牝馬三冠とは、日本中央競馬会の3歳牝馬限定競走である桜花賞、優駿牝馬(オークス)、秋華賞の3レース及び、それらを勝利した競走馬を指す。
但し、秋華賞はレース創設の関係上クラシック競走ではないので、クラシック三冠とは呼ばれない。
イギリスの競馬に範を取った日本の中央競馬では、3歳限定競走は皐月賞、東京優駿(日本ダービー)、菊花賞、桜花賞、優駿牝馬(オークス)の5つしか存在せず、3歳春に桜花賞と優駿牝馬(オークス)を制した二冠牝馬は、秋は古馬との対決を避けるなら菊花賞に出走するしかなかった。
牡馬相手というだけでも厳しいのに3000mは牝馬には長すぎる、と日本では考えられていたので、1970年にフランスのヴェルメイユ賞をモデルとした3歳牝馬限定競走ビクトリアカップ(京都2400m)を創設。これにより牝馬三冠が成立した。なおヴェルメイユ賞はフランス牝馬クラシック三冠の最終レースではあるが古馬でも出走可能であり、凱旋門賞の前哨戦の1つという顔も持つ。
※なお、日本がクラシック路線の範としたイギリスでは、牝馬三冠の第3戦は菊花賞のモデルであるセントレジャー(2921m)であり、この長距離で牡馬に勝たなければ牝馬三冠の栄誉には届かない。イギリスで牝馬三冠を達成した馬は9頭いるが最後の達成は1985年である。ただしイギリスでは「牡馬三冠路線の形骸化」により強力な牡馬がセントレジャーに参加しない一方で「牝馬限定中長距離重賞路線が手厚く整備されておりステイヤー牝馬の活躍の場が用意されている」という理由から、セントレジャーに強い3歳牝馬が参戦することは21世紀においても珍しくない。
1975年にエリザベス2世が来日したことを記念して、1976年にビクトリアカップをエリザベス女王杯と改称。
1996年にはエリザベス女王杯が古馬牝馬に開放されたため、新たな最終レースとして秋華賞(京都2000m)が新設され現在に至っている。
2023年現在、JRAの牝馬限定G1は牝馬三冠の他に2歳限定の阪神ジュベナイルフィリーズ、古馬限定のヴィクトリアマイル、3歳以上のエリザベス女王杯の計6競走が存在するが、これらを全て制した馬は存在しない。最多はアパパネの5競走(エリザベス女王杯のみ未勝利)。
2023年の時点で以上の7頭が達成。
無敗での達成はデアリングタクトのみ。
メジロラモーヌはトライアル競争も全て勝利した上での達成で「完全三冠」とも称されている(現代のローテーションではまず不可能)。
リバティアイランドは現役。
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最終更新:2025/01/04(土) 23:00
最終更新:2025/01/04(土) 22:00
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