阪急2300系単語

• 概要 （2代目2300系）
• 概要（初代2300系）
• ニコニコ動画では
• 運用
• 改造
• 廃車・保存
• 保存車両
• 編成表
• 関連動画
• 関連項目
• 掲示板

阪急2300系とは、阪急電鉄が所有する鉄道車両である。2023年に発表された2代目2300系についてもここで記述する。

概要 （2代目2300系）

2023年10月に2013年以来11年ぶりのモデルチェンジを行い京都線の新型特急車両として「2300系」を、また神戸・宝塚線の新型通勤車両として「2000系」をそれぞれ新造し、2024年夏から順次運用を開始することが決まった。置き換え相手は2003年以来主力の座を担い続けてきた「9300系」で、玉突きで阪急5300系・3300系を置き換えることになる。また阪急電車初の座席指定サービス「PRiVACE」を開始しこれで「Aシート」「プレミアムカー」に続き京阪間の座席指定サービスが始まることになる。（9300系にも2300系を組み込み実装された。）

なお電車でDで実装されるかは不明である。

概要（初代2300系）

1960年に神宝線(神戸本線・宝塚本線)2000系の姉妹車として登場した。2000系が神宝線昇圧前の電圧である直流600V用だったのに対し、2300系は当初から1500V対応となっている。それが幸いしてか、2000系の単独編成が1992年までに消滅したのに対し、2300系は2015年まで編成単位で活躍を続けることとなる。1967年までに78両が製造された。

京都線用の車両だが、車体幅や車体長は神宝線の規格に近く、かつては神戸線で走ったこともあった(なお現在はドアステップが取り付けられており、神宝線への乗り入れは不可)。なお、後継形式の3300系からは大阪市営地下鉄(現:大阪市高速電気軌道)堺筋線への乗り入れ対応のため車体規格が変更され、現在に至るまで京都線と神宝線の車体寸法は統一されていない。

阪急の車両としては東海道新幹線の線路を走行した最後の形式である（1963年当時、阪急京都線では高架化工事のための仮線として一部の区間で開業前の新幹線の線路を使用していた)。

ニコニコ動画では

電車でDで覆面新快速（223系）とのバトルがあり、人力振り子で大山崎コークスクリューを曲がる様子がネタにされている。

運用

引退末期は京都本線・千里線(淡路-北千里)の普通・準急に使用されていた。さらに遡ると、急行や特急運用も存在した。

改造

1978年から1981年にかけて冷房化・制御装置の界磁チョッパ化が行われた(2311Fは2311,2331が電機子チョッパ制御試験車となった)。同時に一部の編成を除いて電動車2両を1ユニット化する改造、前面改造(方向幕/種別幕の設置・標識灯/尾灯の移設)、中間に挟まった先頭車の中間車化改造などが行われた。

この記事では、前面未改造車(行き先方向板車)を以後看板車と表記する。

廃車・保存

2000年に電機子チョッパ制御車を組み込んだ2311Fが運行を終了し、2001～2002年に2311,2361,2362が廃車となった。残りの2312,2331,2332は2307Fに組み込まれ、2307Fから押し出された2328-2306が2001～2002年に廃車となった。

2001年には2800系組み込み車の2305Fが、2003年には本線最後の看板車2307Fが廃車となった。2005年には9300系投入に伴い2319Fと2323Fが4連化の上嵐山線に転属し、2301Fと2303Fを置き換えた。2301Fの先頭車2両は動態保存され、2020年現在も正雀工場で見ることができる。

2009年には9300系の増備で余剰となった6300系が4連化され嵐山線に転属し、2309F・2319F・2323Fを置き換えた。これにより、京都本線の看板車は消滅した。2010年には長らく休車となっていた本線用2317Fも廃車となっている。

この時点で2300系は本線用7両編成4本を残すのみとなったが、2014年からは1300系の投入が始まり、同年2321F・2325Fが廃車となっている。2015年3月中旬には2315Fも廃車となった。最後の1本となった2313Fには「さよなら2300」「惜別2300」と書かれたヘッドマークが掲げられ、3月20日まで営業運転を行った。3月22日には貸し切りのさよなら運転が行われ、多くの鉄道ファンに囲まれながら引退を迎えた(その後1月ほど休車の後4月に廃車となった)。

