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食いだおれ白書

世界を食いだおれる。世界のグルメを紹介します。孤高のグルメです。

2025-01-01から1年間の記事一覧

威風 蒲田南店〜白味噌バタコンらーめん990円

蒲田温泉の黒湯に浸かり、身も心もブラックに染まった。湯上りの街の空気は妙に浮遊感があった。駅へ向かうつもりが気づけば逆方向へ。道を間違えた自分に怒りを覚えるが、ただ引き返すのは味気ない。何か食べよう。そう思ったのは腹が空いていたからか、た…

名代 宇奈とと〜新宿センタービル店

鰻は大好きだが、値段のハードルが高く高嶺の花。仕事場の新宿壱番街にウナギ屋さんがあるのは知っていたが、どうせ手が出ないと思って値段も見なかった。ある日「日曜営業はじめました」の看板を見ると「うな丼」が590円。これなら手が届く。 「名代 宇奈と…

高円寺の沖縄居酒屋・抱瓶の憶い出

1年に一度だけ会う「彦星」がいた。ひこぼし。そう、男性だ。七夕ではなく、年が明けたばかりの深夜2時、天の川は高円寺の沖縄居酒屋「抱瓶(だちびん)」。東京に本店を構え、那覇に支店を持つ不思議な店。エイサー姿のスタッフが、小さな沖縄を都会に運ん…

新宿 麺屋武蔵 東京ラーメンの原流

街の喧騒をかき分け、ナイキのシューズがアスファルトを叩く。摩天楼にリズムを生み出し、心臓の鼓動と重なる。仕事に向かう朝のサラリーマンの足は重そうなのに、夜になると新宿は人も乗り物までもが翼を広げる。小滝橋通りを歩くと現れるのが「麺屋武蔵」…

都庁グッドビュー東京とトーキョースリング

2013年の秋、奈良を後にし、週刊プロレスの記者を目指して上京した。30歳、ライター未経験の自分が頼るものは何もない。北新宿のアパートに着いた日、編集部に電話をかけた。受話器越しの返事は冷たかった。「仕事は募集していない」。「何もかも捨ててきた…

日本料理・龍吟

人生で一度は味わいたい料理があった。 「日本料理 龍吟」の山本征治が生み出す一皿。 きっかけは、上京直前に何気なく見たNHKの『プロフェッショナル』。そこには、門外不出とされるレシピを、普及前のYouTubeで惜しみなく公開する料理人の姿があった。「日…

エヴェレストのネパール・チャイ、あったかいミルクティ

世界でいちばん美しい白銀が視界いっぱいに広がる。雪に染められたチョモルンマ。どこまでも高く、厳然とそびえるその姿は、まるで天を目指して建てられたバベルの塔のようだ。その冷たくも凛とした威厳が、訪れる者の心を揺さぶる。10月のアドバンス・ベー…

エヴェレストの雪解け水

テントを出た瞬間、息を呑んだ。夜の22時半だというのに、まるで夕方のような明るさ。月光がこれほど眩しいものだとは知らなかった。天体観測用のカメラを抱えてきたが、星なんてどこにも見えない。上弦の月がこれだけ輝くのだから、満月になったらどれほど…

エヴェレストのダルバート・カレー

子どもの頃、母の作るカレーが好きだった。ウチはバーモントカレーの中辛。にんじん、たまねぎ、鶏肉を大きめに切り、香ばしく炒めてから煮込む。隠し味は市販のマギーブイヨン。煮立った鍋にルーを溶かし、最後に加えるジャガイモがほっくり仕上がる。母自…

焼肉こよい〜奈良県桜井市のオアシス

「焼肉こよい」は奈良県桜井市、国道169号線にある焼肉屋さん。1967年の創業。物心ついた頃から30年以上通っている。大学生になるまで野菜も魚も食べられない肉食獣だったのは「焼肉こよい」の影響かもしれない。ブラインド焼肉をしても、焼肉こよいの肉を当…

日本一の草もち〜総本家寿屋、長谷寺の神秘

京都に下宿していた大学生のとき、東京を旅行して真っ先に向かったのが葛飾柴又だった。大好きな映画『男はつらいよ』の寅さん記念館。その帰りに食べた「とらや」の草餅の美味しさに感動した。 草もちとは、蓬(よもぎ)などの草を練りこんだお餅。草の香り…

活魚・ちゃんこ 一語一笑 / 日本一の塩ちゃんこ

ふるさとの自慢をさせてほしい。冬になると必ず行きたい、必ず食べたい塩ちゃんこがある。控えめに言って日本一。ちゃんこ•オブ•日本。 活魚・ちゃんこ 一語一笑。「いちごいちえ」と読む。ステキな名前。邪馬台国があった奈良県桜井市。山がない大和の国に…