千歳(ちとせ)とは、ソーシャルゲーム「艦隊これくしょん~艦これ~」に登場するキャラクター(艦娘)である。
モデルは大日本帝国海軍の水上機母艦「千歳」。
銀色の髪に凛々しい表情をした艦娘。姉妹艦に千代田がいる。なお千代田が何かと「千歳お姉、千歳お姉!」と姉べったりなのに対し、千歳の方は姉として妹を気遣いつつ提督への配慮も忘れない落ち着いた大人の女性である。ちなみに絵からショートヘアのように思われがちだが、実際には長い髪を後ろでくくっている。
最初は水上機母艦として手に入るが、Lv10で千歳改、Lv12で甲標的母艦の千歳甲、Lv15で軽空母の千歳航に生まれ変わり、更にLv35で千歳航改、Lv50で千歳航改二と、妹の千代田と並んで5回も改装できる。史実では甲標的母艦となることはなかったが、ゲームにおいては改装可能である。ただし、給油艦としての運用は今のところできない(セリフでやたら飲み物を薦めてきたり、「燃料が溢れちゃう」とか言うのは給油艦としての名残か)。
なお、艦これで実際に給油艦が登場するのは、2015年夏である。
最初は水上機を発射するためのカタパルトを両手に持っており、改になると両肩に2本増え、甲標的母艦になると足に魚雷発射装置が付く。軽空母になるとそれらの装備の代わりに木のからくり箱のようなものを右手側に置き、そこから操り人形のようなヒモがついた航空機を出している。最終段階である改二では凛々しかった表情が温和なものになり、ジャケットと袴と帯に迷彩柄の雲の装飾が入る。からくり箱も緑の迷彩柄になると同時に、不思議な開き方をする謎ボックスに進化する。
千歳航改二への改装は2013年7月に行われた提督数20万人突破を記念した特別アップデートとともに実装されたのだが、このアップデートを境に千歳・千代田の人気や知名度は一変した。
航改二への改装に伴い中破イラストも新たに描き下ろされ、艦娘屈指の巨乳キャラである愛宕にも匹敵する爆乳を披露したのだ。
前述のとおり巨大な燃料タンクを搭載し給油艦としても運用されていた史実や、改装前の衣装が体の線が出にくいブレザーだったこともあり「実は隠れ巨乳なのでは?」と囁かれていたが、それが現実のものとなった形である。
本人曰く「ダイエットして身体を絞った結果」とのこと。(「航」の自己紹介台詞より)
そのシェイプアップ技術を出版して売ろうとか企んでいる様子。増やすほうも書いてある本ならベストセラー間違いなし。
2013年10月23日のアップデートでは千代田ともども時報が実装されたが、提督の膝枕でうたた寝に始まり、「提督と一緒だとコンビニのお弁当でも素敵です」(もうちょっといいもの食べさせてやれよ…)、「提督…さすがにお風呂は…ご一緒できませんってば」などなど、驚くほどの提督とのイチャイチャっぷりを披露。妹のシスコン大爆発っぷり及び居酒屋鳳翔公式化とあわせて各方面に再び衝撃を与え、提督LOVE勢に仲間入りした。
2015年秋には、千代田共々水屋着(みずやぎ:主に和服の上からすっぽりと着ることで、和服に汚れが付かないようにする作業着)姿を披露してくれた。シチュエーション的には、庭掃除がてら焼き芋に興じる姉妹、といったところであろう。
2016年6月に梅雨modeが登場。和傘を左手に外套を羽織ったハイカラな意匠・・・であるが、右手にキチンと御猪口を持っているのはご愛敬。
余談ではあるが、公式四コマ第5話にて、駆逐艦たちに「あれやってください!」といわれた千歳は…
千歳「この千歳は改造をするたびに戦力がはるかに増す…その改造をあと2回も私は残している……その意味がわかるな?」
意外とノリが良い性格らしく、隼鷹とは呑み友達である・・・が、よりにもよってその後の片付けを第六駆逐隊に手伝わせて加賀に思い切り叱られるというダメなお姉ちゃんな部分もある。
