聖白蓮(ひじり びゃくれん)とは「上海アリス幻楽団」制作の弾幕STG「東方Project」内に登場するキャラクターである。
ニューババアとか言った奴表出ろ
概要
- 種族:魔法使い(元人間)
- テーマ曲:感情の摩天楼 ~ Cosmic Mind
- 『東方星蓮船 ~ Undefined Fantastic Object.』stage.6のボス
- 『ダブルスポイラー ~ 東方文花帖』LEVEL12ターゲット
- 『東方心綺楼』プレイアブルキャラ
- 『弾幕アマノジャク』最終日ボス
- 『東方深秘録』プレイアブルキャラ
- 二つ名
- 危険度:不明 人間友好度:中
- 主な活動場所:命蓮寺など
人物像
人も妖怪も神も仏も全て同じと言う絶対平等主義者。 大昔の僧侶で、人間をやめた大魔法使い。魔理沙曰く「同業者」。 僧侶から魔法使いに転職とか、「ガンガンいく」とか、どう見ても某大作RPGです。本当にありがとうございました。
多くの妖怪たちを仏道の弟子としており、寺でともに暮らしているが、彼ら妖怪たちからとても慕われている。東方星蓮船の物語自体、バラバラになっていた命蓮寺の面々が再結集し「みんなで聖を助けに行こう!」というもので、聖白蓮の人徳が伺えるエピソードである。
しかし必ずしも完全に統制を取れているわけではないらしく、弟子の妖怪たちは陰で飲酒や肉食といった戒律破りをしているようで、彼女自身は表裏の無い真面目な性格から弟子の妖怪達もちゃんと戒律を守ってくれてると信じていたらしく、「え?私の知らないところでいったい何を……?」とショックを受けていた。
本人は教えも戒律も愚直に守っているようで、東方求聞口授の豊聡耳神子や八坂神奈子との鼎談記事でも、建前を知り現世益を第一と考える二人にからかわれていた。
上記のように性格はおっとりとしていて温厚であまり怒らないらしいが、稗田阿求から見ると「好々爺といった印象」「妖怪は攻撃的なものが多いので逆に気持ち悪い」とのこと。ひどっ。
その他にも稗田阿求の視点で書かれた東方求聞口授の該当記事では胡散臭い似非宗教家扱いで「聖人づらをしているが使う力は邪悪」「魔に魅入られた力」「おそらく成仏することは出来ない」「経歴からして人間を憎んでいると考えた方が自然」「あくまでも妖怪の味方」とまで書かれている。阿求に嫌われることでもしたのか。下記のように原作者ZUN公式の記載で「いい人なんです」とあるので、これらは阿求の邪推も大いに含まれると思われる。
彼女はよく誤解されているが(上記鼎談記事が出てくるまで情報が少なかったのもあるが)人妖平等といっても対象は弱い虐げられてる妖怪である(よく強い妖怪も一緒くたに保護対象としてると誤解されている)。また、人を食う、死体を攫うなどの意思を捨てていない害なす妖怪(黒谷ヤマメや火焔猫燐)などが入門を希望してきた際にも断っているなど人間側に一方的な譲歩を強いるものではなく、解決策のための対案も用意している。彼女が仏教を教えているのも仏教の世界では人間が死を迎えても消えてなくなるわけではないという考え方を妖怪にも教える事で人に忘れられても自我を保てる存在へと高めて妖怪が自分の力や存在の維持の為に人に危害を加える事や怖れさせる事で存在を誇示するという事が必要なくなるようにするためである。
しかしこの教義は幻想郷の妖怪のシステム「妖怪は人間を襲い、人間は妖怪に怯える」に反する方針とも解釈できてしまう。前述した口授における阿求の記述についても、幻想郷のバランスを考える上で里の人間と妖怪が必要以上に融和的関係になることを危険視し、阿求なりの深謀遠慮の上で命蓮寺の各妖怪に対してあえて敵対的に記述していると考えられる。(阿求の考えについては、鈴奈庵19話などで確認できる。なお、阿求自身は平然と命蓮寺の縁日に出向いたりしていることから、命蓮寺や白蓮に対して個人として敵意をもってるわけではないようである。)もっとも白蓮自身も幻想郷のシステムについて認識しているようで、前述にもあるように全ての妖怪を救済対象としているわけではなく、入門する妖怪についても厳選していることから幻想郷のシステムや秩序に影響を与える気はないようである。なお、後の作品や書籍を見る限り、管理者側である八雲紫や博麗霊夢、茨木華扇などからこの点について、白蓮や命蓮寺が危険視されたり警告を受けたりしている様子は一切ないことから、特に問題視はされていないようである。命蓮寺の教義と活動は実際結果に現れているようで、霊夢は命蓮寺のおかげで人間に対する妖怪被害が減少したと白蓮を評価している。
