ほくそ笑む

R言語と統計解析について

Watanabe理論勉強会で発表してきました

このブログの読者には AIC (赤池情報量基準) をご存じの方は多いと思います.
AIC は統計モデルの評価指標として世界中で広く使われていますが、これは赤池弘次という日本人統計学者により考案されたものです。

これに対し、近年、ベイズ統計学で利用可能な WAIC という情報量基準が考案され、世界中で爆発的に普及しています。
この WAIC を考案したのも日本人であり、東工大の渡辺澄夫先生です。

WAIC は、算出すること自体は簡単なのですが、その理論的な根拠として非常に高度な数学が使われています。
この理論について、渡辺先生ご自身が書かれた書籍があります。

Algebraic Geometry and Statistical Learning Theory (Cambridge Monographs on Applied and Computational Mathematics)

Algebraic Geometry and Statistical Learning Theory (Cambridge Monographs on Applied and Computational Mathematics)

Watanabe理論勉強会は、この本を熟読し、この偉大な理論を理解することを目的として発足された勉強会です。

今回、私は第二章の前半部分を担当させていただきました。
発表スライドは下記です。

タイトルは煽りですが、特異点とその解消は渡辺理論において非常に重要です。
今回の発表は特異点の定義とその判定法に関する定理の証明までが範囲です。

ご参考になれば幸いです。

参考リンク

こちらは渡辺理論について日本語で書かれた書籍の読書メモです。たいへん勉強になります。

ベイズ統計の理論と方法

ベイズ統計の理論と方法

追記

ちなみにこの本、Amazon 洋書の売れ筋ランキング 3部門で 1位です。すごい。