
共産党に敗北!
兵庫県姫路市は祭り好きの土地柄だ。今年も「播州姫路秋祭り」で賑わった。その終了を見届け、衆院兵庫11区(姫路市)選出の元外相・松本剛明が民主党に離党届を提出した。
松本は代表・岡田克也の体制内で冷や飯を食らっていたこともあって、孤立感を深めていた。いまのところ、松本に追随して離党する議員は現れていない。
しかし、その深層を探ると、松本離党は民主党が溶けていく先駆けになるのでは、と思えてならない。
「よりによって、宮城県議選で民主党が惨敗した翌日に離党を表明しなくてもいいのに……」
民主党執行部の1人は松本の離党について、こう漏らして頭を抱えた。確かに、10月25日投開票の宮城県議選で民主党は5議席にとどまり、議席を2つ減らした。
この県議選は安全保障関連法が成立し、環太平洋連携協定(TPP)の合意後に行われた初めての大型地方選挙。各党が幹部を投入し、仙台入りした岡田は「安倍政権の暴走に『NO』を」と訴えた。
得票率で見ると、各政党の消長はよりはっきりする。宮城県選管によると、各党の得票率は次の通り(カッコ内は前回2011年の得票率)。なお、投票率は今回40.03%で過去最低を更新、前回は41.69%だった。
▽自民党 36.3%(37.4%)
▽公明党 7.1%(6.9%)
▽民主党 10.2%(13.2%)
▽共産党 12.8%(7.3%)
▽維新の党 2.4%(-)
▽社民党 2.2%(3.6%)
23選挙区のうち7選挙区が無投票当選。また、元民主党衆院議員の鎌田さゆりはトップ当選したが、無所属で立候補したため、この集計にはカウントされていない。
しかし、トレンドは非常に鮮明だ。