星蓮船より後の作品においては、幻想郷の秩序を維持する側として参戦することが多い。東方心綺楼では宗教戦争(という名のお祭り)に参加、「模擬戦」ながらノリノリで戦闘を行なっていた。弾幕アマノジャクでは鬼人正邪に対し管理者側に立って戦っている。東方深秘録では、オカルトボールの危険性に気づき封印しようと奮闘していた。東方憑依華では、神霊廟の豊聡耳神子と組み異変解決に尽力した。
仏教の他に妖怪の専門家を自称し妖怪についての造詣も深いとされる。聖の「今の幻想郷の形を保つには妖怪の力が必要」との口授での発言について、阿求は「これは妖怪がよく使う詭弁で実際は結界の力さえあれば問題はない」として否定的見解を示している。ただし、阿求は他の書籍で「むしろ妖怪が居なければ人間の里は存在し得ない」とも述べている。幻想郷は「妖怪が守らなければ人間の里は維持できない」「妖怪は人間の里がなければ存在を維持できない」状態にある。つまり、幻想郷においては人間も妖怪も互いの存在に依存する共生関係にあるといえる。この状態を人間に融和的な妖怪である聖が「妖怪の力が必要」と主張するのは当然と言えるだろう。(詳しくは幻想郷、人間の里の記事を参照のこと)
東方香霖堂第二部第八話において、霊夢が解明できず頭を抱えていた「ロボットへの霊魂憑依」について、白蓮は転生の一種だと看破している。霊魂に関して分野によっては霊夢以上の知識があるようである。
過去エピソード
命蓮(みょうれん)という弟がいたが、姉の白蓮より早く死んでしまった。命蓮は伝説の僧侶であり、白蓮は年老いてから法力を学んでいた。弟の死に嘆き悲しんだ白蓮は、死を極端に恐れるようになった結果、法術と言うより妖術、魔術の類である、若返りの力を手に入れた。
最初は自分の妖術を維持するため、つまり自分の欲のために妖怪を助けていたが妖怪の不憫な立場に同情して次第に妖怪を守らねばと思うようになった。 人間からの信奉も非常に厚かったが、妖怪との共存を望み加担していたことがばれると一転、悪魔扱いをされて魔界に封印されてしまった。
余談
髪の色について、巻物の光の照り返しで紫に見えると解釈する説と、巻物を出していない時のドット絵でも色が変わらないことから地毛でグラデーションがかかっているとする説があったが、地毛であるという神主の証言が得られたので後者で確定した。余談だが、初期段階では黒髪だったが服の色とかぶって地味だったので金髪にしたらさらにのっぺりしてしまったのでグラデーションを入れ現在の髪色になったという誕生秘話がある。
魔法を使う程度の能力
正確には魔法を使う程度の能力(身体能力を上げる魔法を得意とする)括弧内も含めて原文。修行により得た魔法であり呪文を唱える事で発動、天狗に匹敵する速さにだけではなく、拳は鉄拳になり五感を研ぎ澄ます事も出来たり八卦炉(魔理沙が持ってるアレ、転じてマスパ)も平気と各方面にある時はバランスよく、又ある時はピンポイントでパワーアップする事が出来る。後述の巻物と併用することで更に使い勝手を良くしている。ちなみに能力を使わない時の身体能力は普通の人間と変わらない。その魔法の効果が体に行き渡っていない時は非力な人間の体となんら変わらないためそこを襲えと阿求に言われている。補う魔人経巻のオート読経モードも発動に振りかざす動作が必要かは不明。
エア巻物
聖がよく持っている虹色の巻物、正式名称は魔人経巻(まじんきょうかん)と呼ぶ。彼女が法界に封印されている間暇潰しに製作した巻物である。先述の聖の能力の補助であり要でもある。巻物を翳せば呪文を唱えた事になる無詠唱機能、通称「オート読経モード」搭載。そして巻物と言っても紙で出来ている訳ではなく呪文がそのまま浮かんでいる状態になっている為時間の経過による劣化も無く、更に記載できる呪文等の容量はほぼ無限となっている。製作した場所である魔界の影響なのか巻物自身が意思を持っており聖以外には扱う事が出来ず阿求曰く呪われているとの事。この巻物を星蓮船本編でよくみると蒼く発光している事がわかる。
東方星蓮船 ~ Undefined Fantastic Object.
