【3分解説】エリオット波動を200%活用させる『最強サイクル論』

この記事で解決できるお悩み

  • サイクル理論について知りたい
  • エリオット理論とサイクル理論の関係を知りたい
  • 分析方法をマスターしたい
  • エントリーが上手くなりたい

先日こんなツイートをしました。

今回は、①のエリオット波動と関係のあるサイクル理論についてFX初心者向けに解説してみます。

チョパエもん

サイクル理論ってなんですか?

FLARE

簡単にいうと相場のサイクルの規則性を理論化したものだよ。エリオット波動とFXの基本理論として知られるサイクル理論は密接な関係があるので、2つの理論を掛け合わせると相場分析の精度を高められるんだ。

チョパエもん

エリオット波動理論を使うときに予測精度を上げられるのですね!では今回もよろしくお願いします。

FLARE

OK!では早速エリオット波動とサイクル理論の関係を解説しつつ、FXでのトレード手法も合わせて紹介していきます。

今回はちょっと難しいけど、めちゃくちゃ大切だし気合い入れて書いたので最後まで見てください

サイクル理論とは

サイクル理論とは、株式相場や為替相場には価格の上昇と下降に周期性があることを唱えている理論です。

アナリストのレイモンド・A・メリマンが提唱したと言われています。

サイクル理論では、市場の動きが定期的に上昇と下降を繰り返すと見なし、安値から次の安値まで、あるいは高値から次の高値までを一つのサイクルとして捉えます。

市場のサイクルを理解し、それに基づいてエントリーポイントを見極めることが、この理論の核心です。

サイクル理論の7つの周期

サイクル理論では、1つのサイクルが発生する周期に7つのタイムフレームがあります。

種類周期
長期サイクル40ヶ月〜100ヶ月
季節サイクル(中期サイクル)12ヶ月〜20ヶ月
プライマリーサイクル18週〜30週
メジャーサイクル20日〜35日
トレーディングサイクル10日〜18日
4Hサイクル(アルファサイクル)5日〜8日
1日サイクル1日

FXにおいては、プライマリーサイクル~1日サイクルがよく用いられています。

基本的に相場は複数のタイムフレームでサイクルを形成していて、チャート上で安値から高値を経て、また安値に至る様子を見て取れるというのがサイクル理論の考え方です。

サイクル理論の2つのパターン

サイクル理論では、サイクルのパターンを2つに分けて考えます。

相場の安値と山のピークトップの位置から以下のように分類します。

パターン1

ライトトランスレーション

前の安値より次の安値が高い、山が右寄り

パターン2

レフトトランスレーション

前の安値より次の安値が低い、山が左寄り

ライトトランスレーションは、上昇トレンドのときに発生する典型的な波形です。

レフトトランスレーションは、逆に下降トレンドのときによく発生します。

上昇トレンドでは、ライトトランスレーションが周期的に繰り返すことを予測して、押し目買いをするのがFXトレードの戦略の一つです。

エリオット波動の形とサイクル理論の関係

エリオット波動は、サイクル理論と波形について考え方が類似しています。

エリオット波動とサイクル理論の類似点がわかると、トレードが有利に進められるので関係性をしっかりと理解しておきましょう。

エリオット波動は4サイクルで成立している

エリオット波動は、以下のように4サイクルが2つのパターンの組み合わせで成立しています。

エリオット波動組み合わせサイクル理論での種類
第1波+第2波ライトトランスレーション
第3波+第4波ライトトランスレーション
第5波+A波レフトトランスレーション
第B波+C波レフトトランスレーション

