大阪ドームとは、大阪府大阪市に所在するドーム球場である。現在はオリックス・バファローズの本拠地。
命名権の売却によって、2006年から「京セラドーム大阪」としている。
当初2011年3月31日までの5年契約であったが、2度の命名権契約の延長を行い2017年3月31日まで命名権契約の締結がなされている。ちなみに、2017年4月以降も継続して名称を使用しているが、契約更新に関する発表はされていない。
概要
大阪ドーム (京セラドーム大阪) Osaka Dome (Kyocera Dome Osaka) |
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基本情報 | |
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所在地 | 大阪府大阪市 |
起工 | 1994年7月 |
開場 | 1997年3月1日 |
所有者 | 大阪シティドーム |
使用チーム | ・大阪近鉄バファローズ ・オリックス・バファローズ ・阪神タイガース ・社会人野球日本選手権大会 |
収容能力 | 36,146人 |
グラウンドデータ | |
両翼 | 100m |
中堅 | 122m |
左右中間 | 116m |
フェンス | 4.2m |
面積 | 13,200㎡ |
経歴 | |
競技場テンプレート |
1997年3月に完成。東京ドーム、福岡ドームに次ぐ日本で3番目のドーム球場であるが、同時期に完成したナゴヤドームを着工の早さで若干上回った程度の差であることから、もう3番目タイってことでいいと思う。なお、このドームの完成を受けて、南海難波駅に併設されていた大阪球場は半世紀近くの歴史に幕を閉じて閉場し、後になんばパークスと化した。
規模はパ・リーグの球場として平均的なセンター122m、両翼100m、左右中間116mだが、その規模に反してホームランがよく出ることが特徴。東京ドームが「からくりドーム」と一部で揶揄されていることに対して「西のからくり」と呼ばれてるとか呼ばれてないとか。
元々は大阪近鉄バファローズの本拠地で、合併でオリックス・バファローズとなってからはオリックスの本拠地として使用されている。また、春夏の甲子園で阪神甲子園球場が使えない時期には阪神タイガースがホーム球場として使用するほか、読売ジャイアンツが年に2試合、福岡ソフトバンクホークスが年に1試合(鷹の祭典in大阪)ホームとして使用する。2020年は開幕延期の影響で日本シリーズと都市対抗野球の日程が重なってしまい東京ドームが使用できなかったため、読売ジャイアンツのホーム球場として日本シリーズが開催された。なおオリックスが本拠地で日本シリーズを開催できたのは2021年、2021年である。
余談であるが同球場で開催されるオリックスバファローズ主催の阪神タイガース戦の場合、7回表のタイガース攻撃前に流れるのは「六甲颪」ではなく、甲子園球場のラッキー7で流れる「ジェット風船のファンファーレ」で、ビジターでこの音楽が流れるのは京セラドーム大阪だけである。
完成時は「屋根が動いて(36m~72mの間)コンサートから野球まで幅広く対応できるよ!」というのがウリだった…はずだが、規模的には劣るものの設備が充実している大阪城ホールやインテックス大阪などの施設に人気が集中したため、あまり使用されなかった。また、現在では「部品調達が不可能」になったことで、事実上可動は出来なくなった。
しかも、ドーム内で大規模に縦ノリジャンプをすると、地盤の弱さなどが原因で周囲に震度3~4の揺れが発生するため、コンサートを開けるアーティストも限られてしまう。X JAPANやGLAYは実際に断られており、上記の別会場などに仕方なく移転している。やむを得ず貸し出す場合は、開場前で「ジャンピング禁止」と書かれたビラを配って注意喚起をすることもある。無論プロ野球でも例外ではなく、入口や球場内・イニング間には係員が「ジャンプ禁止」と書いたボードを持ってたり貼り紙等で注意喚起を行っている。その為応援でジャンプを用いる千葉ロッテマリーンズはこの球場に限りジャンプでの場面は手を振り回す事としている。また2023年からは衛生上の観点から「指笛も禁止」となった。(たまにジャンプや指笛をして係員から注意を受けるファンも見られますが・・)
2005年には、当時ここを運営していた会社が会社更生法を適用し、事実上の倒産。会場使用料が高かったり近鉄バファローズが長年赤字経営だったりと、様々な問題を抱えてたので必然とも言えよう。現在はオリックス不動産の子会社として運営。経営改革を行い今や球団の赤字を4割補うほどの黒字を叩き出している。