霊夢たちによって結果的に封印を解かれた後、妖怪のために「命蓮寺」というお寺を人間の里近くに開いたところ、宝船から変化したお寺は縁起が良いと人間の間でも大評判になった。いとも簡単に信仰を集めたため、霊夢は悔しがり、神奈子は強く警戒しているが、公式で「いえ、白蓮はいい人なんです」と表現されている。
なお、妖怪だらけの命蓮寺が人間にも人気があるのは御本尊である寅丸星の彼女の元に富が集まってくるという非常に縁起の良い能力のご利益に少しでもあやかろうとするからである。その欲にまみれた人間を白蓮が有難いお話で抑えようとする。それが命蓮寺の日常の一つだそうである。神奈子も最初から注目して警戒してたのは白蓮の方ではなく星の方である。何でも商売敵っぽい匂いがしていたとの事。
また、魔理沙を気に入ったらしく困ったことがあったら相談しなさいと言ったり、いつでも魔界に連れて行ってあげると約束している。
東方神霊廟 ~ Ten Desires.
彼女が聖蓮船のEDにおいて建設した命蓮寺が今作の異変の一因となっている。何かしらの意図があったものと思われるが肝心の聖自身が本編に登場せず存在を匂わせる程度となっている為その本心をうかがい知る事は残念ながら出来なかったが…。尚、命蓮寺に新しい住民が増えたことで更に忙しくなったらしい。
その後口授における対談でナズーリンが何かとんでもないものが埋まっていると報告してきて、調べてみるととんでもないものとわかり、それを頑張って蓋をしようとしたがいかんせん力不足で抑えきれなかったというのが事の真相。それが神子の霊廟であり、寺を建てて彼女を押さえようとした事が逆にもう少し寝ているはずだった彼女を刺激し、復活のリアクションを取って復活を早めてしまうという皮肉な結果となってしまう。白蓮は聖徳王とは知らなかったとの事。
東方心綺楼 ~ Hopeless Masquerade.
製品版にて正式参戦。
命蓮寺は人で賑わっていた。 しかし、皆の目的は仏の教えを受ける事では無 かった。 道徳が廃れ、世は、大騒ぎして派手に目立った者こそが 正義という末法の世界。 彼女は”力も方便”とばかり派手な闘いに出る。
今作の聖はいつもの服装に数珠状の首飾りが追加され、立ち絵や戦闘開始前の演出で網代傘を被っているなど、従来以上に尼公らしい姿となっている。
代わりに『東方星蓮船』で身に着けていたマントは無くなった模様…おや?そういえば今作には他にマントを着ている人が…。
後述の能力に関する設定からか、性能の方は接近戦重視のスピードキャラになっており、八極拳の鉄山靠のような技を繰り出したり、ダッシュが瞬間移動になっていたりする。
射撃は金剛杵と蓮華の2種類。前者は一部の打撃や必殺技でもライトセーバーよろしく斬ったり突いたりするのに使っている。
本編では因縁浅からぬ間柄であった神子との直接対決がついに実現、この時を待っていたとの意見も多数。
聖曰く、今回の異変が起らなくともいずれは神子と決着を付けるつもりだったとのこと。両者とも相容れぬものの内心は少なからず互いを認め合っており、負けた方は潔く相手の実力を称えるなど、良きライバルと言うべき関係になっている。
あるシナリオにおいては共闘する場面も見られ、専用のスペルカードを発動させるシーンもある程。
余談となるが、東方鈴奈庵に心綺楼の後日談となる話があり、聖と神子が二人並んで秦こころの舞台を見ている描写がある。
東方深秘録 ~ Urban Legend in Limbo.
オカルトボールは無為の好奇と深秘で出来ていた。
彼女はそれに恐怖し、ボールを奪い合う幻想郷は悪夢でしか無いと判断した。今まさに、全てを集めようとしている者がいる。
彼女にはその者が信用できなかった。
オカルトボールを危険視した聖がボールを集めて封印する、というのが聖ストーリーとなっている。
聖ストーリーの最終ボスは神子。対照的に神子のストーリーでは聖が最終ボスを務める。
思想的には互いに相容れないとはいえ、聖が神子に「貴方は聡明過ぎるのです」と発言するなどお互いにリスペクトが見られ、相変わらず絶妙なライバル関係となっている。
オカルト名は「ターボババァ」。このターボババァというのは現実で実際に噂された都市伝説で聖本人を指している訳ではないので注意。
本人は気に入っており、戦闘では楽しそうにバイクに乗って轢逃げ戦う。対戦勝利台詞でも「バイクに乗ると首都高でバトルしてみたくなる」とか「今夜も百キロ出しちゃおうっと」とか諸にオカルトの影響を受けている事が分かる。
ちなみに本来、都市伝説のターボババァはバイクに乗って走りまわるような怪異ではない。(「ターボババァ」記事を参照のこと)
作中でも対戦勝利台詞で宇佐美菫子に「ターボババアは自分の脚で走るそうよ 貴方のはゴーストラ○ダーか何かと混同しています」とつっ込まれていた。
なおED後のスタッフロールで「外の世界」を背景にバイクで疾走する聖の姿が見られる。(※あくまでイメージです)
スタッフロールでは殆どのキャラクターは素で飛んでいるのだが、聖だけは何故かバイクに乗って走っていた。最後までネタに困らない御方である。
聖白蓮使用スペル
東方星蓮船stage6スペルカード
- 魔法「紫雲のオーメン」(E/N)
- 紫雲とは念仏行者が臨終するとき、仏がこの雲に乗り来迎するとされる吉兆のこと。
- オーメンは前兆を意味する。弾幕が6を描くように放たれている気がするのはホラー映画のオーメンとの関連?
