楠 兼敬(くすのき かねよし、1923年7月12日 - 2020年9月16日 )は、日本自動車技術者トヨタ自動車取締役副社長や、日野自動車工業取締役会長、中部インダストリアル・エンジニアリング協会会長等を歴任した。

人物・経歴

編集

福岡県福岡市生まれ。1946年東北帝国大学工学部機械工学科卒業、トヨタ自動車工業入社[1][2]大野耐一に師事し[3]、1972年トヨタ自動車工業取締役特殊部品製造企画室長に昇格[1]。1975年トヨタ自動車工業取締役生産管理部長。1978年トヨタ自動車工業常務取締役衣浦工場長、生産管理部、安全環境部担当。1982年トヨタ自動車工業専務取締役生産関係部門統括[2]

1984年からトヨタ自動車取締役副社長として[2]、生技生産部門を統括し、好川純一を生産調査室トップに起用するなどし[3]、工場でのトヨタ生産方式の徹底を推し進めた[4]。1985年米国トヨタ自動車取締役会長。1986年トヨタモーターマニュファクチャリングUSA取締役社長、トヨタモーターマニュファクチャリングカナダ取締役社長[2]

1987年藍綬褒章受章。1988年トヨタ自動車相談役。1991年日野自動車工業取締役会長。1993年トヨタ自動車顧問[2][1]勲三等旭日中綬章受章[2]。1990年中部インダストリアル・エンジニアリング協会会長[5]。1995年日本設備管理学会会長[6]。2000年東北大学機械系同窓会会長[7]

2020年9月16日死去[8]。97歳没。

著書

編集
  • 『トヨタシステムの原点 : キーパーソンが語る起源と進化』(共著)文真堂 2001年
  • 『挑戦飛躍―トヨタ北米事業立ち上げの「現場」』中部経済新聞社 2004年
  • 『努力と成長 : 北米事業立ち上げまで』トヨタ自動車社会貢献推進部博物館室 2006年
  • 『楠兼敬オーラル・ヒストリー』法政大学イノベーション・マネジメント研究センター 2015年

出典

編集


先代
大野耐一
中部インダストリアル・エンジニアリング協会会長
1990年 - 1993年
次代
大西利美
先代
酒井高男
東北大学機械系同窓会会長
2000年 - 2002年
次代
鈴木孝