相変化メモリ(そうへんかメモリ、英: Phase-change memory)は、相変化記録技術を利用した不揮発性メモリである。PCRAM・PRAM・PCM・PCME・OUM (Ovonic unified memory)・C-RAMとも呼ばれる。 PCMは、カルコゲナイドガラスの特異な性質を利用している。結晶相は低抵抗でアモルファス相は高抵抗である事を利用してデータの記録に利用する。書き込みは素子への熱変化により行う。 一世代前のPCMは、通常TiNから成る熱源に電流を流し、急激にカルコゲナイドガラスを加熱・急冷することにより結晶相からアモルファス相に変化させ、再び一定時間結晶化温度に保つことで結晶相に戻すことができる。 PCMはまた抵抗値が様々な中間状態で変化するため、1セルに対して多値情報を記録することができる。しかしながら抵抗変化での多値記録は非常に難しく、フラッシュメモリーなどの他の多値技術においては用いられていない。 DRAMとの違いはキャパシター部分を相変化膜に置き換えただけであり、従来の製造プロセスと親和性が高く、技術的に共通点が多く、既存の設備を流用し易い。

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  • 相変化メモリ(そうへんかメモリ、英: Phase-change memory)は、相変化記録技術を利用した不揮発性メモリである。PCRAM・PRAM・PCM・PCME・OUM (Ovonic unified memory)・C-RAMとも呼ばれる。 PCMは、カルコゲナイドガラスの特異な性質を利用している。結晶相は低抵抗でアモルファス相は高抵抗である事を利用してデータの記録に利用する。書き込みは素子への熱変化により行う。 一世代前のPCMは、通常TiNから成る熱源に電流を流し、急激にカルコゲナイドガラスを加熱・急冷することにより結晶相からアモルファス相に変化させ、再び一定時間結晶化温度に保つことで結晶相に戻すことができる。 PCMはまた抵抗値が様々な中間状態で変化するため、1セルに対して多値情報を記録することができる。しかしながら抵抗変化での多値記録は非常に難しく、フラッシュメモリーなどの他の多値技術においては用いられていない。 最新のPCM技術の本流は2つある。一つはGe2Sb2Te5(GST)に代わるような実用材料を発見しようとする研究グループであり、一定の成功を収めている。もう一つはGeTe/Sb2Te3超格子構造を用い、レーザーパルスによってGe原子の配位状態を変化させることで熱を用いない相変化を実現しようとする研究グループである。この界面相変化メモリ(Interfacial Phase-Change Memory、IPCM)は多くの成功をおさめ、多くの精力的な研究が今でも続けられている。 DRAMとの違いはキャパシター部分を相変化膜に置き換えただけであり、従来の製造プロセスと親和性が高く、技術的に共通点が多く、既存の設備を流用し易い。 (ja)
  • 相変化メモリ(そうへんかメモリ、英: Phase-change memory)は、相変化記録技術を利用した不揮発性メモリである。PCRAM・PRAM・PCM・PCME・OUM (Ovonic unified memory)・C-RAMとも呼ばれる。 PCMは、カルコゲナイドガラスの特異な性質を利用している。結晶相は低抵抗でアモルファス相は高抵抗である事を利用してデータの記録に利用する。書き込みは素子への熱変化により行う。 一世代前のPCMは、通常TiNから成る熱源に電流を流し、急激にカルコゲナイドガラスを加熱・急冷することにより結晶相からアモルファス相に変化させ、再び一定時間結晶化温度に保つことで結晶相に戻すことができる。 PCMはまた抵抗値が様々な中間状態で変化するため、1セルに対して多値情報を記録することができる。しかしながら抵抗変化での多値記録は非常に難しく、フラッシュメモリーなどの他の多値技術においては用いられていない。 最新のPCM技術の本流は2つある。一つはGe2Sb2Te5(GST)に代わるような実用材料を発見しようとする研究グループであり、一定の成功を収めている。もう一つはGeTe/Sb2Te3超格子構造を用い、レーザーパルスによってGe原子の配位状態を変化させることで熱を用いない相変化を実現しようとする研究グループである。この界面相変化メモリ(Interfacial Phase-Change Memory、IPCM)は多くの成功をおさめ、多くの精力的な研究が今でも続けられている。 DRAMとの違いはキャパシター部分を相変化膜に置き換えただけであり、従来の製造プロセスと親和性が高く、技術的に共通点が多く、既存の設備を流用し易い。 (ja)
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  • 相変化メモリ(そうへんかメモリ、英: Phase-change memory)は、相変化記録技術を利用した不揮発性メモリである。PCRAM・PRAM・PCM・PCME・OUM (Ovonic unified memory)・C-RAMとも呼ばれる。 PCMは、カルコゲナイドガラスの特異な性質を利用している。結晶相は低抵抗でアモルファス相は高抵抗である事を利用してデータの記録に利用する。書き込みは素子への熱変化により行う。 一世代前のPCMは、通常TiNから成る熱源に電流を流し、急激にカルコゲナイドガラスを加熱・急冷することにより結晶相からアモルファス相に変化させ、再び一定時間結晶化温度に保つことで結晶相に戻すことができる。 PCMはまた抵抗値が様々な中間状態で変化するため、1セルに対して多値情報を記録することができる。しかしながら抵抗変化での多値記録は非常に難しく、フラッシュメモリーなどの他の多値技術においては用いられていない。 DRAMとの違いはキャパシター部分を相変化膜に置き換えただけであり、従来の製造プロセスと親和性が高く、技術的に共通点が多く、既存の設備を流用し易い。 (ja)
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