- 吉兆「紫の雲路」(H)
吉兆「極楽の紫の雲路」(L) - 吉兆とは良いことが起こる前触れのこと。
- 信貴山縁起では命蓮を探す尼公(白蓮)の夢の中に大仏が現われ、命蓮のいる方角を教えた。
- 目が覚めてその方角を見ると、紫雲たなびく信貴山が見え、尼公は命蓮に出逢えたという。
- このスペルカードを突破すると、蓮華をかたどった光翼のようなものを展開する。
- 魔法「魔界蝶の妖香」(E/N)
- 魔法「マジックバタフライ」(H/L)
- 妖香(ようこう)と読む。人を惑わす怪しい香りのこと。「magic butterfly」は文字通り、魔法の蝶。
- よく見ると飛んでくる弾の形も蝶である。
- 光魔「スターメイルシュトロム」(E/N)
- 光魔「魔法銀河系」(H/L)
- メイルシュトロムとはノルウェーのモスケン沖に発生する大渦潮のこと。RPGの魔法使いがよく使う魔法。
- スター(星)のメイルシュトロム=渦巻銀河のこと。
- 大魔法「魔神復誦」(E/N/H/L)
- 魔神とは東方怪綺談の登場キャラクターで、魔界の神である「神綺」のこと。復誦=再び唱えること。
- 6面の舞台が魔界であるが故のコラボ。弾幕の形状も神綺の弾幕のオマージュとなっている。
- 難易度に関係なく全て同じスペルカード名である。
- 下記の動画は大魔法「魔神復誦」の参考動画
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- 「聖尼公のエア巻物」(N/H)
- 聖は学徳の高い僧侶を意味する言葉。尼公(あまぎみ)は信貴山縁起の主人公、命蓮の姉(白蓮)のこと。
- 彼女の持つ巻物は文字だけが宙に浮いているため、エア巻物という名前になっている。
- 超人「聖白蓮」(L)
- 元々人間であった白蓮は、魔法の力によって身体能力を強化し、人外の存在となった。つまり超人。
- このスペルの最高速度は、霊夢のボムである霊符「夢想封印」を振り切るほどの速度。まさに超人。
- 飛鉢「フライングファンタスティカ」(E/N)
- 飛鉢「伝説の飛空円盤」(H/L)
- 飛鉢(ひはつ)とは僧が鉢を飛ばして托鉢すること。また、命蓮が神通力を用いて飛ばしていた鉢のこと。
- それと同時にヒバチ(怒首領蜂シリーズのボス。漢字が毎回違うのでカタカナで)も意味するようである。
- 「flying fantastica」は空飛ぶ幻想的なモノという意味で、星蓮船のサブタイトルである「Undefined Fantastic Object(未定義幻想物体)」と同じような意味。
- 伝説の飛行円盤は文字通りUFOのことであるが、白蓮はUFOを知らない。故に伝説。
- ラスボスにしては珍しく、なぜかラストのスペルに符名がついている。
ダブルスポイラー東方文花帖LEVEL12スペルカード
ぬえと同じくEX及びSPOILERを除く最高レベルで登場となる
- LEVEL12-1 通常弾幕
- LEVEL12-3 「遊行聖」
- 降り注ぐクナイ弾を聖が弾き、自機はその下でクナイ弾をやり過ごすスペル。しかし聖は西へ東へと遊行する。遊行(ゆぎょう)とは、僧侶が布教や修行のために各地を巡り歩くこと。聖は聖白蓮本人のことであると同時に、学徳の高い僧を意味する「聖」を指す。
- LEVEL12-5 習合「垂迹大日如来」
- 習合(しゅうごう)とは、異なる教義などを折衷すること。ここでは神仏習合のこと。神仏習合の思想の一つに本地垂迹(ほんじすいじゃく)というものがあり、八百万の神々は日本に現れた釈迦や菩薩などの仏達の化身であるとする考え。射命丸曰く、天照大御神が大日如来のコスプレをしていたとのこと。天照大御神と大日如来は同一視されることがある。
- LEVEL12-7 「スターソードの護法」
- 飛鉢「フライングファンタスティカ」に酷似した弾幕を放ち、飛んでくる呪符を撮影するとナイフに変わるスペル。スターソードとは「ロマンシング サ・ガ」に出てくる、黄色い光の剣が敵に向かって飛んでいく光の術法。護法には様々な意味があるが、このスペルの場合、修験道者が使役した童子形の神のこと。白蓮の弟、命蓮も『剣の護法(剣鎧護法童子)』と呼ばれる護法を使用した。
