 11-9, 6-4
- フレッド・ストール vs. ラファエル・オスナ 6-3, 8-6, 6-3
女子シングルス
編集準々決勝
- キャロル・グレーブナー vs. カレン・サスマン 6-4, 6-8, 6-3
- ナンシー・リッチー vs. ビリー・ジーン・モフィット 6-4, 6-4
- キャロル・ハンクス vs. アン・ヘイドン=ジョーンズ 7-5, 2-6, 8-6
- マリア・ブエノ vs. ロビン・エバーン 6-4, 6-1
準決勝
- キャロル・グレーブナー vs. ナンシー・リッチー 2-6, 9-7, 6-4
- マリア・ブエノ vs. キャロル・ハンクス 6-4, 6-2
決勝戦の結果
編集- 男子シングルス: ロイ・エマーソン vs. フレッド・ストール 6-4, 6-2, 6-4
- 女子シングルス: マリア・ブエノ vs. キャロル・グレーブナー 6-1, 6-0
- 男子ダブルス: チャック・マッキンリー& デニス・ラルストン vs. マイケル・サングスター& グラハム・スティルウェル 6-3, 6-2, 6-4
- 女子ダブルス: ビリー・ジーン・モフィット& カレン・サスマン vs. マーガレット・スミス& レスリー・ターナー 3-6, 6-2, 6-4
- 混合ダブルス: ジョン・ニューカム& マーガレット・スミス vs. エド・ルビノフ& ジュディ・テガート 10-8, 4-6, 6-3
外部リンク
編集参考文献
編集- Roger M. Williams, “The U.S. Open: Game, Set, Unmatched”(全米オープン-ゲーム・セット・試合は続く) Time-Life Books, New York (1997) ISBN 0-7835-5260-2 各部門ごとの開催地について、本書の189ページを参照した。
- Bud Collins, “Total Tennis: The Ultimate Tennis Encyclopedia” Sport Classic Books, Toronto (2003 Ed.) ISBN 0-9731443-4-3
- 日本テニス協会発行『テニス・プレーヤーズ・ガイド』 2006年版 185・186・191ページより、3名の日本人女子選手(小幡・黒松・宮城)の成績を確認した。
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