上昇トレンドの推進波の第4波まではライトトランスレーションになり、転換点が発生する第5波とA波が作る波動からレフトトランスレーションになります。

エリオット波動の分析とサイクル理論の分析は、共通点があるので同時並行で進めやすいのが特徴です。

フラクタル構造を持つ

エリオット波動が成立するときにはフラクタル構造が発生します。

オールインワンより引用

タイムフレームを変えても、類似形のエリオット波動ができているのが特徴です。

サイクル理論においても同様で、異なるタイムフレームでチャートを見ると周期性が確認される傾向があります。

フラクタル構造になっているときには、強い周期性がある相場だと判断できます。

フラクタル構造についてはこちら↓

【要注意】サイクル論が役立たない場面

エリオット波動の3原則は、サイクル理論と関連しています。

3原則が満たされていない場合、サイクル論は適用しませんので注意してください

エリオット波動の3原則おさらい

1.第3波は推進波の第1波、第5波に比べて最も短くならない
2.第2波によって第1波の始点よりも下がらない
3.第4波が第1波の終点より下がらない

第1原則が満たされないときには、サイクルが乱れている可能性を示唆しています。

第1波や第5波に比べて第3波が時間的に短くなると、連続する三つの山が一定間隔になりません。この場合、サイクルが形成されていないと判断できます。

第2原則が満たされないときは、サイクル理論では推進波の最初にライトトランスレーションが成立せず、レフトトランスレーションになります。

これは下降トレンドの始まりとも読み取れるため、上下を逆さまにしたエリオット波動の発生を想定できます。

第3原則が満たされていないときには、サイクルが乱れています。

第4波で大きな反発が起きるとサイクルが長くなり、前の山と周期が変わる可能性が高いからです。


このようにエリオット波動の3つの原則のうち第1原則第3原則は、サイクル理論が成立している相場かどうかを判断することに近い意味があります。

第3原則が満たされていないときには、サイクルが乱れているため使わない

エリオット波動とサイクル理論を生かすトレード手法

エリオット波動とサイクル理論は、組み合わせると有利にトレードできます。併用によるFXトレードの手法を具体的に見ていきましょう。

3つのトレード手法
  1. エリオット波動のサイクルを分析する
  2. オーブとイレギュラーに注意する
  3. フィボナッチ・タイムゾーンを併用する

①エリオット波動のサイクルを分析する

まずはエリオット波動の形成を確認した後、サイクル分析をしてエントリータイミングを見極める手法が基本形です。

エリオット波動は、いつ次の波動に移行するかの判断が重要ですので、周期に合わせて押し目買いや戻り売りが起こると考えてトレードすると予測しやすくなります。

具体的には、まずは大きなサイクルからMTF(マルチタイムフレーム)分析をして周期性が相場かどうかを判断します。

ポイント💡

マルチタイムフレーム分析とは、異なる時間枠のチャートを同時に分析する手法のこと。

  1. 上位足でサイクルを分析
  2. エリオット波動のカウントを当てはめる
  3. サイクルの中でさらに波を見つけることができればエントリー精度が大幅改善する

そして、第1波と第2波の形成した周期を基にして第3波のスタート時点でエントリーし、第5波がピークになる時点を予測して利益確定をします。

②オーブとイレギュラーに注意する

オーブイレギュラーは、サイクル理論で注意が必要な概念です。

サイクルはぴったり一定の周期になっているわけではありません。

誤差範囲があることを示しているのがオーブ。

オーブとはサイクルの予測精度のずれのことで、サイクルが形成されている相場でも80%くらいの確度になります。つまり1/6程度は、はずれることがあるという考えでサイクルの周期を読むことが重要です。

想定したサイクルにならないのがイレギュラー。

イレギュラーは周期からの大きなずれを指します。例えば、予想された上昇トレンドや下降トレンドが突然反転するか、または予想外に長期間継続することがあります。

サイクル理論だけでトレードをしているとイレギュラーに悩まされます。

③フィボナッチ・タイムゾーンを併用する

サイクル理論におけるオーブへの対策として、フィボナッチ・タイムゾーンも併用するトレード手法があります。

フィボナッチ・タイムゾーンはフィボナッチ数列に基づいて、相場の転換が起こるタイミングを時間軸で見極められるインジケーターです。

サイクルが形成されているときにオーブで騙されないように、フィボナッチ・タイムゾーンにクロスしたときにエリオット波動が切り替わると考えます。

フィボナッチは、エリオット波動やサイクルの定性的な理論と根底では同じ性質を持っています。エントリーポイントや利益確定ポイントの見極めに有効なインジケーターです。

フィボナッチについてはこちら↓

まとめ

サイクル理論のまとめ
  • 市場の動きをサイクルとして表すのがサイクル理論
  • オーブ対策としてフィボナッチ・タイムゾーンが有効
  • エリオット波動のサイクルを理解し、エントリータイミングを見極める
チョパエもん

市場や経済活動が定期的な波動や周期で動くという考えがサイクル理論なんですね!

FLARE

そういうことです。FXトレードでは4対の波動の周期性を見ることで予測の確度を上げられます。ただ、サイクル理論ではオーブやイレギュラーも発生する点には注意が必要です。

サイクル理論を用いる際は、エリオット波動のMTF分析をしたり、フィボナッチ系列のインジケーターを併用したりして精度の高い相場分析をしましょう。


エリオット波動の必勝パターンも記事にまとめました

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