『仮面ライダー龍騎』とは、2002年2月3日から2003年1月19日までテレビ朝日系列で放送された、『平成仮面ライダーシリーズ』第3作目の特撮ドラマである。
2013年には10周年を記念し、ニコニコ生放送において第1話から全話無料上映された。また2015年2月には、ニコニコ動画で期間限定全話無料配信(PCからの視聴のみ)が実施された。さらに2015年4月より、全50話の有料配信が開始された。
あらすじ
街では人々が相次いで失踪するという事件が起きていた。
この事件を取材していた「OREジャーナル」の見習い記者「城戸真司」はある失踪者の部屋を調べていた所、カードデッキを手にする。これが切っ掛けで、真司は鏡の中の世界「ミラーワールド」に吸い込まれ、その最中「仮面ライダーナイト」こと「秋山蓮」と「神崎優衣」に出会う。
真司はミラーワールドから密かに人々を襲う「ミラーモンスター」、ミラーモンスターと戦う「仮面ライダー」の存在を知る。
龍型モンスター「ドラグレッダー」と契約し「仮面ライダー龍騎」に変身する真司。
苦戦しながらもミラーモンスターを撃破。人々をミラーモンスターから守る事を決意するのだが…。
ナイトは龍騎を潰さんと戦いを挑み、ナイト以外にも続々と「仮面ライダー」が現れる。
最後に1人生き残るまでお互いに戦い合うのが「仮面ライダー」の掟である。
ここに果てしない戦い「ライダーバトル」の火蓋が切って落とされた。
概要
本作の特徴として挙げられる点は…
- 能力の使用、必殺技の発動等でアドベントカードと呼ばれるアイテムによるカードバトルを取り入れている。
冒頭で述べた通り、モンスターやライダーとの戦いは鏡の中の世界、「ミラーワールド」で展開される。
(看板等の文字が反転するという演出がなされる事で鏡の中の世界である事が表現されている) - 戦隊シリーズで多くの脚本を手がけた小林靖子が平成ライダーのメインライターを担当。これまでの井上敏樹脚本にはない作風が話題を呼び、ライダー史でも希有の悪役ライダー、王蛇を産んだ。
- キャスティングとしては前作『仮面ライダーアギト』からブームを引き継いだイケメン俳優を始めとして、萩野崇、高野八誠等、別の特撮ドラマでヒーローを演じていた俳優が多く起用されている。
- この頃から玩具の変身ベルトに、電子音声のギミックが搭載される様になった。
また、前述の通り当時流行していたトレーディングカードの要素をライダーシリーズに初めて導入した作品でもある。 - 総勢13名(TV劇中では擬似含め12だったが)もの仮面ライダーが登場し、戦い合う描写は「バトル・ロワイアル」を思い起こさせる。
それまで「正義の味方」だった仮面ライダーは今作では「願いの為に戦い、殺しあう者」という概念であり、特に劇場版とTVスペシャル版、そして最終回前の第49話の展開は多くの視聴者に衝撃を与えた。 - パワーレンジャーのお膝元でもある米国でも、「カメンライダードラゴンナイト」のタイトルでリメイクされた。ライダーの名前も原点とは異なる。
※その他諸々についてはwikipedia等のウェブサイトや関連書籍等を参照されたし。
…以上が、原因不明の失踪事件の真相であり、”仮面ライダー”と名乗る人間たちの戦いの真実である。この戦いに正義はない。そこにあるのは、純粋な願いだけである。
劇場版・TVスペシャル版
劇場版:仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL(2002年8月17日公開)
「最終回先行公開」という宣伝文句で話題を呼んだ。実際はTV版とは異なる結末。
TV本編に先駆けて龍騎の強化形態「龍騎サバイブ」の先行登場、「仮面ライダーファム」「仮面ライダーリュウガ」が初登場。両者の変身前の姿が登場するのは本作のみ。
TVスペシャル版:仮面ライダー龍騎スペシャル 13RIDERS(2002/9/19放送)
TVスペシャル版は結末について「戦いを続ける」「戦いを止める」という選択肢をテレゴング、ネット投票により選び、得票が多かった方が放送されるといった極めて異例な展開がなされた。