現在では周囲にイオンが進出したり、LIXILのホームセンターであるスーパービバホームが開業したりと、それなりに再開発が進んでいる。Osaka Metroの愛称となった大阪市高速電気軌道の本社ビルもドームの隣に建っている。
コンサートなど以外にも使われるようになっており、立命館大学の入学式や、関西吹奏楽夏の風物詩である3000人の吹奏楽がこのドームで行われる。各種販売イベントも同様。
9階には多目的ホール「スカイホール」があり、冬期には大規模なスノーボード専門店に様変わりする。同人誌即売会が開催されることもある。
前述のイオンと一塁側内野指定席入り口前の広場に連絡通路ができた。また、阪神ドーム前駅とイオンは直結している。このため、ホームチームのファンは阪神ドーム前駅からドーム入り口までを空調の効いたイオンを通り抜けることにより、梅雨だろうが夏場だろうが駅からドームまで快適に行き来できるようになった。ビジターチームであっても、阪神ドーム前、Osaka Metroドーム前千代崎下車であればイオン用のエスカレーターを利用できるので若干便利になった。
球場内外のグルメ
バファローズ主催試合は建前上では飲食物持ち込み禁止だが、ビン・カン・ペットボトル(ただし、750ml未満は可能、また2023年からは熱中症対策として同サイズの凍らせたペットボトルも持ち込み可能)以外なら持ち込み可能である場合が多いため、時間に余裕があればイオンで買い込むのもよいだろう。ちなみにかつてはビン・カン・ペットボトルであっても入り口で移し替えれば持ち込み可能であったが、2022年シーズンから環境保全の観点から移し替えができなくなった。
無論建前上のルールがいつ厳格に取り締まられるかわからないため(衛生問題が発生すれば飲食物提供自粛が待っているだけに、本当はルールを守ってもらいたいのが球場側の言い分である)、できれば外で買った食べ物は外で食べること。イオン内のフードコートを利用しよう。
球場内の食べ物は選手会プロデュースデーや交流戦期間中などは限定メニューなど気合いが入ったものもあるが、イベントがなければ可もなく不可もなく。いてまえドッグが強烈にでかいことぐらいか。スターダイナー(一塁側外野自由席の真下にあるレストラン席)であれば食べ物食べ放題、飲み物もソフトドリンクであれば飲み放題で4000円程度とかなり安いため、球場に安い席で入るけど食べ物を買ううちに出費がかさんでしまった…という人におすすめ。固定メニューとしてアイス・サラダ・パスタ・ポテト・ソーセージ・ハンバーグ・スープカレー・ナン等があるほか、季節限定でスイカや冷やしそば・うどん、つけ麺があるなど球場内であるにもかかわらず値段の割にそこそこのものが出てくる。ネット裏指定席・ビュー指定席にはワンフードがついてきてさらにソフトドリンク・ポップコーン食べ放題。ただこちらのワンフードは当たり外れが激しいので、あまり期待しないように。あくまで良席のおまけである。
ちなみに2階のレストランのうち、一部店舗は何も開催してない日でも営業している。特にマクドナルドが球場内にあるのは京セラだけ。2022年12月15日を以ってドーム内のマクドナルドが閉店となった。その為隣接するイオンモール内のマクドナルドを利用する案内がなされている。
飲み屋はJR大正駅付近に固まってあるほか、一塁側指定席周辺の広場にあるエレベーターで1階まで降りると付近に数軒ある。
ライブイベント時も基本変わらないが、6〜8階にある「ビスタルーム」がバルコニー席として使われる場合、売店が利用できないため、予め持ち込んでおく必要がある。
アクセス
最寄り駅は前述の阪神なんば線・ドーム前駅、Osaka Metro長堀鶴見緑地線・ドーム前千代崎駅(いずれも駅出口からドームが見えるほど近い)、JR大阪環状線/Osaka Metro長堀鶴見緑地線・大正駅(徒歩約7分)の他、Osaka Metro中央線/阪神なんば線・九条駅(徒歩約9分)、南海汐見橋線・汐見橋駅がある。京セラ前駅では無いので注意。
野球ならびにイベント開催時はOsaka Metro長堀鶴見緑地線は大正〜心斎橋・横堤間で増発されるため、御堂筋線との乗り換え時間は短くなる。また、ドーム前千代崎駅には臨時切符売り場がある。長堀鶴見緑地線自体が4両しかないので混雑は避けられないが。
それ以外の路線は基本的に増発は実施しないが(両数や本数が多く輸送力が十分なため)、ドーム前駅には臨時切符売り場が設置されており、多客対応可能になっている。なお、大正駅が普通しか停車しなかった頃は、快速の臨時停車が実施されていた。
