勧学(かんがく)とは、近世末から日本仏教の宗派の中で、教学の研鑽をきわめた指導的立場の僧侶に与えている称号のことである。 浄土宗や天台宗では、僧侶に僧階のほかにを設けて、教学面での階位の最高位に勧学の称号を置いている。天台宗では勧学の学階のものの中から教学の諮問にあずかる出仕勧学を任命する。 浄土真宗本願寺派では、勧学寮という組織を設置して、門主の諮問機関とされ、教学的問題に対して答える役割を持っている。学階である勧学の中から勧学寮員が選任され、代表者は勧学寮員の互選により「勧学寮頭」と呼ばれる。 浄土宗西山派、真宗興正派、真宗高田派にも置かれている。