四禅(しぜん 梵: rūpadhyāna、巴: rupajhana)とは、初期仏教で説かれる禅定(ジャーナ)の4段階のこと。九次第定のひとつをなす。三界の内の色界に相当し、この言葉は、禅定の段階に応じてこの色界を4分割した四禅天の略称としても用いられる。禅天の意味で用いる場合は、初禅天から三禅天まではそれぞれ三種の天をとり、四禅天については外道天などを含む九種の天をとって合計で十八禅天あるとする。ただし、四禅天には諸説あって合計で十六禅天とすることもある。 * 初禅 paṭhama-jhāna (梵 prathamadhyāna) - 諸欲・諸不善(すなわち欲界)を離れ、「有尋有伺」ながらも、離による喜・楽と共にある状態(「離生喜楽」)。 * 第二禅 dutiya-jhāna (梵 dvitīyadhyāna) - 「無尋無伺」であり、内清浄による喜・楽と共にある状態(「定生喜楽」)。 * 第三禅 tatiya-jhāna (梵 tṛtīyadhyāna) - 喜を捨し、正念・正見(すなわち念・慧)を得ながら、楽と共にある状態(「離喜妙楽」)。 * 第四禅 catuttha-jhāna (梵 caturthadhyāna) - 楽が止み、一切の受が捨てられた不苦不楽の状態。

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  • 四禅(しぜん 梵: rūpadhyāna、巴: rupajhana)とは、初期仏教で説かれる禅定(ジャーナ)の4段階のこと。九次第定のひとつをなす。三界の内の色界に相当し、この言葉は、禅定の段階に応じてこの色界を4分割した四禅天の略称としても用いられる。禅天の意味で用いる場合は、初禅天から三禅天まではそれぞれ三種の天をとり、四禅天については外道天などを含む九種の天をとって合計で十八禅天あるとする。ただし、四禅天には諸説あって合計で十六禅天とすることもある。 * 初禅 paṭhama-jhāna (梵 prathamadhyāna) - 諸欲・諸不善(すなわち欲界)を離れ、「有尋有伺」ながらも、離による喜・楽と共にある状態(「離生喜楽」)。 * 第二禅 dutiya-jhāna (梵 dvitīyadhyāna) - 「無尋無伺」であり、内清浄による喜・楽と共にある状態(「定生喜楽」)。 * 第三禅 tatiya-jhāna (梵 tṛtīyadhyāna) - 喜を捨し、正念・正見(すなわち念・慧)を得ながら、楽と共にある状態(「離喜妙楽」)。 * 第四禅 catuttha-jhāna (梵 caturthadhyāna) - 楽が止み、一切の受が捨てられた不苦不楽の状態。 四禅の修習は、五蓋に対抗するための五心所の修習であるとアビダンマでは記載されている。釈迦が八正道で説く正定(しょうじょう, 巴: sammā-samādhi, 梵: samyak-samādhi)は、この四禅の達成である。 (ja)
  • 四禅(しぜん 梵: rūpadhyāna、巴: rupajhana)とは、初期仏教で説かれる禅定(ジャーナ)の4段階のこと。九次第定のひとつをなす。三界の内の色界に相当し、この言葉は、禅定の段階に応じてこの色界を4分割した四禅天の略称としても用いられる。禅天の意味で用いる場合は、初禅天から三禅天まではそれぞれ三種の天をとり、四禅天については外道天などを含む九種の天をとって合計で十八禅天あるとする。ただし、四禅天には諸説あって合計で十六禅天とすることもある。 * 初禅 paṭhama-jhāna (梵 prathamadhyāna) - 諸欲・諸不善(すなわち欲界)を離れ、「有尋有伺」ながらも、離による喜・楽と共にある状態(「離生喜楽」)。 * 第二禅 dutiya-jhāna (梵 dvitīyadhyāna) - 「無尋無伺」であり、内清浄による喜・楽と共にある状態(「定生喜楽」)。 * 第三禅 tatiya-jhāna (梵 tṛtīyadhyāna) - 喜を捨し、正念・正見(すなわち念・慧)を得ながら、楽と共にある状態(「離喜妙楽」)。 * 第四禅 catuttha-jhāna (梵 caturthadhyāna) - 楽が止み、一切の受が捨てられた不苦不楽の状態。 四禅の修習は、五蓋に対抗するための五心所の修習であるとアビダンマでは記載されている。釈迦が八正道で説く正定(しょうじょう, 巴: sammā-samādhi, 梵: samyak-samādhi)は、この四禅の達成である。 (ja)
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  • 四禅(しぜん 梵: rūpadhyāna、巴: rupajhana)とは、初期仏教で説かれる禅定(ジャーナ)の4段階のこと。九次第定のひとつをなす。三界の内の色界に相当し、この言葉は、禅定の段階に応じてこの色界を4分割した四禅天の略称としても用いられる。禅天の意味で用いる場合は、初禅天から三禅天まではそれぞれ三種の天をとり、四禅天については外道天などを含む九種の天をとって合計で十八禅天あるとする。ただし、四禅天には諸説あって合計で十六禅天とすることもある。 * 初禅 paṭhama-jhāna (梵 prathamadhyāna) - 諸欲・諸不善(すなわち欲界)を離れ、「有尋有伺」ながらも、離による喜・楽と共にある状態(「離生喜楽」)。 * 第二禅 dutiya-jhāna (梵 dvitīyadhyāna) - 「無尋無伺」であり、内清浄による喜・楽と共にある状態(「定生喜楽」)。 * 第三禅 tatiya-jhāna (梵 tṛtīyadhyāna) - 喜を捨し、正念・正見(すなわち念・慧)を得ながら、楽と共にある状態(「離喜妙楽」)。 * 第四禅 catuttha-jhāna (梵 caturthadhyāna) - 楽が止み、一切の受が捨てられた不苦不楽の状態。 (ja)
  • 四禅(しぜん 梵: rūpadhyāna、巴: rupajhana)とは、初期仏教で説かれる禅定(ジャーナ)の4段階のこと。九次第定のひとつをなす。三界の内の色界に相当し、この言葉は、禅定の段階に応じてこの色界を4分割した四禅天の略称としても用いられる。禅天の意味で用いる場合は、初禅天から三禅天まではそれぞれ三種の天をとり、四禅天については外道天などを含む九種の天をとって合計で十八禅天あるとする。ただし、四禅天には諸説あって合計で十六禅天とすることもある。 * 初禅 paṭhama-jhāna (梵 prathamadhyāna) - 諸欲・諸不善(すなわち欲界)を離れ、「有尋有伺」ながらも、離による喜・楽と共にある状態(「離生喜楽」)。 * 第二禅 dutiya-jhāna (梵 dvitīyadhyāna) - 「無尋無伺」であり、内清浄による喜・楽と共にある状態(「定生喜楽」)。 * 第三禅 tatiya-jhāna (梵 tṛtīyadhyāna) - 喜を捨し、正念・正見(すなわち念・慧)を得ながら、楽と共にある状態(「離喜妙楽」)。 * 第四禅 catuttha-jhāna (梵 caturthadhyāna) - 楽が止み、一切の受が捨てられた不苦不楽の状態。 (ja)
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