10月8日(水)は、月全体が地球の影に入り込んで“赤い満月”のように見える「皆既月食」が起こります。国立天文台によると日本全国で観測できるほか、ほとんどの地域では月が欠けだす部分月食の始まりから見られるとのこと。食の最大は午後7時54分ごろです。
▽ 皆既月食 2014年10月8日 | 国立天文台(NAOJ)
月食は、満月の際に太陽・地球・月が一直線に並んで発生する現象です。太陽の光を地球が完全に遮っている部分「本影」を月が通過するときは皆既月食、部分的に遮られている部分「半影」を通過する際は部分月食と呼ばれます。皆既食中の月は「赤銅(しゃくどう)色」と呼ばれる赤黒い色に見えるのが特徴です。
今回の皆既月食では、沖縄の石垣島から西の地域では月がわずかに欠けた状態で昇ってくるものの、それ以外の地域では部分月食の始まりから観察できるそう。国立天文台は、以下の時間帯で皆既月食の様子が見られると発表しています。
- 部分食の始め:午後6時14.5分
- 皆既食の始め:午後7時24.6分
- 食の最大:午後7時54.6分
- 皆既食の終わり:午後8時24.5分
- 部分食の終わり:午後9時34.7分
空の暗い場所で観察をしていると、皆既月食が始まるころには、月明かりの影響でほとんど見えていなかった暗い星が見えてくるとのことです。今回は月の近くに天王星があり、観測できる絶好のチャンス。約6等級と暗い星のため、普段はなかなか見られる機会がないそうです。肉眼で見つけるのは難しいことから、双眼鏡を使っての観測が推奨されています。国立天文台は「月の右側に、月の直径の1~2倍ほど離れた位置に見える暗い星が天王星です」と説明しています。
▽ JAXA 宇宙教育センター : 「みんなで皆既月食を観察しよう」キャンペーン 2014
▽ アストロアーツ「2014年10月8日 皆既月食」特集サイト