心綺楼スペルカード
プレイヤースペル
- 天符「三千大千世界の主」
- 敵へ独鈷を投げて動きを止めて詰め寄り全力の乱打を加えてボコボコにする。初投の独鈷がスピード重視の線の投擲で激しく動く相手に命中させづらいが射撃の隙間を縫ってくる致命の一撃はそれを踏まえてなお脅威となる。三千大世界とは古代インドの世界観において世界が十億個集まった空間を表す。
- 天符「大日如来の輝き」
- いわゆる当身技。極限まで集中を高めると同時に魔力を圧縮相手が攻撃してくる一瞬の隙を察知しそこを通してカウンターで魔力をぶつけ返す。相手の意思が攻撃に傾き生じた隙であれば射撃だろうが打撃だろうが見逃さない。との事だが実際は…。
- 「アーンギラサヴェーダ」
- ラストワード。猛スピードで相手に突進して場外に吹き飛ばした後、魔神復誦のような光翼を展開し4本の極太レーザーを放って攻撃する大技。なのだが現在この技でKOすると何故か相手側の勝利になるバグが確認されている。
ストーリーモードスペル
- 杵符「ヴァジュラパーニの呪文」
- 座禅を組み独鈷杵を周囲にばら撒いた後、独鈷杵からームサーベル状の刃を発し、相手に向けてオールレンジ攻撃のように発射する技。元ネタはギリシャとインドの文化が融合したガンダーラ美術にしばしば登場する金剛手秘密主菩薩(ヴァジュラパーニ・グヒヤパティ)だと思われる。
- 超人「ガルーダの翼」
- 久々に登場した超人の符名付きのスペル、反復横飛びの要領で高速で相手に何度も体当たりをしかける技。ガルーダとはインド神話に登場する神鳥、ガルダの別名。カルラ、あるいはスパルナとも。仏教では迦楼羅(かるら)あるいは金翅鳥(こんじちょう)と呼ばれる。
- 「ベンテンの琵琶法師」
- 厳密には白蓮ではなく彼女に化けたマミゾウが使用してくるスペルカード。 座禅を組んで浮遊しつつ、相手にカエル弾を放つ技。元ネタは某レトロゲーム。
- 「二大宗教九字護身法」
- 霊夢との共同スペルカード、霊夢は巨大なお札を相手に放ち、聖は上下から高速の体当たりをしかけるという合体技。九字護身法がわからない人でも臨・兵・闘・者・皆・陣・裂・在・前なら一度位は聞いたことがある筈。
- 「面霊気大調伏」
- 上記で述べた神子との共同スペルカード、神子と協力して結界を生み出し、相手の秦こころを結界の中に閉じ込める。結界に触れるとダメージを受け更にエネルギー弾を放って相手に追い打ちをかける。面霊気、すなわち秦こころ専用と言っても良いスペルカードである。そもそもこのスペルはこころのストーリーモードでしか登場しないし。
- 「最後のトリニティリリージョン」
- 秦こころのストーリーモードでのラストワード。神子・霊夢との共同スペルカード 結界を発生させて3人が入りこみ、霊夢はホーミング弾、神子はレーザー、聖は回転する光弾を放って攻撃する。時間経過でメンバーが増えていく。
弾幕アマノジャク最終日スペルカード
- シーン10-1 「ハリの制縛」
- 大量の反射レーザー弾で自機の動きを制限するスペル。ハリとはインド神話に登場するヴィシュヌの化身クリシュナの異名である。
- シーン10-5 「ブラフマーの瞳」
- こちらは大量のへにょりレーザーで自機の動きを制限しつつ、自機狙い星弾を放つ。デコイ人形を使うと比較的容易に攻略できる。ブラフマーとは梵天のことで、宇宙の根本原理を人格神として神格化したものである。
元ネタについて
元ネタとなった作品は、奈良県にある朝護孫子寺(ちょうごそんしじ)というお寺に伝わる日本四大絵巻物の一つ『信貴山縁起』だ。平安時代末期に書かれた絵巻物語で、3巻全てが国宝に指定されている。
朝護孫子寺とは変わった名前だが、これは時の天皇から賜った名前で、「朝廟安穏・守護国土・子孫長久」の祈祷寺とするためここから文字をとったのだとか。(ん?…廟?)また、伝説上の開祖は聖徳太子とされる凄いお寺だ。(おや?太子?)