上記の通りその斗酒なお酒好きなのも相まって2019年からの『今宵もサルーテ!』では過去に鎮守府の隠れ家的バーでバーテンダーをしていた事が判明。ちなみに仲間はリットリオ、サラトガ、ガングート、アークロイヤル、リシュリューと国際色豊かで千歳は唯一の日本艦。主人公であるガンビア・ベイと同室で物語において重要人物である。
「給油はいかが?」
水上機母艦。
流石にこの段階では見るべき所もまだ無く、2スロット24機しか搭載できないため水上偵察機を積んでも微妙、火力も本人の上限がたったの29しか無いので主砲を積んでも微妙。
一応、「水母」である状態の中では一番弾薬消費量が少ないので、遠征要員としては理屈の上ではここが最適である。
・・・が、水母を派遣する遠征は大抵そこそこ長時間かかる大掛かりな遠征である事が多く、「弱くてキラ付けが安定しない」と言う悩みがあるので、改造した方が結局は楽である事も多い。
「忙しいでしょ? いいのいいの。ゆっくり行きましょう!」
Lv10で改造できる。水上機母艦。
これに改造するとちょっとレアな水上偵察機「瑞雲」を持ってきてくれるので、序盤では嬉しい。
性能はと言うと火力上限が全く変わっておらず(29)、 装備スロットが1つ増えたのに12・6・6で合計搭載数が変わっていないので母艦としても変化無し。実質、15.5cm副砲を1つ多く装備できるようになった分の火力しか変化が無い。
瑞雲が手に入ったことで航空戦に参加出来るようになるのが実質的な強化点と言える。
Lv12で改造できる。引き続き水上機母艦。
初期装備として、有用な特殊装備「甲標的 甲」を持ってきてくれる(2つも!)。
この甲標的装備により、 スーパー北上さま等と同じように開幕魚雷攻撃に参加できるようになる。
甲標的装備&開幕魚雷自体は素の千歳時代からできるのだが、自前の雷装値限界が0→29→72とここで大幅アップ。本家雷巡には遠く及ばないが、近代化改修でガッツリ雷装を育てれば、重巡並の威力で開幕雷撃ができるようになる。
当然だがこのなんちゃって雷巡状態でも水上機母艦としての機能は健在なので、水上偵察機を同時運用することができる。その場合、開幕航空戦と開幕雷撃戦の両方に、さらに砲撃戦、雷撃戦、夜戦と全てのフェイズに参加する忙しい艦となる(強いかどうかは別だが)。
次の改造がすぐ後のLv15に控えているので、近代化改修はもったいなくないのかと思うかも知れないが、意外とそうでもない。
「水母」としてはここが最後の形態なので、遠征要員として運用していくならここで改造を止めなければならない。燃費は前の段階の水母よりは悪いが戦闘能力は結構高くなっており、甲標的と水上機の両方を装備させれば、1-1ボスの4隻編成に当たっても1人で全滅させて完全勝利Sしてくることすらあるほどで、キラ付けはかなりやりやすい。
また次の段階があまり強くない(次項参照)ので、あえてこの形態のままレベルを上げるという選択肢もある。
特筆すべきは遠征要員としての活躍である。水母は編成に空母を要求される遠征で空母扱いされる。燃料・弾薬の消費自体は軽空母とさほど変わらないが、あきつ丸の装備であり、遠征による獲得資材を5%増やす(最大4隻分=20%まで増加)大発動艇を搭載できるのが最大の強みである。たとえば、初期から運用できる防空射撃演習はキラなし駆逐艦4隻での獲得ボーキサイトが80であるのに対し、水母(大発2隻ずつ搭載)×2+駆逐×2では80×1.5(大成功)×1.2(大発効果)=144(自然増7時間分)となり、その効率は8割増しとなる。燃費に関わらず収入増がそのまま成果に直結するボーキサイト獲得遠征や、1回当たりの収入が多い長時間遠征へ派遣してあげると良いだろう。もちろん、入手先であるあきつ丸を使用してもよいのだが、あきつ丸のキラ付けが1-1でもダメージをもらいやすくそれなりに難しいのに対し、水母は前述のように一人でS勝利することもたやすいのが大きく異なる。なにより、1艦隊にあきつ丸を複数編入することは不可能であり、1隻では1割しか増加しない。実装されている水上機母艦は未だにちとちよだけなので、複数保有を忌避しない&あきつ丸が建造できた提督がちとちよ甲を育成する価値は十分ある。
