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無視する・相手にしないの表現・描写
忘れ去られた黒子のごとく
......」「うるさい」日比野は露骨に嫌な顔をする。「でも、仕事が一杯でなければお願いしたいんですよ」と佳代子という女性が言う。「ぜひ」と彼はすぐにトーンを変えた。 僕は忘れ去られた黒子のごとく、脇に立ち、三人の会話を聞いていたが、幾つかのことを把握した。 まず、彼女たちは同じ家に住んでいる、ということ。二人を交互に見ると、その背の高さと顔の作りはとて......
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon関連カテ無視する・相手にしない
声をかけたのに黙殺される
関連カテ無視する・相手にしない
主人はそうだとも、そうで無いとも云わない。
......そばから多々良君に返事をする。細君は無論実業家になって貰いたいのである。 「先生学校を卒業して何年になんなさるか」 「今年で九年目でしょう」と細君は主人を顧みる。主人はそうだとも、そうで無いとも云わない。 「九年立っても月給は上がらず。いくら勉強しても人は褒めちゃくれず、郎君独寂寞ですたい」と中学時代で覚えた詩の句を細君のために朗吟すると、細君はちょっと分りかね......
夏目漱石 / 吾輩は猫である 青空文庫関連カテ無視する・相手にしない
まるで透明人間のような扱い
関連カテ無視する・相手にしない
返事をしないのはこの男の癖である。
......だけはたしかである。
「あなた、もう七時ですよ」と
襖越しに細君が声を掛けた。主人は眼がさめているのだか、寝ているのだか、向うむきになったぎり返事もしない。
返事をしないのはこの男の癖である。ぜひ何とか口を切らなければならない時は
うんと
云う。この
うんも容易な事では出てこない。人間も返事がうるさくなるくらい
無精になると、どことなく
趣があるが、こんな人に......
誰にも相手にされない。
関連カテ無視する・相手にしない
ののしり騒ぐ人たちを、自分の生活とは関係のない木か石ででもあるように冷然と尻目にかけた。
......。葉子の心は知らず知らず残忍になっていた。ただあの妖力ある女郎蜘蛛のように、生きていたい要求から毎日その美しい網を四つ手に張った。そしてそれに近づきもし得ないでののしり騒ぐ人たちを、自分の生活とは関係のない木か石ででもあるように冷然と尻目にかけた。 葉子はほんとうをいうと、必要に従うというほかに何をすればいいのかわからなかった。 葉子に取っては、葉子の心持ちを少しも理解していない社会ほど愚かしげな醜いもの......
わざと黙り続けている
......硝子障子のところへ出て行きながら、そんな独り言のような吉田に聞かすようなことを言うのだったが、癇癪を起こすのに慣れ続けた吉田は、「勝手にしろ」というような気持でわざと黙り続けているのだった。しかし吉田がそう思って黙っているというのは吉田にしてみればいい方で、もしこれが気持のよくないときだったら自分のその沈黙が苦しくなって、(いったいそんな......
梶井基次郎 / のんきな患者 青空文庫関連カテ無視する・相手にしない
まともに返答する気も起きず
......梶間部長がそんなにお母さん思いだとは知りませんでした。間違っても死刑判決確実の三鷹事件から逃げるというわけではないんですね」 そう言って、彼は背中を向ける。勲はまともに返答する気も起きず、嫌味な男が不快な空気を作るだけ作って去っていこうとするのをただ眺めていた。「送別会は失礼しなきゃいけないかもしれません。私もいろいろ追われている身でして」 野......
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon関連カテ無視する・相手にしない
無視する。椅子にすわったまま、お帰り、も言わない。
......のパンだ。「ああ、十和子の顔見て安心したわ。いったいどないしたんか思た。電話は出えへんし、携帯は切ってあるし。なんかあったんちゃうやろな、舌の具合、どうや?」 無視する。椅子にすわったまま、お帰り、も言わない。 けれども陣治の姿を目にした途端、十和子の顔つきは弛む。ヒリヒリと神経を震わせる不安感も、一種の鈍い気怠さに変質する。「なあ、何してたん、どっか出かけてたんか」......
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon関連カテ無視する・相手にしない
聞こえなかったはずはないのに、邦彦は武内の言葉を無視して法善寺への細道を歩いて行った。
......、「俺が捜してくる」 と言って表に出て行った。武内はズボンのポケットから硬貨を出すと、邦彦を呼び停めようと声をかけた。「邦ちゃん、煙草を買うて来てくれへんか」 聞こえなかったはずはないのに、邦彦は武内の言葉を無視して法善寺への細道を歩いて行った。「寒いわねェ。早く閉めてよ」 あけみの声で、かおるとロンドンのマスターはまた玉台の傍に戻って来て、武内親子を見た。それを契機に、親子は最後のゲームのために立ちあ......
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon関連カテ無視する・相手にしない
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