さて、その内容だが信貴山で毘沙門天を信仰する僧侶・命蓮が法力で鉢を飛ばして托鉢したり、しまいには、麓の長者の倉を鉢で信貴山まで運んでしまうという、なかなか楽しいお話だ。『山崎長者巻(飛倉巻)』『延喜加持巻』の三巻から成り、そのうちの『尼公巻』に登場する命蓮の姉こと尼公が、白蓮のモデルと思われる。 また、上述の長者の倉が後の飛倉であり、星蓮船本編ではその破片を集めることとなる。
彼女の名前、聖白蓮の「聖」は学得の高い僧を指す。白蓮は花の名前で、花言葉は高貴や威厳。
あまり注目されていないが、彼女の立ち絵には足下に円盤のようなものが描かれていて乗っているが、それはおそらく命蓮上人の使い、剣鎧護法童子の法輪だと思われる。 ちなみにこの剣鎧護法童子、法輪を転がし天を翔け、通った後には細い雲が残るという。(輪と雲って…?)
ちなみに、命蓮と白蓮(尼公)は信濃国出身と明示されており、守矢神社と同郷となる。白蓮は老いるまで信濃国で暮らしており、『尼公巻』では老いた白蓮が故郷信濃を出て奈良に旅をする場面から物語が始まる。
宗派について
元ネタの朝護孫子寺及び命蓮上人は真言宗であり、聖白蓮も同じ宗派である可能性が高い。
聖白蓮の使用するスペルカードに、真言密教が最も重視する仏である大日如来の名称が使われていることからも、真言宗と考えるのが自然だろう。
よくある勘違いに、白蓮⇒白蓮華経(法華経)の連想で日蓮宗(法華宗)というものがあるが、これは誤った解釈である。
第一に、法華経は初期大乗仏教の重要な経典であり、真言宗も含めた多くの宗派で昔から読まれてきたもので、日蓮宗(法華宗)だけが取り扱う経典ではない。古くは聖徳太子も法華経の注釈本を執筆している。
第二に、『信貴山縁起』が成立した時代は平安時代末期(12世紀ごろ)、朝護孫子寺の伝来によれば命蓮上人は10世紀前半に生きた人物であり『信貴山縁起』の舞台も同時代とされる。日蓮は鎌倉時代中期(13世紀)の人物であり、時系列の面からも関連がなりたたないことがわかる。
同じように蓮やエア巻物等のワードから連想できても、某宗教とも一切関係は無い。
中国仏教においては清朝まで浄土宗系の白蓮宗、白蓮教という宗派が存在したが、こちらも関連を示す要素はない。
八苦を滅した尼公
星蓮船本編の6ステージ開始時に画面に表示されるステージタイトルであり同時に聖自身を示していると思われる。
八苦とは、仏教においての全ての苦を示す言葉であり基本として生(生まれる)老(老いる)病(病にかかる)死(死ぬ)を四苦とし
- 愛する者と別れる苦しみ――愛別離苦(あいべつりく)
- 怨んでいる者に会う苦しみ――怨憎会苦(おんぞうえく)
- 求めるものを得る事が出来ない苦しみ――求不得苦(ぐふとくく)
- あらゆる精神的な苦しみ――五蘊盛苦(ごうんじょうく)
を足して八苦と呼ぶ。四字熟語の四苦八苦の元となっている。
また尼公とは、仏門に入った女性である尼(あま)を敬った呼び方であり「あまぎみ」と呼ぶ。メイドをメイドさんと呼ぶようなもの。信貴山縁起の第三巻「尼公の巻」を元にしていると思われる。
要するに全ての苦しみを滅した尼といった意味になる。
その露語の良さからステージタイトルながら聖のもう一つの二つ名として扱われる事も少なくない。
劇中の台詞
基本的には丁寧語であるが、「人間と妖怪が平等な世界」を主張をする自分の意見を主人公達が受け入れないと知ると感情を露わにし(細かい理由は選ぶキャラによって異なる)、主人公側に抵抗する言葉を投げかける。
その時々の会話の流れで最後の台詞は変化する。
- 霊夢A「誠に愚かで、自分勝手であるッ!」
- 自分勝手:他人の事を考えずに自分の都合しか考えないこと。
- 霊夢B「誠に薄く、軽挙妄動であるッ!」
- 軽挙妄動:深く考えずに、軽々しく行動すること。
- 魔理沙A「誠に浅く、大欲非道であるッ!」
- 大欲非道:大変欲深く、人の道から外れている人のこと。
- 魔理沙B「誠に狭く、田夫野人であるッ!」
- 田夫野人:田舎者。転じて教養、良識に欠ける人。無風流な人。
- 早苗A「誠に浅く、付和雷同であるッ!」