ただ、現在(2018年)は様相が変わっており、「大発装備可能な駆逐艦改二、軽巡改二の実装」「純粋な水上機母艦・瑞穂・Commandant Testeの実装」「改造する事で水上機母艦になる神威 改」等が登場している。
とは言え、いずれも育成や入手性のハードルが高いので、ちとちよ甲の優位性はまだまだ高いと言えよう。
Lv15で改造できる。ここから軽空母になる。
・・・のだが、ヒャッハーさん等の他の軽空母に比べると搭載機数も火力も対空も一回り以上貧弱で、 まだまだこの段階では本領が発揮できない。
初期装備に特に珍しいものを持ってきてくれる訳でもなく、「甲」時代の開幕雷撃ができなくなるデメリットがある割に次の改造がLv35とちょっと遠いので、Lv35まで軽空母化せずに「甲」のままでレベルを上げるという選択をする提督も少なくない。
ただ、即改造するメリットが無い訳でもない。
彼女は「空母」カテゴリの艦の中では最も早く手に入る可能性がある艦の1隻であり、空母を必要とする任務をいち早くこなすことが出来るようになるのだ。
手元に空母があれば敵空母を撃沈して正規空母「赤城」を貰える任務の達成がたやすくなり、戦力の底上げに大きく貢献してくれる。
Lv35で改造可能。軽空母。
ここから本領発揮。火力・対空・耐久の値は軽空母の中でもトップに躍り出る。
搭載機数は飛鷹型66に対し56と一歩譲り、飛鷹型が18・18・18・12という平坦な割り振りになるのに対し、こちらは24・16・8・8とやや偏っているがそれほどの戦力差はない。一方、飛鷹型が低速なのに対し千歳型は高速であり、他の艦艇も高速艦であれば速力不統一によるルート指定やうずしお通過を回避することができる。
こう性能アップすると心配されるのは燃費だが、確かに甲時代に比べれば燃費は悪くなっているものの、なんと飛鷹・隼鷹よりも若干燃費が良い(燃料消費は同じだが弾薬消費が少ない)。
鳳翔には流石に燃費の面では敵わないが、あちらは旧式故に性能が一段階低いので・・・。
また、改造時に12cm30連装噴進砲という装備を持ってくるという特徴もある。この噴進砲は特定の艦の初期装備としてしか入手できない。新規艦・改二の実装により所持する艦は徐々に増えつつあるが、もし数を揃えたいなら、ちとちよから入手するのが一番早いだろう。
Lv50で改造可能な最終形態の軽空母。
温和っぽい表情になる他、服と横のおもちゃ箱が迷彩カラーになる。
改造前の「航改」の時点で軽空母最強クラスだったステータスがさらに全体的に底上げされる。
と言ってもほんのちょっとずつで、それぞれ1~3程度上がるだけなのだが、とりあえず弱くなるところは無い。
ここまでくると比較対象は同じ軽空母ではなく正規空母が出てくるレベルで、それでいて燃費は据え置きなのでコストパフォーマンスが恐ろしく良い。
先述の中破絵も合わせて、レベル50まで頑張った提督へのご褒美と言えよう。
ちなみにここでも先述の30連装噴進砲を1つ持ってくる。なんていい子だ。
とは言え、軽空母最強クラスではあるがあくまで「軽空母の中では」である事に注意。
耐久・装甲も軽空母の中ではトップであるものの、流石に戦艦や正規空母と比べれば薄いため、敵のエリート重巡やエリート戦艦辺りの攻撃で一撃中破・大破してしまう事がある。
特に、戦艦や正規空母で固めた中に軽空母を1隻だけ混ぜる必要がある海域や任務では、軽空母のモロさが思い切り出てしまう(これは千歳に限った話ではないのだが)。
また高い耐久は、ダメージを受けた時の入渠時間の長さと表裏一体なので、燃費のコストパフォーマンスは良いが、入渠と出撃のサイクルはあまり良いとは言えないかもしれない。
千歳は1933年に制定された②計画により、1934年11月26日に呉海軍工廠で起工した千歳型水上機母艦一番艦である。1938年7月25日に竣工した。