※ちなみに、投票結果は「戦いを続ける」に。DVDソフトには両方の結末が収録されている。
またTVスペシャル版限定のライダー「仮面ライダーベルデ」が登場し、タイトル通り13人のライダーが初めて出揃うのも見所の一つ。
尚、タイガ、インペラー、ファム、リュウガ、オーディンは変身後のみの姿で登場する。
また、作中に登場したライダーの居場所を記したメモには、TV本編にも劇場版にも登場していない「湯村敏幸」と「椎名修治」という人物の名前があった。
KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT
アメリカでは「KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT」としてリメイクされ2009年1月3日より放送されている。
2009年10月6日より「カメンライダードラゴンナイト」のタイトルで日本・CS東映チャンネルで吹き替え版が放送された。2010年4月から地上波でも14話まで放送された。
吹き替え版のキャストは平成ライダーに出演経験がある俳優や声優が多くキャスティングされており、
松田悟志(龍騎)、松田賢二(響鬼、キバ)、遊佐浩二(電王)、芳賀優里亜(555、キバ)等といった豪華な顔触れである(※括弧内は過去の出演作)。
※詳細はニコニコ大百科内の該当記事及びwikipedia等を参照。
RIDER TIME 仮面ライダー龍騎
「仮面ライダージオウ」のスピンオフ第2弾としてビデオパスで3週連続配信予定。
城戸真司/須賀貴匡が「ジオウ」本編に引き続き出演する他、秋山蓮/松田悟志、浅倉威/萩野崇、手塚海之/高野八誠、芝浦淳/一條俊、由良吾郎/弓削智久がオリジナルキャストで登場。予告映像には仮面ライダーアビスや「サバイブ」3枚を所持する仮面ライダーオーディンも確認できるが…
キャスト
- 城戸真司/仮面ライダー龍騎:須賀貴匡
- 秋山蓮/仮面ライダーナイト:松田悟志
- 北岡秀一/仮面ライダーゾルダ:涼平(現:小田井涼平)
- 浅倉威/仮面ライダー王蛇:萩野崇
- 須藤雅史/仮面ライダーシザース:木村剛
- 手塚海之/仮面ライダーライア:高野八誠
- 芝浦淳/仮面ライダーガイ:一條俊
- 東條悟/仮面ライダータイガ:高槻純
- 佐野満/仮面ライダーインペラー:日向崇
- 仲村創/オルタナティブ:水野純一
- 香川英行/オルタナティブ・ゼロ:神保悟志
- 神崎優衣:杉山彩乃
- 神崎士郎:菊地謙三郎
- 大久保大介:津田寛治
- 桃井令子:久遠さやか
- 島田奈々子:栗原瞳
- 浅野めぐみ:森下千里
- 神崎沙奈子:角替和枝
- 小川恵里:つぶらまひる
- 由良吾郎:弓削智久
TVスペシャル版、劇場版のみの登場人物
- 高見沢逸郎(仮面ライダーベルデ)/黒田アーサー ※TVスペシャル版のみ。
- 榊原耕一(初代仮面ライダー龍騎)/和田圭市 ※TVスペシャル版のみ。
- 霧島美穂(仮面ライダーファム)/加藤夏希 ※TVスペシャル版は声と名前のみ。
13RIDERS
神崎士郎によって選ばれ、カードデッキにより変身する13人の仮面ライダー。
望みを叶えるべく、最後の一人になるまで、果てしない戦い”ライダーバトル”を続ける。
ちなみにライダーやカードのパワースペックをあらわすAP、GPは1AP=0.05tに相当。パワーだけなら仮面ライダー史上でもトップクラス(通常格闘が数十トン、必殺技が数百トンクラス)の集団になる…はずである。
ライダー名称 | 戦いの目的 | 変身者 | 契約モンスター |
仮面ライダー龍騎 | 人を守る、戦いを止める | 城戸真司 | ドラグレッダー |
仮面ライダーナイト | 意識不明の恋人の意識を取り戻す | 秋山蓮 | ダークウイング |
仮面ライダーゾルダ | 永遠の命を得る | 北岡秀一 | マグナギガ |
仮面ライダー王蛇 | ライダーバトルそのものを楽しむ イライラを解消 |
浅倉威 | ベノスネーカー |
仮面ライダーシザース | ライダーバトルで勝ち残る 自分が犯した罪の隠蔽 |