- 付和雷同:一定の主義、主張がなく、安易に他の説に賛同すること。
- 早苗B「誠に独善で、土豪劣紳であるッ!」
- 土豪劣紳:横暴な土地のならず者のこと。農民を搾取する豪族のこと。
南無三
南無三とは南無三宝の略で、三宝即ち「仏」「法」「僧」を敬う言葉で、『私は「仏」「法」「僧」に帰依します』と言う意味となる。三宝を敬うと言う概念は仏教において大変重要な事柄で、聖徳太子の定めた「十七条の憲法」でも2番目にあげられており、『三宝を敬うことは「万国の極宗」である』とまで言っている。幻想郷の太子様はなぜああなった
ここから派生して、驚いた時や失敗した時に救いを求める時に感動詞として使われることになった。英語の「オーマイゴッド」に近く、「ナッテコッタイ」といった意味になる。(←ちなみに、この用法は実際多くの辞書にも記載されている)
白蓮としては掛け声、決め台詞的に使っているようである。某聖戦士もソロモンの悪夢も無免許の天才外科医も腹ペコ帝国技官も立川で休暇中の覚者(本人)も使っていたし。無理矢理言うなら、、「仏よ……法よ……僧よ……オラに少しだけ元気を分けてくれ!」って感じ。
この台詞の前に「私が寺に居た頃と人間は変わっていないな」と言うが、単に人間は愚かだと言っているだけなのか、「私が寺に居た頃」=「私が人間だった頃」意味し、私欲で行動していた自らの過去を思い出し自戒としているのか、諸説がある。
二次設定
神主の「白蓮はいい人」発言が鶴の一声となっているのか基本的にとても優しく命蓮寺の面々から慕われる人物として描かれる事が殆どである。
- 超人
- 星蓮船本編においてスペルカードの符名にもなっている聖の代名詞。東方シリーズ全キャラの中でもトップクラスのスピード発揮していた事もあり天狗に匹敵する速さを見せ付けたが、他には怪力自慢の鬼と素手で殴り合う、刃物が通らない天人のように多少の事ではビクともしない等々の文字通り「人」を「超」えた強さを発揮する。後エア巻物が強力なエキスパンダーになっており聖以外には物理的に使用できないというネタもあったりする。こらそこ「人」を「辞」めたって言うな
- お茶目
- これは本編で既に垣間見る事が出来ていた事であるが二次創作では更に茶目っ気が増している事も多い。法界に封印されている間は見る事が出来なかった物に対して目を輝かせたり、よく何か新しい事を始めてみようとしてみたり、その事で他の命蓮寺のメンバーを巻きこんだりしている。
- 怒ると怖い
- 俗に言う「普段優しい人程怒ると怖い」というものである。聖の場合一度怒ると命蓮寺の面子が全員掛かりでも止められなかったりする事も…。
- テー→テー↑テー↓
- 対象者が何かしらの悪さをしていると、いつの間にか背後に笑顔の聖白蓮が…。高らかと「感情の摩天楼」が鳴り響き、対象者は聖に処刑優しくおしおきされてしまう。特に命蓮寺の面々が聖に内緒で飲酒(戒律破り)をしたり、物部布都が命蓮寺に放火しようとしていると、背後に…という流れは定番である。それ以外でも〆のオチとしての汎用性は高い。
- 余談だが、googleやyahooなど主要検索エンジンで「テー」を検索すると、ニコニコ動画の「テー→テー↑テー↓」がなぜか2番目に表示される。どういうアルゴリズムなんだ
- 神子との関係性
- 神霊廟、求聞口授、心綺楼、深秘録、憑依華と原作が発表されるたびに関係性が少しずつ明かされ、それに伴い二次創作で描かれる内容の幅も広がっていった。当初は神霊廟での因縁から非常に険悪な関係として描かれることが多く、勢力同士も敵対関係で交戦していることも多かった。求聞口授では直接対話がなされたことから多少緩和されるが、思想的に相容れないことが鮮明となり、お互いに笑顔で会話をしていてもギスギスした空気が流れる冷戦状態として描写されるようにもなる。心綺楼での共闘以後は関係改善がなされた内容も現れ始め、和解シナリオが描かれたり、普通に仲良く描かれるケースもでてきた。さらには(必ずしも仲が良いとは限らないが)夫婦として描かれるまでになり、言い争いや戦闘シーンですら「夫婦喧嘩が始まった」「別居中夫婦にしか見えない」というコメントがつくこともしばしば。秦こころを子供役として家族を構成することも。深秘録では、お互いに一定の敬意を持ちながらも馴れ合うことはないライバルとして描かれてた。憑依華では、聖と神子がコンビを組んで異変解決にあたっており、両者とも相手を深く信頼している様子や発言をしている。一部の二次創作で活発だったひじみこカップリングがついに公式化した?とまで言われるまでの仲となった。このように幅広い解釈で描くことが出来るのも聖と神子の魅力の一つと言えるだろう。