なお、ドーム前駅やドーム前千代崎駅はドームのすぐ近くにあり、(特にイベント終了後は)混雑することから、大正駅や九条駅まで徒歩で移動することもおすすめする。
ちなみに汐見橋駅からは徒歩15分以上とかなり遠い(阪神桜川駅と連絡、桜川駅はドーム前駅から一駅難波側の駅である)上に、汐見橋線は治安がいいとは言えない所を突っ切っている他、大抵のユーザーは岸里玉出駅で乗り換えることになるが岸里玉出駅は南海本線・高野線共に各駅停車以外停車しない上、電車が来るのは30分に1本のみ。大阪市街地付近にあるまじきローカル線そのもののダイヤなので、乗り鉄か岸里玉出付近の南海ユーザーでない限りは利用非推奨である。
南海公式ですら「ドームへは南海難波から乗り換えが便利です」と宣伝している。また大阪市バスの最寄り停留所はドーム前千代崎と大正橋であり、なんばからは大正橋で降りることとなる。
- 地下鉄を利用すると一駅乗り換えることになるので面倒だが電車の待ち時間はOsaka Metroドル箱の御堂筋線だけあってほとんどない。
- 阪神を利用すると時間によっては電車がなかなかこない上に南海難波のホームから遠いが、イオン直結というメリット。
- なんば駅から大阪シティバス(天保山行きは目の前、大正区方面行き阪神高速のガード下で少々歩く)もあり。運賃は地下鉄・阪神より安い。本数も鶴町4丁目行きはほぼ頻発。
と微妙な選択になる。
一方、優等列車が全列車停車する新今宮駅でJR大阪環状線に乗り換え、大正駅で下車するルートも存在する。
JRの短距離運賃は阪神やOsaka Metroより安く、また大正駅からドームまでは若干の距離があるものの難波での乗り換えよりも駅での徒歩距離は短くなる利点がある。
遠方の方の場合、関西国際空港を利用するのであれば南海ユーザーと同じ選択をするか、JRを利用して日根野→天王寺→大正とJR一本でアクセスするかのどちらか。
大阪国際空港(伊丹空港)の場合、バスで梅田に出て、JRないし地下鉄を利用するルート、あるいは難波/OCAT行きのバスに乗車し、OCATで下車して近鉄難波駅からなんば線を利用するが推奨される。
東海道・山陽新幹線利用の場合、JRで新大阪→大阪→大正と移動するか、Osaka Metroでドーム前千代崎まで行くかのどちらか。きっぷの表示に「大阪市内」とある場合、Osaka Metroを利用する場合は別料金を払うかわりにドームから近いのでまず迷わないというメリットがあるが、JRを利用して大正駅の場合でも人の流れについていけばまず迷わない(きっぷの表示が「新大阪」の場合は、JRでもOsaka Metroでも別料金になる。JRのほうが安いが)。
近鉄特急利用の場合、終点の大阪難波駅で下車し、降りたホームで阪神に直通する電車を待つだけである。
大阪発着のフェリー利用の場合、フェリーターミナル駅またはトレードセンター前駅からOsaka Metroを利用し、コスモスクエア駅乗り換え・九条駅下車が便利である。ドームまでは歩いていける距離である。
かつては近鉄ユーザーの場合鶴橋で大阪環状線乗り換えか難波で地下鉄乗換、阪神ユーザーであれば阪神梅田から地下鉄か西九条ないし大阪からJR環状線といったルートを使用していた。現在はどちらのユーザーも乗り換えなしで阪神ドーム前駅まで直通であるので、ほとんどのユーザーは直通ルートを使用している(ただ鶴橋乗り換えルートは近鉄鶴橋以東なら未だにこのルートが最安であるため、使用している人がいる)。
阪神甲子園駅から阪神ドーム前までは阪神本線と阪神なんば線を介して20分程度の距離であるため、高校野球のシーズンであれば昼は高校野球、夜はプロ野球とはしごすることが容易になった他、日程や試合開始時間さえあえばタイガース→バファローズやその逆のプロ野球はしごも容易になった。
トイレ
ジャニーズ等女性ファンが多いアーティストのコンサート会場として使用されることもある以上、女性用トイレが多いにこしたことはない。が、野球場であるという特性上、長年男性用トイレに同じ面積程度で併設される程度であり、上述のような女性来場者の多いイベントではがらんどうの男性用トイレの隣に女性用トイレ目指して長蛇の列が形成させることが多々あった。2013年に女性用トイレが一塁側2階にかなり増設され、多少問題は緩和している(当然新トイレの方が圧倒的にきれいなため、時間や再入場の手間を惜しまないなら新トイレ利用を推奨)。なお男性用トイレは元々充足しているとの考えからか増設される気配はない。
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関連項目
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