須藤雅史 | ボルキャンサー |
仮面ライダーライア | 殺された親友の為に ライダー同士の戦いを止める |
手塚海之 | エビルダイバー |
仮面ライダーガイ | ゲーム感覚でライダーバトルを楽しむ | 芝浦淳 | メタルゲラス |
仮面ライダータイガ | 「英雄」になる | 東條悟 | デストワイルダー |
仮面ライダーインペラー | いい暮らしをする | 佐野満 | ギガゼール (他の同族も従えることが可能) |
仮面ライダーベルデ | 超人的な力を得る | 高見沢逸郎 | バイオグリーザ |
仮面ライダーファム | 殺された姉の蘇生+浅倉への復讐 | 霧島美穂 | ブランウイング |
仮面ライダーリュウガ | <※ネタバレ注意!読むにはD&D願います> MWでのもう一人の真司といえる存在。 完全な肉体を得る為真司との融合を図る |
ドラグブラッカー | |
仮面ライダーオーディン | ライダーバトルで最後まで生き残った ライダーと戦う所謂ラスボス的存在 |
神崎の代行者 | ゴルトフェニックス |
擬似ライダー
以下2ライダーは正式な仮面ライダーではなく香川英行が開発した「擬似ライダー」である。オリジナルのライダーと違う点はミラーワールドでの活動時間とバイザーの音声。
ライダー名称 | 戦いの目的 | 変身者 | 契約モンスター |
オルタナティブ | 神崎士郎への復讐 | 仲村創 | サイコローグ |
オルタナティブ・ゼロ | ミラーワールドの脅威を止める為 神崎優衣の抹殺 |
香川英行 | サイコローグ |
『龍騎の世界』に登場した新たなるミラーワールドの仮面ライダー
仮面ライダーディケイドの『龍騎の世界』では本作オリジナルの敵ライダーとして「仮面ライダーアビス」が登場している。変身者は、「ATASHIジャーナル」副編集長の鎌田。
ライダー名称 | 戦いの目的 | 変身者 | 契約モンスター |
仮面ライダーアビス | 桃井玲子を殺害した罪の隠蔽 | 鎌田 | アビスラッシャー (アビスハンマーも同時に従える) |
「仮面ライダーディケイド」に登場した龍騎
仮面ライダーディケイドにおける「龍騎の世界」について原典との相違点。
原典 | ディケイド・龍騎の世界 | |
城戸真司(榊原耕一) | 仮面ライダー龍騎 | 辰巳シンジ |
見習いジャーナリスト | 主人公の職業 | カメラマン |
OREジャーナル | 主人公の勤務先 | ATASHIジャーナル |
大久保大介 | 主人公の上司 | 桃井玲子※ |
秋山蓮 | 仮面ライダーナイトに変身する者 | 羽黒レン |
神崎士郎 | ライダーバトルの首謀者 | 法曹界(?) |
『龍騎の世界』ではライダーバトルが刑事裁判に組み込まれており、ライダーバトル勝者の主張がそのまま判決となるといったシステムに代わっている。弁護士や検事等、事件関係者がライダーとして選ばれている。
ライダーバトルでライダーが死ぬことはなく、故に原典におけるライダー同士の殺し合いという概念は薄れている。
その他にも、神崎兄妹の存在が無い、王蛇やリュウガが登場していない等の相違点がある(両者とも別の世界で登場してはいる)。
※オリジナルの世界には桃井令子が存在しているが、編集長ではなく記者。
関連動画
2015年4月より全話の有料配信が開始。ポイントを払わなければ視聴できない!
関連静画
関連項目
- 特撮
- アドベントカード
- ミラーモンスター
- Alive A life (オープニング)
- Revolution (挿入歌)
- KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT(仮面ライダードラゴンナイト)
- 戦わなければ生き残れない!
- ミラクルワールド(ハイパーバトルビデオのネタ)
- ガードベント
- 忍風戦隊ハリケンジャー(同年放映のスーパー戦隊・劇場版を同時上映)
外部リンク
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