中居正広さんの女性トラブルが、フジテレビの問題に発展した経緯は以下のとおりです。
■中居正広さんと女性アナウンサーとのトラブル
2023年6月、中居正広さんと女性アナウンサー(当時)の間でトラブルが発生しました。女性は、中居さんの自宅での食事後、意に沿わない性的行為を受けたと主張し、代理人を通じた示談交渉の末、中居さんが約9,000万円の解決金を支払ったと報じられています。
■フジテレビ編成部長のAプロデューサーの関与
この問題では、フジテレビの編成部長であったAプロデューサー(当時)が関与していた疑惑があります。A氏は、フジテレビの女性アナや女性局員をタレントとの会食に同席させる「セッティング」を行い、これが出世の手段として常態化していたとの指摘があります。
■港浩一社長が問題を把握していた事実と対応への批判
2023年6月のトラブル発生直後に、中居さん側からフジテレビに連絡があったことで、港浩一社長も状況を把握していたとされています。しかし、その後も中居さんが出演する番組は継続され、スポンサーへの説明も行われないまま放置されていました。この対応は、「一人の女性アナウンサーの声よりも中居さんのタレント価値を優先した」と批判され、フジテレビの信頼を著しく損ねる結果となりました。
■フジテレビが抱える社内体質の問題
被害女性の訴えに対するフジテレビの対応にも非難が集中しています。過去に他の女性アナウンサーがA氏の被害に遭い、LINEのスクリーンショットなどの証拠とともに会社に被害を訴えたのに、「監視カメラなどの客観的証拠が不足している」として門前払いし、女性社員を守る姿勢に欠けているとの指摘があります。これにより、「フジテレビは中居さんの件に関わっていたのではないか」という疑念が広がっています。
■スポンサー撤退と信頼喪失
問題への不誠実な対応に対し、トヨタ自動車や日本生命保険などの大手スポンサーが相次いでフジテレビへのCM出稿を停止しました。スポンサー企業は、自社のイメージがフジテレビの行動により損なわれることを懸念し、この決定に至ったと見られます。
■2025年1月17日の記者会見とさらなる批判
フジテレビの港浩一社長は2025年1月17日に記者会見を開きましたが、参加メディアを限定し、テレビカメラや配信を認めない対応が批判を招きました。会見ではA氏の関与を否定し、第三者委員会による調査を行うと述べましたが、日弁連ガイドラインに基づくものではなく、また「答えられない」という回答を約50回繰り返し、具体的な説明を避けたため、視聴者やスポンサーの不信感をさらに高める結果となりました。
■業界全体への波紋
他の民放各局でも、同様の接待が行われていないか調査が進められており、この問題はフジテレビに限らず、業界全体の構造的な問題として捉えられています。
■まとめ
今回の問題は中居正広さん個人のトラブルというよりも、フジテレビのガバナンスや労働環境の問題が表面化したケースです。女性アナウンサーを守る姿勢の欠如、会社としての説明責任の放棄、不誠実な対応が信頼喪失を招きました。視聴者やスポンサーからの信頼回復には、透明性のある調査と責任を果たす対応が必要です。