こうして残った2300系は動態保存車である2両編成の2301Fのみであったが、2016年2月に復元工事(後述)と同時に車籍を失ったため、車籍を持つ2300系はすべて消滅した。

保存車両

• 2301,2352 - 2005年まで嵐山線で使用されていたトップナンバー編成。中間車2両を廃車にした上で、正雀車庫で動態保存されている。ただし他の保存車両と異なり屋外で保存されているため荒廃が激しくなってきており、保存から10年以上経過した2016年2月に正雀工場に検査入場し、塗装の修復・京阪神急行電鉄時代の旧社章への復元が行われた。それと同時に正式に保存車両扱い(内部上では機器扱い)となり車籍を失った。なお保存車両ではあるが、自走可能なのを活かして度々新製車やVVVF更新車の誘導障害試験に使用されており、時折車庫内で走る姿を見ることができる。
• 2311 - 2311Fの梅田側先頭車。先頭部のカットモデルが個人宅にて保存されている。

編成表

制御電動車2300形(Mc、中間車化改造車Mo・M'o)、中間電動車2330形(M')、中間付随車2380形(T)、制御車2350形(Tc、中間車化改造車To)が存在する。神宝線の2000系は中間車と先頭車の区別をしていなかったが、2300系は区別されている。1999年頃の編成を示す。

4両編成化の際には、2319Fは梅田寄りの1両と河原町寄りの3両を繋いだ2319-2344-2394-2374に、2323Fは梅田寄りの3両と河原町寄りの1両を繋いだ2323-2343-2393-2364に組み替えられている。

2307Fは、2000年に2328-2306が編成から外され、代わりに前年引退した2311Fから2312-2332を組み込んだ。翌年2001年には2331を組み込み、2307-2308-2358-2312-2332-2331-2356となった(2331はT車化)。

	←大阪梅田			京都河原町・北千里→
	Mc	M'	To	Mc	M'	T	Tc	廃車年		備考
	2305	2831	2377	2327	2841	2885	2378	2001年		看板車 2800系組込
	Mc	M'	To	Mo	M'	T	Tc	廃車年		備考
	2313	2333	2363	2322	2342	2392	2372	2015年		この編成をもって営業運転終了
	Mc	M'	To	Mo	M'	To	Tc	廃車年		備考
	2315	2335	2365	2320	2340	2355	2370	2015年
	Mc	M'	Tc	Mo	M'	T	Tc	廃車年		備考
	2317	2337	2367	2326	2346	2396	2376	2010年
	2319	2339	2369	2324	2344	2394	2374	2009年		2005年4連化(嵐山線転属)
	Mc	M'	T	To	Mc	M'	Tc	廃車年		備考
	2321	2341	2391	2371	2316	2336	2366	2014年
	2325	2345	2395	2375	2318	2338	2368	2014年
	Mc	M'	T	To	Mo	M'	Tc	廃車年		備考
	2323	2343	2393	2373	2314	2334	2364	2010年		2005年4連化(嵐山線転属)
	Mc	M'o	Tc	Mo	M'o	Tc		廃車年		備考
	2307	2308	2358	2328	2306	2356		2003年		看板車 2001年7連化
	Mc	M'	To	Mo	M'	Tc		廃車年		備考
	2311	2331	2361	2312	2332	2362		2001年		看板車 2311,2331は電機子チョッパ試験車
	Mc	To	Mo	Tc				廃車年		備考
	2301	2351	2302	2352				2005年		看板車 2301,2352は動態保存(2016年除籍)
	2303	2353	2304	2354				2005年		看板車
	2309	2359	2310	2360				2010年		看板車
	To							廃車年		備考
	2357							2002年		休車

関連動画

2代目2300系

初代2300系

関連項目

• 鉄道
• 阪急電鉄
• 鉄道車両一覧
• 電車でD

阪急電鉄の電車(2000系列以降)
神宝線	5000系 - 5100系 - 6000系 - 7000系 - 8000系・8200系 - 9000系 - 1000系
京都線	3300系 - 5300系 - 6300系 - 7300系 - 8300系 - 9300系 - 1300系
引退車	神宝線	2000系・2021系・2100系 - 5200系 - 2200系 - 3000系・3100系
	京都線	2800系 - 2300系