内容紹介

木造住宅のトラブルを「雨漏りワースト20」と「構造ワースト3」として類型化。原因と対策と損害額が分かる実務担当者必携の書

<目次>
はじめに 施工者任せでは取合い部分の正しい施工を確保できない

第1章 サクッと分かる住宅かし保険
●支払い対象と金額
雨漏りと構造の瑕疵に限定 支払限度額は2000万円
●保険事故の傾向
保険事故 の95%は雨漏り 設計の不備による施工者任せが元凶
●保険事故事例
雨漏りに弱い「軒ゼロ」 修補費用が1250万円に膨らむ

第2章 雨水浸入箇所ワースト20
〔グループ1〕 外壁・開口部
●ワースト1 サッシまわり
サッシフィンと防水テープのわずかな隙間が水みちに
●ワースト17 シャッターボックスまわり
巻き上げ時に入った雨水が躯体側に回り込む
●ワースト3 外壁の平部
透湿防水シートの貫通部とモルタルのひび割れが弱点
●ワースト4 外壁の平部目地
一次防水の弱点は目地
●ワースト20 外壁の出隅
風雨の当たり方が強くなる
●ワースト14 貫通口まわり、ワースト15 換気口まわり
二次防水材の選定ミスが災い
●ワースト12 梁などの貫通部
現しの梁に通気層内の雨水が回り込む
〔グループ2〕屋根
●ワースト13 勾配屋根平部
ルーフィングで滞留した雨水がくぎ穴から浸入
●ワースト9 軒ゼロ棟まわり、ワースト10 軒ゼロけらばまわり、ワースト18 軒先まわり
強風で吹き上げられた雨水が野地板裏面から浸入
●ワースト7 壁止まり軒部、ワースト19 流れに平行な壁際
雨水が集まりやすい箇所から浸入
●ワースト16 天窓まわり
マニュアル無視の施工で漏水
〔グループ3〕バルコニー・陸屋根
●ワースト8 防水層平部
下地材がたわんでFRP防水に割れが生じる
●ワースト5 防水層とサッシの取合い
「サッシ先付け、防水あと施工」で事故多発
●ワースト11 防水層と外壁の取合い
異なる工種間に落とし穴
●ワースト2 笠木と外壁の取合い
上端部の防水仕様を誤ればほぼ漏水
●ワースト6 笠木の壁当たり
3面交点にできるピンホールから漏水
第3章 構造事故ワースト3
●ワースト1 基礎梁のひび割れ
コンクリートの締固めと養生不足が原因
●ワースト2 基礎の不同沈下
知識不足と調査不足による設計ミスが元凶
●ワースト3 横架材のたわみ
2階がセットバックした住宅で多発

第4章 保険事故16事例に学ぶ
●外壁・開口部からの雨漏り
〔事例1〕 修補費用607万円 築8年で構造材が腐朽、交換に発展
〔事例2〕 修補費用622万円 施工ミスでサイディングがたわむ
〔事例3〕 修補費用420万円 サッシまわりから大量に浸入
〔事例4〕 修補費用179万円 サイディングの目地が浸入経路に
〔事例5〕 修補費用140万円 透湿防水シートのしわが水みちに
〔事例6〕 修補費用84万円 屋外の化粧梁から室内に浸入
●屋根からの雨漏り
〔事例7〕 修補費用643万円 複雑な屋根形状は危ない
〔事例8〕 修補費用494万円 鋭角につないだシャープな外壁が災い
〔事例9〕 修補費用272万円 太陽光パネル架台「ねじ穴」から浸入
〔事例10〕 修補費用97万円 雨当たりの強い塔屋から侵入
●バルコニー・陸屋根からの雨漏り
〔事例11〕 修補費用311万円 パラペット笠木の通気口が弱点に
〔事例12〕 修補費用198万円 バルコニーの手すり壁から浸入
〔事例13〕 修補費用511万円 ルーフバルコニーでねじ穴から浸入
〔事例14〕 修補費用112万円 FRP防水の立ち上がりが不足
〔事例15〕 修補費用315万円 片持ち梁のバルコニーは高リスク
●基礎の不同沈下による
〔事例16〕 修補費用 974万円 地盤改良したのに傾く

第5章 雨漏りを防ぐ標準仕様37選
〔仕様1〕 標準防水材料一覧
〔仕様2〕 改質アスファルトルーフィング
〔仕様3〕 透湿ルーフィング
〔仕様4~10〕 ルーフィングのふき方
〔仕様11~15〕 軒の出のある屋根と外壁の取り合い部
〔仕様16~19〕 軒の出のある屋根
〔仕様20~27〕 軒の出のない屋根と外壁の取合い部
〔仕様28〕 透湿防水シート
〔仕様29〕 モルタル外壁
〔仕様30〕 サッシまわり
〔仕様31〕 パイプ類の貫通部
〔仕様32〕 外挿タイプのベントキャップ
〔仕様33〕 胴縁の配置
〔仕様34〕 手すり壁・パラペットの通気層
〔仕様35〕 手すり壁・パラペット上端部の3面交点
〔仕様36〕 FRP防水先施工、サッシあと付け
〔仕様37〕 シーリング材

理解を深める小話
1.住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準とは?
2.軒ゼロってなに?
3.雨漏りはどうして起こる?
4.「張る」と「貼る」、どちらを使う?
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