当時日本はロンドン海軍軍縮条約により空母保有数が制限されていた。そのため表向きは水上機母艦として建造を始めたものの、実は条約破棄後の空母への改装も見越した設計がなされていた。
また、千代田と同じく小型潜水艇「甲標的」の母艦とすることも考慮され、更には余裕がある艦体設計を生かして他艦への給油もできる仕様になっていた。
水上機母艦として開戦を迎えた千歳は、第十一航空戦隊の一員として準同型艦(水上機母艦)の瑞穂と南方方面に出撃。まず開戦日の1941年12月8日にフィリピン諸島南部のレガスビーを攻撃。18日にはダバオ攻略作戦を支援。年が変わって1942年2月7日にジャワ島のマカッサル、14日には同島のスラバヤ攻略作戦に従事。3月30日、東部ニューギニアの攻略を支援し、劈頭の快進撃を支え続けた。その後、内地へ帰還し5月22日まで柱島泊地に滞在。
しかし1942年6月のミッドウェー海戦で主力空母4隻を喪失した事により千歳の運命は大きく変わる。喪失した空母の穴を埋めるため、千歳は空母へ改装される事が決まる(なお、この時既に前述した同僚の瑞穂は戦没していた)。
ガダルカナル島への輸送任務などソロモン方面の作戦に参加した後、佐世保に帰還。1942年11月28日から佐世保工廠で改装工事を開始し、1943年12月15日に改装完了。千歳は空母となった。最初は水上機母艦であり、高速給油艦でもあり、実は甲標的母艦であり、最後は軽空母と、数奇な運命を辿った艦種である。
1944年、航空母艦として生まれ変わった千歳は瀬戸内海で訓練を行った後、シンガポール方面の輸送作戦に参加。
1月11日、門司港を出航した千歳は駆逐艦天津風、雪風とともにヒ三一船団を護衛。千歳は搭載された九七式艦攻で対潜哨戒を行い、その甲斐あってか日中は米潜の襲撃は無く、無事に南シナ海へ突入した。しかし日没に伴って九七式艦攻が使用不可となり、忍び寄ってきた米潜に天津風が大破させられる。が、船団は航行を続け、20日にシンガポールへ到着。千歳は船団を守り切った。
続くヒ三二船団の護衛も担当し、今度は一隻たりとも被害を出さずにシンガポールまで送り届けている。
そして千歳の本格的な実戦は6月に生起したマリアナ沖海戦であった。
小沢機動部隊の一員として瑞鶴、瑞鳳、そして千代田とともに三航戦を編成しマリアナ沖海戦に参加。艦載機を出撃させたが、その殆どは戻らず、虎の子の翔鶴や大鳳を沈められた事により機動部隊は壊滅。生き残った千歳は撤退を余儀なくされた。
マリアナからの帰還後、生き残った空母で艦隊を編成。「瑞鶴」「千歳」「千代田」「瑞鳳」は日本最後の第一機動部隊として10月20日に内地を出撃。捷一号作戦参加のためフィリピンに向かった。そして日米の天王山であるレイテ沖海戦に身を投じる。
しかし艦載機もパイロットも揃えることが出来ない日本海軍にとって、空母は敵の攻撃を引き付ける囮役としての出撃だった。機動部隊と言っても4空母合わせて艦載機は僅か108機であり、往年の威勢は最早微塵も感じられなかった。
24日、機動部隊から56機の攻撃機が出撃し、千歳も14機を発艦させた。翌日25日、フィリピン北東にて米海軍の猛攻撃を受ける。千歳には米空母レキシントンから飛び立った航空隊が殺到し、集中攻撃を浴びる。直撃弾至近弾多数の被害に耐えきれず、姉妹艦千代田の目の前で沈没した。時に1944年10月25日午前9時37分。
戦後、「千歳」の名は1973年に就役したちくご型護衛艦6番艦DE-220「ちとせ」に受け継がれた。こちらは無事に1999年に退役している。
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最終更新:2025/03/12(水) 20:00
最終更新:2025/03/12(水) 20:00
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