- 神綺と面識がある
- 東方神霊廟で登場した二ッ岩マミゾウは通常弾は角度ランダムの全方位固定弾、カラーは彩色の無い白一色、外から来たばかりなので「美しく魅せる弾幕」にはまだ慣れていない初心者であることが伺えるのに対し明らかに聖の弾幕は初心者のモノではない代物ばかりであり、そのため本編で封印から解放されるよりも以前に既にスペルカードルールを知っていた。そのため法界に封印されている間に神綺を始めとする魔界の住人達に会い彼女から弾幕やスペルカードについて教えてもらったとされるものである。特に大魔法「魔神復誦」は神綺の弾幕と非常に酷似しており聖と彼女の関係を考察するにあたって重要なスペルカードであり、もしかしたら神綺から聖への直伝スペルなのかもしれない。ちなみに上記の魔人経巻の項目でわかる通り聖は封印されている間もある程度は自由に行動出来ていた様子。
- みんなのBBAお母さん
- 色々と問題児も多い命蓮寺の面々を振り回されながらも良く面倒見ていることから、母性愛の強いキャラとして描かれることが多い。後述の大変豊かな身体的特徴も関係してるとかいないとか。良い人設定も相まって、時には聖母とまで言われることも。ただし、怒らせるととてもおっかないおかんとなることもある。
- 聖は年老いた後に若返りの術を会得して今の姿となったため、東方シリーズ通して唯一の「(人間として)おばあちゃん」状態になったキャラであり、BBAネタの標的となる事がある。深秘録で使用したオカルトがターボババアだったことも要因の一つだろう。もっとも原作設定からすれば、聖本人が年寄り扱いされた事に目くじらを立てることはないとも思える。まあ、BBAネタは本人が怒らないとネタとして成立しにくいので結局怒らすしなかいわけだが
- 例によってこのBBAネタを好まない人は多く居る為使用する時は時と場所と相手と動画を見極めて行う必要がある。取り返しのつかない事になって悔やんでも遅いので注意しよう。おや、貴方の背後に
- 爆乳
- 胸の形が目立つ服装の為か、イラストでは巨乳・爆乳キャラが定着している。ちなみに東方キャラで3サイズが明確になっているキャラクターは1人もいない。
・・・だったが、『東方心綺楼』ではボインボイ~ンとおバスト揺れまくりのドット絵がプレイヤーを驚愕させた。 - 超許す
- ふたば☆ちゃんねるの東方板におけるネタのひとつである「絶対許早苗」関連のネタ。「許すとか許さないとかじゃなく絶対に許さない」許早苗とは対照的な、いろんな事を超許してくれたりたまに許さなかったりする存在として画像が貼られる。基本形はマケドニアの国旗を背景に聖白蓮が立っており、その上に「超許す」という文字が記載されている画像である。ニューババアとの愛称で呼ばれる事が多い。詳細は「許早苗」の項目を参照。
- 上記の「人物像」の項に記載されているように、聖白蓮が妖怪であっても人間であっても平等に扱う主義であり、また基本的に温厚な性格であるため、なんとなく許されざることであっても許してくれそうな雰囲気があるからこの役割を振られたものと思われる。
- わちき許された!
関連動画
星蓮船関連
心綺楼関連
深秘録関連
その他の動画
お絵カキコ
枚数が増えたので、聖白蓮のお絵カキコに分離しました。ああ、法の世界に光が満ちる。
関連静画
心綺楼白蓮
深秘録白蓮
ネタ系
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関連項目
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