『武功雑記』(ぶこうざっき)は、肥前平戸藩4代藩主・松浦鎮信(重信、天祥)が記した武辺咄(ぶへんばなし)を集めた書物で、元禄9年(1696年)頃に成立したとされる。天正から元和年間に活躍した諸将について武勲についての話が記されている。原本は不明だが、17巻構成の写本が伝わる。 織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、あるいはその家臣の有力大名、武将についての逸話が主で、特に関ヶ原の戦い、大坂の陣について詳しいが、これは平戸藩が大坂浪人や武芸に秀でた浪人を多数の召し抱えて、この者達の老年に聞き書きをして認めたためとされる。体験談に基づくので話の内容は比較的信憑性は高いとされる。 明治の漢学者で、『史籍集覧』の編集者としても知られる近藤瓶城は、著者の松浦鎮信を三位法印の方と誤解しているが、実際は同名の曾孫が著者である。松浦家で保存されていた写本の最終巻に「元禄第九丙子寫春」とあり、幕府の印章も元禄のものであったことから、これが成立時期の根拠とされた。

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  • 『武功雑記』(ぶこうざっき)は、肥前平戸藩4代藩主・松浦鎮信(重信、天祥)が記した武辺咄(ぶへんばなし)を集めた書物で、元禄9年(1696年)頃に成立したとされる。天正から元和年間に活躍した諸将について武勲についての話が記されている。原本は不明だが、17巻構成の写本が伝わる。 織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、あるいはその家臣の有力大名、武将についての逸話が主で、特に関ヶ原の戦い、大坂の陣について詳しいが、これは平戸藩が大坂浪人や武芸に秀でた浪人を多数の召し抱えて、この者達の老年に聞き書きをして認めたためとされる。体験談に基づくので話の内容は比較的信憑性は高いとされる。 明治の漢学者で、『史籍集覧』の編集者としても知られる近藤瓶城は、著者の松浦鎮信を三位法印の方と誤解しているが、実際は同名の曾孫が著者である。松浦家で保存されていた写本の最終巻に「元禄第九丙子寫春」とあり、幕府の印章も元禄のものであったことから、これが成立時期の根拠とされた。 (ja)
  • 『武功雑記』(ぶこうざっき)は、肥前平戸藩4代藩主・松浦鎮信(重信、天祥)が記した武辺咄(ぶへんばなし)を集めた書物で、元禄9年(1696年)頃に成立したとされる。天正から元和年間に活躍した諸将について武勲についての話が記されている。原本は不明だが、17巻構成の写本が伝わる。 織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、あるいはその家臣の有力大名、武将についての逸話が主で、特に関ヶ原の戦い、大坂の陣について詳しいが、これは平戸藩が大坂浪人や武芸に秀でた浪人を多数の召し抱えて、この者達の老年に聞き書きをして認めたためとされる。体験談に基づくので話の内容は比較的信憑性は高いとされる。 明治の漢学者で、『史籍集覧』の編集者としても知られる近藤瓶城は、著者の松浦鎮信を三位法印の方と誤解しているが、実際は同名の曾孫が著者である。松浦家で保存されていた写本の最終巻に「元禄第九丙子寫春」とあり、幕府の印章も元禄のものであったことから、これが成立時期の根拠とされた。 (ja)
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  • 武功雑記 (ja)
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