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象の寿命は何年?種類ごとの違いや長生きの理由を解説

By - grape編集部  公開:  更新:

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象の寿命は何年?種類ごとの違いや長生きの理由を解説

※写真はイメージ

象は陸上の哺乳類で最大の動物であり、人間の次に寿命が長いとされています。

象の寿命の長さには、象の持つ遺伝子や体の仕組みが関係しているようです。また、種類や生活環境によっても寿命に違いが見られます。

本記事では、象の寿命の長さについて詳しく解説します。さらに、寿命が長い理由や、種類別の寿命についてもまとめました。

興味のある人は、ぜひ最後までご覧ください。

象の寿命は40~70年!

象の寿命は40~70年!

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野生で育った象の寿命は40~70年とされています。個体によっても寿命は異なりますが、中には70年以上生きている象もいるようです。

これは、もっとも寿命の短い哺乳類である、ネズミのおよそ70倍にあたります。70年という寿命は、陸上で生活する哺乳類の中では、人間を除いて最長の部類です。

また、野生動物のうちでも大型の象は、ほかの野生動物に捕食されるリスクが少ない動物といえます。

ケガや病気をせずに生活できた場合、寿命まで生きることも珍しくありません。一方で、野生の象と飼育下の象では、やや寿命が異なるケースもあるようです。

象の寿命は種類ごとに異なる

象には『アジアゾウ』や『サバンナゾウ』『マルミミゾウ』などの種類があり、一般的にアフリカゾウと呼ばれるものは、サバンナゾウとマルミミゾウを指します。

種類によっても寿命は異なりますが、野生のアフリカゾウとアジアゾウの寿命は、40~60年とされています。特に体の大きいアフリカゾウは、寿命が長い傾向にあるようです。

象の寿命が哺乳類の中でも長い理由

象の寿命が哺乳類の中でも長い理由

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象の寿命が哺乳類の中でも長い理由として『がんになりにくいこと』と『1分間あたりの心拍数が少ないこと』が挙げられます。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

がんになりにくいため

象はがんになりにくい動物とされています。その理由となるのが『p53』と呼ばれる、がんを抑制する遺伝子です。

p53は哺乳類に存在しており、傷付いた細胞ががん細胞になるのを防ぐ役割を果たしています。

人間の保有するp53が1組だけなのに対し、象が持つp53は20組です。そのため、p53を多く持つ象は、哺乳類の中でもがんになりにくいとされているのです。

がんで死亡するケースが少なく、寿命まで生きられることが、象の寿命を長くしている要因の1つと考えられます。

1分間あたりの心拍数が少ないため

象は1分間あたりの心拍数が少なく、心臓の寿命が長いという特徴を持つ動物です。

哺乳類の心臓は、一定の心拍数まで到達すると寿命を迎えるとされています。人間を除く哺乳類の心拍数は、一生のうち約15~20億回とされており、象も例外ではありません。

体の大きい動物ほど、1分間あたりの心拍数は少なくなる傾向にあります。体が大きく心拍数が少ない象は、心臓の寿命に到達するまでに時間がかかるため、寿命が長くなるようです。

野生の象の一生

野生の象の一生

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野生の象は、産まれてからすぐ群れに加わり、集団生活を開始します。

産まれたばかりの象は弱く、母親や仲間の象は子供の象を守るように行動。そして、産まれてすぐ群れに入れることで、子供の象が天敵から狙われる危険性を減らしているのです。

子供の象は群れの中で社会性を学び、自分と群れを守る行動を身に付けていきます。無事に成長し体が大きくなると、生活環境内の天敵は少なくなるのです。

このように、群れに所属する象同士が協力し合うことで、力の弱い象や子供の象が野生動物から襲われるのを防いでいます。

天敵に襲われにくいことも、野生の象の寿命を長くしている要因かもしれません。

象の寿命が短くなるリスク

象の寿命が短くなるリスク

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野生の象の寿命が短くなる原因として、環境の変化や象牙(ぞうげ)目的の密猟などが挙げられます。

この章では、野生の象の生命を脅かす要因を詳しく見ていきましょう。

気候変動

気候の変動は、象の生活環境に影響を与えているとされています。

サバンナゾウやマルミミゾウが生息するアフリカでは、気候変動によって起こった干ばつや食料不足が深刻です。

飲み水やエサとなる草、果実などの減少により、野生の象が大量に死んでしまった事例も。

また、気温の上昇は水中の細菌を増加させ、象の命を奪う病気を引き起こすともされています。

気候変動の原因の1つが、地球温暖化です。象の未来を守るためにも、地球温暖化の防止に取り組むことが大切だといえます。

象牙目的の密猟

象牙目的の密猟も、野生の象が命を落とす原因です。

象牙は、象の上顎から生えている切歯であり、アクセサリーや美術品の素材として世界中で価値が認められています。

象をはじめとする野生動物の絶滅を防ぐため、1990年に『ワシントン条約』により象牙の国際取引が原則禁止されました。

しかし、いまだに高値で取引される象牙を狙い、密猟により命を奪われる象が後を絶ちません。

密猟者の手から象を守るため活動している団体もありますが、根絶は難しいのが現状です。

象の寿命は野生で40~70年と人間以外の哺乳類で最長

象の寿命は、陸上の哺乳類の中では人間を除いて最長です。種類や生活環境によって寿命が異なりますが、健康に生きた野生の象は60年以上生きるとされています。

野生動物の寿命には、地球環境が大きく影響します。日常生活を送るうえで、地球温暖化対策などを意識することで、動物たちの健康を守ることにつながるでしょう。


[文・構成/grape編集部]

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